2. 【50歳代・二人以上世帯】貯蓄保有世帯のみの貯蓄3000万円以上の割合は?平均と中央値もチェック

次に、同調査より貯蓄保有世帯のみの貯蓄額について見ていきましょう。

50歳代・二人以上世帯の貯蓄円グラフ

50歳代・二人以上世帯の貯蓄円グラフ

出所:金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](令和4年)」をもとにLIMO編集部作成

2.1 【50歳代・二人以上世帯】の貯蓄3000万円以上の割合

  • 14.3%

2.2 【50歳代・二人以上世帯の貯蓄額】平均と中央値

  • 平均:1684万円
  • 中央値:810万円

貯蓄保有世帯のみの貯蓄額をみると、貯蓄3000万円以上は14.3%。平均は1600万円を超え、中央値は800万円を超えました。

近年ではNISAやiDeCoなどをきっかけに資産運用に関心をもつ人が増え、50歳代で「貯蓄額3000万円以上」というのは珍しい数字ではないと感じる人もいるかもしれません。

ただし、データを参照してみると、意外にも50歳代で貯蓄を3000万円以上保有する人は少ないことが分かりました。

50歳代はリタイアが見えてくる年代ですが、資産形成には時間を味方につけるのがよいとされています。

自分の貯蓄額では老後に不安があるという方は、子どもの教育費や住宅ローン返済の目途が立ったら、ぜひ早めに資産運用を始めてみてはいかがでしょうか。

3. まとめにかえて

これまで50歳代・二人以上世帯の「貯蓄3000万円以上の割合」と平均・中央値を確認してきました。

同年代の貯蓄事情を比べて、ご自身の貯蓄額に不安を感じられた方もいるでしょう。

貯蓄をするなら給与から漠然と貯金するだけではなく、さまざまなライフイベントを想定して目標を立てることが大切です。

「何歳まで働くのか」「年金収入はいくらになるか」「節約で家計を見直せるか」「介護施設には入るのか」など、複数のパターンを想定し、それぞれにかかる費用をシミュレーションしておきましょう。

また、資産運用の一環として新NISAやiDeCoなどの制度を活用するのもおすすめです。

これを機に、ご家庭に合った貯蓄方法について考えてみてはいかがでしょうか。

※金額等は執筆時点での情報にもとづいています。

4. 【ご参考】50歳代・二人以上世帯の貯蓄額一覧表(金融資産を保有していない世帯を含む)

  • 金融資産非保有:24.4%
  • 100万円未満:9.3%
  • 100~200万円未満:5.8%
  • 200~300万円未満:4.2%
  • 300~400万円未満:5.1%
  • 400~500万円未満:3.2%
  • 500~700万円未満:5.0%
  • 700~1000万円未満:5.7%
  • 1000~1500万円未満:8.8%
  • 1500~2000万円未満:6.0%
  • 2000~3000万円未満:7.2%
  • 3000万円以上:10.8%

参考資料

中本 智恵