任天堂の1Q売上総利益・販管費・営業利益

【図表5】

出所:「任天堂株式会社 2023年3月期第1四半期 決算説明資料」より著者作成

【売上総利益(粗利)】

売上総利益(粗利)は、売上⾼が増加したことにより前年同期⽐+52.3%の2810億円であった。売上総利益率(粗利率)は、以下の要因から前年同期と同⽔準であった。

  • ハード売上⾼⽐率の低下
  • ⾃社ソフト売上⾼⽐率の上昇
  • デジタル売上⾼⽐率が低下
  • 利益率の低いNintendo Switch(有機ELモデル)の販売割合拡大

【販管費】

売上⾼増に比例して広告宣伝費等が増加した。また、研究開発費の増加や円安推移による外貨建費⽤の増加により、販管費は前年同期⽐+15.3%の956億円となった。⼀⽅で、販管費率は、前年同期比▲6.3pt.の20.7%と低い水準に抑えることができた。

【営業利益】

売上高の増加が大きく影響して、営業利益は前年同期⽐+82.4%の1854億円、営業利益率は+7.1pt.の40.2%となった。

任天堂の業績予想

2024年3⽉期の連結業績予想は、2023年5⽉9⽇公表値を据え置いた。

当第1四半期は好業績ながら、映画とゲームのヒット作が重なり、四半期としては⾮常に⼤きくなったと同社は見ていると言えよう。

2Q以降の発売予定ソフトウェアは以下のとおりである。

【図表7】

出所:「任天堂株式会社 2023年3月期第1四半期 決算説明資料」より著者作成

任天堂の配当

前期は株式分割を調整して算出すると、1株当たり年間配当⾦は186円となる。

配当予想は据え置き、1株当たり年間配当額は147円を予想する。

任天堂の株価

2024年3月期第1四半期連結決算の発表前となる、2023年8月3日の終値は6357円であった。

当第1四半期連結決算の発表を受けた2023年8月4日の終値は、前日より185円安の6172円となった。

参考資料

石川 貴康