上記で確認した退職金や年金から、生活費や趣味などに必要だと思われる額を差し引いて足りない金額を確認しましょう。
まず、定年退職から年金受給年齢までの生活費を確保することを考える必要があります。たとえば、定年退職から年金受給までが5年間で月々の生活費が20万円の場合は1200万円必要になります。
ただし、現在年金受給年齢は原則65歳からとなっていますが、70歳からという議論もされており、所属している企業の退職年齢が上がらない方針ならばその分多めに用意しなくてはいけません。
年金受給が始まってからは、年金の範囲だけで生活できそうならば上記の定年退職から年金受給までの期間にかかる分だけで良いかもしれませんが、年金だけで月々の生活費が足りない場合も少なくないと思われますので、足りない分を余裕をもって用意しましょう。
必要金額に到達するために老後資金用の貯蓄を始めよう
上述のように、老後資金は人によって必要になる金額にばらつきがあります。そのため、自分が必要になる金額を早めに認識して、その目標金額に近づけるように貯蓄を始めましょう。
老後資金を貯めるためには、他の貯金と区別するために老後資金専用の貯金口座を作り、目標金額に達するまでコツコツ積み立て、決して手を付けないように強い意志で行うようにしてください。また、節税効果も期待でき、原則として60歳まで引き出すことができない個人型確定拠出年金「iDeCo」も老後資金を貯めることに専念できるので一考の価値があります。
まとめ
ついつい毎月の生活費や子供の教育費、住宅ローンなどに気を取られて老後資金のことは後回しになってしまいがちですが、きちんと用意しておかないと老後にお金がなくて苦しむことになってしまいます。
現在全く老後資金について考えていない人は、まずどれくらい老後資金を用意する必要があるのかを確認して、それを定年退職までに貯めるには月々どのくらい老後資金用の貯蓄に回せば良いのかチェックすることから始めてみましょう。目標金額が分かればやる気を持って貯蓄することができますから、1日でも早く取り組むことが大切です。
LIMO編集部