株式市場の振り返り-日経平均株価は3日ぶり反発、売買代金は14日ぶり2兆円割れ

2019年10月1日(火)の主要指標(カッコ内は前日終値比)

  • 日経平均株価 21,885円(+129円、+0.6%) 3日ぶり反発
  • TOPIX 1,603.0(+15.2、+1.0%) 3日ぶり反発
  • 東証マザーズ株価指数 877.0(+1.0、+0.1%) 3日ぶり反発

東証1部上場銘柄の概況

  • 値上がり銘柄数:1,709、値下がり銘柄数:389、変わらず:53
  • 値上がり業種数:31、値下がり業種数:2
  • 年初来高値更新銘柄数:53、年初来安値更新銘柄数:7

東証1部の出来高は11億6,564万株、売買代金は1兆9,974億円(概算)となり、いずれも前日より減少しました。米国株の上昇や円安進行を受けてリスクオンモードが高まると思われたのに反し、予想以上に様子見スタンスが強まりました。消費増税実施の影響を見極めようとする思惑があったのかもしれません。

売買代金は9月9日以来の2兆円割れとなるなど、盛り上がりに欠けた商いのまま引けています。

そのような中、日経平均株価は終日プラス圏で推移しました。米国株高を好感して寄り付きから高く推移し、前場の半ばに一時+183円高まで上昇する場面が見られました。ただ、その後は上値が重くなって21,900円を挟む攻防となり、結局はそのまま終わっています。それでも、3日ぶりの反発となり、再び22,000円台をうかがう位置となりました。

なお、TOPIXも同じような値動きで3日ぶりの反発となり、上昇率は日経平均株価を大きく上回っています。

東証マザーズ株価指数は3日ぶり反発、売買代金は38日連続で1,000億円割れ

東証マザーズの出来高は5,049万株、売買代金671億円となり、いずれも前日より減少しました。先週序盤は回復の兆しが見えた個人投資家の物色意欲も、再び停滞している可能性が高く、売買代金は38日連続で1,000億円を下回っています。

ただ、株価指数はわずかに上昇して3日ぶりの反発となりました。依然として900ポイント回復前に足踏みが続いていますが、今後の個人投資家の動向に注目が集まりましょう。

コロプラが高値更新後に暴落、SMCや安川電機など機械株に見直し買い

個別銘柄では、ソフトバンクグループ(9984)が大幅反発となり、リクルートホールディングス(6098)や信越化学工業(4063)も大幅上昇となりました。

また、ハイテク株が全般的に買われ、東京エレクトロン(8035)、TDK(6762)、シャープ(6753)などが大きく値を上げ、オリンパス(7733)は年初来高値を更新しています(終値は下落)。

さらに、受注底打ち期待から機械株へ見直し買いが入り、SMC(6273)や安川電機(6506)が大幅高となり、ディスコ(6146)やキーエンス(6861)も値を上げています。

その他では、前日に大暴落となった大塚ホールディングス(4578)は反発し、連日で急落している関西電力(9503)もいったん買い戻されました。

一方、連日のストップ高だったコロプラ(3668)が取引時間中に年初来高値を付けた後に売りに押され、一時▲16%安に迫る暴落となり、終値も▲11%超安で引ける激しい値動きとなりました。

また、スクウェア・エニックス・ホールディングス(9684)も一時▲8%超安の急落となり、バンダイナムコホールディングス(7832)も高値更新後に大幅安になるなど、ゲームソフト関連株が軒並み利食い売りに押された形となっています。

その他では、医薬品株の一角が売られ、第一三共(4568)が▲5%安に迫る大幅安となり、テルモ(4543)も大きく値を下げたのが目を引きました。

新興市場(東証マザーズ)では、CYBERDYNE(7779)が値を上げ、ドリコム(3793)は年初来高値を更新しました。一方、サンバイオ(4592)が下落し、オンコリスバイオファーマ(4588)は大幅安のまま引けています。

葛西 裕一