【老齢年金】みんな65歳から受給してる？「繰上げ・繰下げ」を選択する人はどれくらいいる？「厚生年金・国民年金」受給開始年齢ごとの損益分岐点シミュレーション結果表

3. 「繰上げ・65歳・繰下げ」損益分岐点をシミュレーション

では、「繰上げ・65歳・繰下げ」結局どれがお得なのでしょうか。

本章にて、厚生年金を「繰上げ・65歳・繰下げ」3パターンで受給した場合の、「5年単位」での損益分岐点のシミュレーションを見ていきましょう。

なお、厚生労働省年金局の「令和4年度厚生年金保険・国民年金事業の概況」によると、厚生年金の平均月額は14万3973円であるため、1万円未満の端数は切り捨て、年金月額を「14万円」と仮定して試算しています。

70〜100歳までの間に「繰上げ・65歳・繰下げ」で受け取れる、トータルの年金月額は下記の結果となりました。

老齢年金「繰上げ・65歳・繰下げ」損益分岐点シミュレーション

厚生労働省・日本年金機構の資料を参考に筆者作成

厚生労働省の「令和4年簡易生命表の概況」によると、男性の平均寿命は「81.05年」、女性の平均寿命は「87.09年」となっています。

個人差があるものですが、大切な老齢年金の受給開始を検討する上で、上記も参考にしてみてください。

なお、本記事では2022年度末現在の厚生年金の平均年金月額となる14万円でシミュレーションを行いましたが、年金額は個々で異なります。

ご自身の年金見込額を「ねんきんネット」や「ねんきん定期便」でご確認のうえ、自分の場合はどうなるかを試算してみてください。

本記事では、繰上げ受給・繰下げ受給の利用率及び、それぞれの概要について詳しく紹介していきました。

ライフプランに合わせながら年金受給開始を選択できることは、合理的といえるでしょう。

しかし、老齢年金を早く受け取れば年金額は減額、受給開始を遅らせれば待機期間の収入の確保が課題となります。

メリット・デメリットをしっかりと理解したうえで、理想の老後生活をおくる上でどうすべきかをじっくり検討しましょう。

和田直子