長年Suicaの顔として親しまれてきた「Suicaのペンギン」の後継を決める投票が、いよいよ締切を迎えます。

候補は、リス、うさぎ、そして「何の動物なのか、いまいち分からない」と紹介されるキャラクターの3案。

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出所:東日本旅客鉄道株式会社

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どの案が選ばれるかに注目が集まりますが、新キャラクターが誕生するまでには、投票後にも複数のステップが予定されています。

新キャラ候補の特徴や投票方法、今後のスケジュールを解説します。

1. Suicaの新キャラクター、なぜ今決める?

東日本旅客鉄道株式会社は、Suicaのイメージキャラクターを「Suicaのペンギン」から新たなキャラクターへ交代させます。

「Suicaのペンギン」は2001年のSuica導入時からイメージキャラクターを務めてきましたが、2027年3月31日に卒業する予定です。

今回の交代の背景にあるのが、JR東日本グループが進める「Suica Renaissance」です。

同社はSuicaをこれまでの「移動と少額決済のデバイス」から、利用者や地域と幅広くつながる「生活のデバイス」へ進化させる方針を掲げています。

新キャラクターは、この新しいSuicaを象徴する存在として位置づけられています。

新キャラクターの選考では、JR東日本グループ社員からアイデアや期待を集めたうえで、若手クリエイターが原案を制作。その後、選考委員会によって3案に絞り込まれ、最終的に利用者投票で1案を決定する方式が採用されました。

これまでSuicaの顔だったキャラクターを企業側だけで決めるのではなく、利用者自身が最後の1案を選ぶ仕組みです。

2. 最終候補は「リス」「うさぎ」「謎のキャラクター」の3案

今回の投票では、3つのキャラクターデザインから1つを選びます。

2.1 A案:「リス」

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出所:東日本旅客鉄道株式会社

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A案はリスをモチーフにしたキャラクターです。

特徴的なのが、頭から尻尾の先まで描かれた一本のラインです。これは「RAILWAY」をイメージしたもので、日本や人々の生活をつなぐJR東日本から着想を得ています。

柔らかな曲線によって親しみやすさを表現し、「そっと寄り添ってくれる友達」のような存在を目指しています。

2.2 B案:「うさぎ」

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出所:東日本旅客鉄道株式会社

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B案は、うさぎをモチーフにしたキャラクターです。

周囲の声に耳を傾けながら、未来へ跳び進む存在としてデザインされています。

特徴的なのが紫色のキャラクターカラーです。公式説明では、「スイスイ(安心)」を象徴する青と、「ワクワク(感動)」を象徴する赤が混ざって生まれる色とされています。

「やってみよう!」と挑戦する背中を押し、世代を超えて暮らしに寄り添うキャラクターを目指しています。

2.3 C案:謎のキャラクター+モグラ

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出所:東日本旅客鉄道株式会社

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C案は、3案のなかでもひときわ個性的です。

公式では、オレンジ色のキャラクターが、土の中しか見たことがないモグラをポシェットに入れ、さまざまな場所を見せてあげるという設定が紹介されています。

オレンジ色のキャラクターについては、制作意図として「何の動物なのか、いまいち分からない」ことにもこだわったと説明されています。

「見たことがない世界を見せてあげたい」という優しさや、お出かけのワクワクを表現したデザインで、3案のなかでも設定を含めて印象に残りやすい候補といえそうです。

3. 投票は9月23日23時59分まで。1人1票なので注意

投票期間は2026年9月8日から9月23日23時59分までです。

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出所:東日本旅客鉄道株式会社

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投票は1人1票まで。投票資格は「どなたでも」とされており、年齢、性別、職業、国籍などは問われません。

複数回の投票や不正な手段による投票は禁止されています。

JR東日本は、重複投票や不正アクセス、自動投票などと判断した場合、該当する投票を無効とする場合があるとしています。投票結果についても、不正投票の確認や集計を行ったうえで確定します。

4. 投票が終わっても、すぐ新キャラが完成するわけではない

今回の投票で最も多く票を集めた候補が、新しいSuicaのイメージキャラクターになります。

ただし、投票終了と同時にすべての展開が終わるわけではありません。

JR東日本が公表している今後のスケジュールは以下の通りです。

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出所:東日本旅客鉄道株式会社

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  • 2026年9月:キャラクター投票
  • 2026年11月:新キャラクター決定
  • 2026年11月~:新キャラクターの愛称募集
  • 2027年1月:選考委員会による愛称審査
  • 2027年3月:愛称発表・バトンタッチ式

新キャラクターは11月18日のキャラクターお披露目式で発表される予定です。

さらに、その後には愛称募集も予定されています。

つまり、今回の投票は新キャラクターを決める重要な節目ではあるものの、キャラクターが正式に新しいSuicaの顔として引き継がれるまでには、まだいくつかの段階が残されています。

5. 「ペンギンから誰へ?」だけではない新キャラクター選び

今回の企画で注目したいのは、最終候補を利用者投票で決める点です。

JR東日本は新キャラクターを「Suica Renaissance」が掲げる「生活のデバイス」という方向性を象徴する存在として位置づけています。

3案を見ると、リスは「つなぐ」、うさぎは「挑戦」、C案は「新しい世界へ出かける」といった、それぞれ異なるストーリーが設定されています。

一方で、いずれもSuicaを利用する人の生活に寄り添う存在として考えられています。

その意味では、今回の投票は単に「どのキャラクターがかわいいか」を選ぶだけではなく、これからのSuicaの顔を利用者自身が決める企画でもあります。

見た目だけでなくSuicaのこうした方針も念頭に投票するキャラを選ぶのもいいかもしれません。

6. トレンドウォッチャーのひとこと

大蔵 大輔

キャラクターの交代で面白いのは、「新しい顔を決めて終わり」ではないところです。今回のSuicaでは、利用者投票でキャラクターを決め、その後に愛称を募集し、2027年3月のバトンタッチ式へとつなげます。新キャラクターが決まるまでの過程そのものをイベント化しているわけです。

特に「Suicaのペンギン」は25年以上にわたって使われてきたため、新キャラクターへの交代は、単純なデザイン変更以上に大きな意味を持ちます。だからこそ、企業側が一方的に新キャラクターを発表するのではなく、候補を見せて利用者に選んでもらい、さらに名前まで一緒に決める流れには合理性があります。

今後の注目点は、どの候補が選ばれるかだけではありません。新キャラクターが発表された後、どのような愛称が付き、ペンギンからどのようにバトンを受け取るのか。Suicaが「生活のデバイス」へと領域を広げていくなかで、新しいキャラクターがどこまで定着するのかも見どころになりそうです。

参考資料

大蔵 大輔