2. 25年間の差は?「月5000円」預貯金と積立投資でシミュレーション

たとえば、40歳から65歳までの25年間で老後資金を準備する場合、方法によってどれだけの差が生まれるでしょうか。

「月5000円」を預貯金で積み立てた場合と、積立投資で年利3%で運用できた場合について、金融庁「資産運用シミュレーション」をもとに試算します。

【シミュレーション】月5000円の積立投資をした場合の資産評価額推移

【シミュレーション】月5000円の積立投資をした場合の資産評価額推移

出所:金融庁「資産運用シミュレーション」をもとにLIMO編集部作成

 

2.1 「月5000円」積立投資をした場合の資産評価額推移

【経過年数:資産評価額(元本部分)】

  • 5年:32万円(30万円)
  • 10年:70万円(60万円)
  • 15年:113万円(90万円)
  • 20年:164万円(120万円)
  • 25年:223万円(150万円)
  • 30年:291万円(180万円)
  • 35年:371万円(210万円)
  • 40年:463万円(240万円)

※投資の運用利回りは年率3%で計算

月5000円の積立投資を20年間続ければ、164万円もの資産を築けます。また、40年間継続すれば、463万円もの資産を持つことが可能です。

預貯金したときとほぼ同義といえる元本部分は240万円のため、投資により資産は約2倍も増えていると計算できます。

少額の投資でも、十分な効果を得られることがわかるでしょう。

3. まだ間に合う!40歳代から「貯まる仕組み作り」を

老後資金を確実に貯めていくには、毎月の給料や収入から一定額を先に貯蓄し、残りのお金で生活していく「先取り貯金」が効果的です。

先取り貯金にはさまざまな種類があり、預貯金だけでなく積立投資もその一つとなります。

2024年は新NISAスタートの年。貯蓄の一部として「新NISA制度」を利用して積立投資をはじめるのも選択肢の一つとなるでしょう。

元本割れなどの投資リスクがあるので事前の情報収集が重要となりますが、効率よく貯蓄を増やす方法でもあります。

これを機に自分に合った貯蓄方法について考えてみてはいかがでしょうか。

3.1 【参考】40歳代・ひとり世帯の貯蓄額一覧表(金融資産を保有していない世帯を含む)

  • 金融資産非保有:35.8%
  • 100万円未満:14.8%
  • 100~200万円未満:5.9%
  • 200~300万円未満:4.9%
  • 300~400万円未満:6.2%
  • 400~500万円未満:2.8%
  • 500~700万円未満:2.8%
  • 700~1000万円未満:3.1%
  • 1000~1500万円未満:7.7%
  • 1500~2000万円未満:2.5%
  • 2000~3000万円未満:4.0%
  • 3000万円以上:5.9%

参考資料

荒井 麻友子