しかし産後2週間ほど経った頃に、再びアイツが! それは胸まわりでした。

筆者は産後、母乳がたくさん出るタイプだったため、ブラジャーが母乳で濡れないように常に母乳パッドを付けていました。それでも溢れ出るため、パッドに母乳がしみてしまい、次第にしみた場所がムレていったのです。そのムレが徐々にかぶれて、痒くなっていきました。

2時間おきに母乳パッドは交換していたものの、母乳はどんどん溢れ出ます。授乳が終わったらシャワーで胸まわりをキレイにし、病院でもらった塗り薬を塗って授乳の時には拭き取るという対策をしていましたが、痒みはなかなか収まりません。

そして2時間後の授乳の際には、再びパッドがびしょびしょになるほど母乳は溢れ出て、ムレからくる痒みはどんどんひどくなっていきました。

こうして、まさかの産後も痒みに苦しみ続ける日々が続きます。その後、痒みが落ち着いたのは産後3カ月を過ぎた頃。お腹の痒みを感じ始めたのが妊娠6カ月だったので、産前産後含めるとトータルで7カ月ほども常に痒みと隣り合わせな日々を送っていました。

おわりに

筆者の場合、陣痛は確かに腰をハンマーで砕かれるような強烈な痛みがあったものの、振り返ると痛みは一瞬のことでした。もちろん比較はできないことですが、自分にとっては長期間にわたって苦しめられた痒みの方が陣痛の痛みよりも苦痛だったことは確かです。

妊娠や出産は痛みが注目されがちなので、こうした痒みはなかなか理解されることが少ないということもつらいものでした。痒みに苦しんでいる妊婦さんや、授乳中のお母さんが少しでも症状が楽になることを祈っています。

秋山 悠紀