運用で利益を得たいからといって、全ての現預金を運用商品の投資に変えてしまうのは不安ですよね。実際に運用商品は、すぐに解約すると損をしたり、商品によってはすぐには解約できないようなものもあります。

最低でも3カ月分の生活資金は現預金として手元に用意しておくと、万が一に備えて安心だと一般的には言われています。言い換えれば、投資はすぐには使う必要がなく、万が一目減りしても我慢ができるという無理のない範囲の余裕資金で行うものだということです。

投資はリスクが小さいものから大きいものまでさまざまですので、ご自身の経験や理解度に合わせたバランスの良いポートフォリオを形成することが大切です。

日本円のリスクヘッジとしての外貨預金保有も

日本円は信用力の高い通貨ですし、日本で住む以上日本円を持っていれば安心と思う人も多いでしょう。ただ、今後インフレが進み円の価値が低下する可能性もないわけではありません。

日本は金融緩和でどんどん新しい日本円を発行しています。今はそんなに変化を感じることは少ないかもしれませんが、長い目で見たら今の円の価値を将来保つことは難しいかもしれません。

また、何が起こるか分からない、変化の大きい社会に生きている私達にとって、一つの国の通貨のみ保有するのは極めてリスクの高いことであるという考え方もあります。

外貨預金は円高の時に外貨を購入し、円安になった時に売却すれば日本円は増えることになりますが、売却益の追求だけではなく、将来の資産価値を減らさないというリスクヘッジのためにも日本円以外の外貨預金を保有することを考えてみてもいいでしょう。

まとめ

現状ほとんど貯金がない人は、まず日本円を増やしていくことを考えるのが大切ですが、ある程度余裕資金がある場合は運用商品に投資することも考えてみてはいかがでしょうか。

収入がなかなか増えないのに個人の負担はどんどん重くなる日本では、運用で貯蓄を増やすことも一考に値します。また、投資には利益を増やすこと以外にも、将来の資産を減らさないためのリスクヘッジという役割があります。元本割れのリスクもあるということを念頭に、無理のない範囲で挑戦してみてください。

LIMO編集部