2. 【70歳代・ひとり世帯】手取り収入からの貯蓄割合は何パーセントか

では、70歳代おひとりさまは、収入から何パーセントを貯蓄に回しているのでしょうか。

同資料より、年間手取り収入(臨時収入含む)からの貯蓄割合(金融資産保有世帯のみ)を確認します。

【70歳代・単身世帯】年間手取り収入(臨時収入含む)からの貯蓄割合

出所:金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査](令和4年)」をもとにLIMO編集部作成

2.1 年間手取り収入からの貯蓄割合

  • 平均:8.0%
  • 5%未満:4.2%
  • 5〜10%未満:7.0%
  • 10〜15%未満:11.5%
  • 15〜20%未満:1.1%
  • 20〜25%未満:10.4%
  • 25〜30%未満:0.3%
  • 30〜35%未満:2.8%
  • 35%以上:6.2%
  • 貯蓄しなかった:56.6%

最も多いのは「10〜15%未満」で11.5%、平均は8.0%でした。

また、注目すべきは「貯蓄しなかった」の割合。70歳代・ひとり世帯の半数以上が、年間の手取り収入から貯蓄していないとわかります。

70歳代を対象とした調査のため、すでに年金暮らしをスタートさせ、年金収入は全て使いきっている世帯も少なからず含まれていると考えられます。

手取りの何%を貯蓄するかは個人差があるものですが、平均を一つの目標にするのもいいでしょう。

3. 早い段階から、老後に向けた計画的な資産形成を

シニア世代の収入の柱といえる年金。

現在の状況では、長い老後生活を年金収入だけでやりくりするのは難しいかもしれません。

早めの段階から、老後資金を確保しておきたいものです。

家庭環境や社会情勢の変化により貯蓄できない場合もありますが、継続的に貯蓄を続けるためには、毎月の給料や収入から一定額を先に貯蓄し、残りのお金で生活していく「先取り貯金」が効果的です。

先取り貯金であれば、基本的に毎月一定額を貯蓄できるので、きちんとお金を貯めることができるでしょう。

また、預貯金だけでなく、リスクはありますが投資信託などの積み立てといった運用をする手もあります。

これを機に、自分のライフプランに合った貯蓄方法について考えてみてはいかがでしょうか。

3.1 【ご参考】70歳代・ひとり世帯の貯蓄額一覧表(金融資産を保有していない世帯を含む)

  • 金融資産非保有:28.3%
  • 100万円未満:5.2%
  • 100~200万円未満:4.0%
  • 200~300万円未満:4.2%
  • 300~400万円未満:4.6%
  • 400~500万円未満:3.0%
  • 500~700万円未満:8.8%
  • 700~1000万円未満:4.8%
  • 1000~1500万円未満:5.6%
  • 1500~2000万円未満:5.8%
  • 2000~3000万円未満:8.2%
  • 3000万円以上:16.1%

参考資料

荒井 麻友子