3. 年齢差がある夫婦ほどメリットの大きい年金制度があるって本当?

前章で紹介したように、年上のパートナーと結婚することで、人生の先輩として頼れることが多いため円満な夫婦生活を送りやすいのがメリットといえますが、実は「年金面」でも年の差婚だとメリットのある制度があります。

年の差がある夫婦こそ活用したい年金制度として「加給年金」が存在します。

「加給年金」とは、厚生年金の被保険者期間(年上のパートナー)が、65歳到達時点で一定の要件を満たす配偶者または子どもがいるときに加算されるものです。

該当する配偶者の「一定の要件」は下記のとおりです。

  • 年金受給者に扶養(配偶者の年収が850万円以下で同居している場合など)されていて65歳未満
  • 厚生年金や共済年金の加入期間が20年未満

上記の要件に該当する場合、年金にプラスして加給年金が支給されます。

該当する配偶者の多くが「パートナーと年齢に差がある」のが特徴であるため、年の差婚をしている場合は加給年金の適用になりやすいです。

なお、留意点として加給年金は被保険者が「厚生年金の年金保険に加入している」場合に適用されるもので、フリーランスといった「国民年金のみ加入」の場合は対象外となるため覚えておきましょう。

加給年金は、制度の性質上「年金における家族手当」「年金における扶養手当」と呼ばれており、年の差婚をして世帯主となるパートナーが定年退職を迎えて収入が減った際の「生活の支え」として役立ちます。

4. 8割以上が「年の差のあるパートナーと結婚してよかった」と回答

本記事では、年の差婚における「パートナーのいいところ・残念なところ」について紹介していきました。

株式会社ネクストレベルの調査では、8割以上の夫婦が年の差のあるパートナーと結婚してよかったと回答しており、年の差婚だからこそのメリットも享受しながら結婚生活を楽しんでいるようです。

年齢に差があるパートナーと結婚するメリットは数多くありますが、そのうちの1つとして「加給年金」を利用できることも挙げられます。

年金制度は複雑ですが、申請しないと受け取れないものもあるため情報にはしっかりアンテナをはっておきましょう。

参考資料

太田 彩子