ライフプランによって積立できる金額は変わる

夫婦のライフプランを【一覧表】で確認しましょう。

出所:筆者作成

現在は、夫婦ともにお仕事をされており、お子さんが小学生のため、収支にも余裕があります。

しかし、3年後にはお子さんが中学生、6年後には高校、その後も大学進学する予定であれば、教育資金も同時に準備しなければなりません。

教育資金が必要だからといって、貯めた資金を取り崩せば老後資金の目標が達成できなくなります。

できることなら、老後資金と教育資金は別々に準備しましょう。

教育資金は、数年後に使途がわかっていることなので、ある程度安定している金融商品(預貯金や保険など)を利用し、老後資金は長く運用できるものなので、投資信託などの運用商品などと使い分けるのも良いでしょう。

NISAでの運用方法

NISAでは頻繁に運用商品を変える必要もないので、成長の期待できる国などで運用する投資信託などで積立をすると良いでしょう。

世界株式や先進国株式で運用するインデックスファンドも選択肢のひとつです。

長く運用する場合、価格変動がありファンドの値段(以下、基準価額)が下がることもありますが、毎月購入により時間分散ができていますので、基準価額が下がったからといって積み立てをやめないように長期で運用してください。

また決算時に配当金が発生するファンドもありますが、運用しながら配当金を受け取ると将来の受取額が減ってしまう可能性があります。

配当金を再投資することで、さらに運用することができるでしょう。

新NISAも視野に入れた老後対策を

各家庭の家族構成、持ち家なのか賃貸なのか、収入や支出、働き方によっても老後対策は大きく変わります。

大事なポイントは、早くから始めることで準備はしやすいこと、そして決して無理のない運用を心がけることです。

初めて運用する方の中には、価格変動があるために、長期間、基準価額が下がっていると積立をやめる方がいらっしゃいます。

しかし投資信託の値段が低いときは、毎月同じ金額で購入しているため、多くの量を買うことができるもの。

その後、基準価額が上昇した時には、その低い時に買ったものも含めて利益が出やすいのです。

積立をしているときに、基準価額が下がっているときは、多くの口数(量)を購入できていると思えば、運用もしやすいと思います。

今回の例の夫婦では、40歳から老後の準備をされています。

教育費の負担もありますし、住宅を購入している方は、住宅費の負担もあると思います。

無理をしてはいけないのですが、余裕があれば、早めの準備をしておけば、月々の負担も軽くなりますし、運用期間も長くなるので、将来の資金も準備しやすくなります。

参考資料

香月 和政