少子高齢化が進む今日、将来の年金額が減少する可能性が考えられます。年金以外の老後資産を早めに準備することが重要です。

老後生活を支える柱となる「国民年金」と「厚生年金」。しかし、平均受給額は国民年金が5万円台、厚生年金が14万円台と、安心できるとは言い切れない収入でしょう。

現役世代の人々は、将来の老後に備えていく必要があります。その中でも「貯蓄」は重要な要素です。

今回は、老後を控える50歳代・二人以上世帯の貯蓄額と、現代シニアの厚生年金と国民年金の平均月額、また2024年度の年金額例をみていきます。

1. 【50歳代・二人以上世帯】貯蓄500万円台は何パーセント?

50歳代・二人以上世帯で「貯蓄500~700万円未満」を達成している人はどれくらいいるのでしょうか。

金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](令和4年)」より、50歳代・二人以上世帯の貯蓄事情を確認します(金融資産を保有していない世帯を含む)。

【貯蓄額】50歳代・二人以上世帯の貯蓄円グラフ

出所:金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](令和4年)」をもとにLIMO編集部作成

1.1 【50歳代・二人以上世帯】の貯蓄500万円~700万円未満の割合

  • 5.0%

1.2 【50歳代・二人以上世帯】の貯蓄700万円未満の割合

  • 57.0%

1.3 【50歳代・二人以上世帯の貯蓄額】平均と中央値

  • 平均:1253万円
  • 中央値:350万円

貯蓄500万円~700万円未満は1割未満、貯蓄700万円未満でみると約6割となりました。

2. 【厚生年金と国民年金】平均月額はいくらか

では、みなさん年金は平均で月いくら受給しているのでしょうか。

厚生労働省年金局「令和4年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」より、現代シニアの平均的な年金額も見ていきましょう。

厚生年金の月額(平均と1万円刻み)

出所:厚生労働省年金局「令和4年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」をもとにLIMO編集部作成

2.1 厚生年金の平均年金月額

  • 〈全体〉平均年金月額:14万3973円
  • 〈男性〉平均年金月額:16万3875円
  • 〈女性〉平均年金月額:10万4878円

※国民年金部分を含む

国民年金の月額(平均と1万円刻み)

出所:厚生労働省年金局「令和4年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」をもとにLIMO編集部作成

2.2 国民年金(老齢基礎年金)の平均年金月額

  • 〈全体〉平均年金月額:5万6316円
  • 〈男性〉平均年金月額:5万8798円
  • 〈女性〉平均年金月額:5万4426円

国民年金で5万円台、厚生年金で14万円台でした。

次は、厚生労働省より公表された、2024年度最新の年金額の例をチェックしてみましょう。