「年金×年収一覧表」老齢年金はみんないくら受け取れるのかシミュレーション
「国民年金と厚生年金」の受給額平均とボリュームゾーンも
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暑い日が続くようになり、本格的な夏も目の前です。今年はゴールデンウィーク同様、夏に旅行などの予定を立てる方も多いのではないでしょうか?
日本労働組合総連合会の発表によると、春闘で正社員の賃上げ率は平均3・58%と30年ぶりの高水準となったようです。
また、年金生活者にとっても今年度の年金は3年ぶりの増額となっており、収入自体は増加傾向だと言えるでしょう。
一方で、物価高も続いているため十分な賃上げなのか慎重な判断が必要でしょう。特に年金に関しては物価と連動して上下はしますが、上昇率と一致するわけではないため来年以降の支給は不明です。
そもそも、増額となった年金もいくらくらい受け取っているのかご存知の方は少ないでしょう。そこで今回は、シニアがどのくらい年金を受け取っているのか確認していきます。
1. 公的年金のおさらい「厚生年金と国民年金」とは
まずは日本の年金制度についてのおさらいです。日本の年金制度では「国民年金」と「厚生年金」、いわゆる2階建ての年金制度が採用されています。
それぞれの年金の特徴は以下の通りです。
1.1 国民年金(基礎年金):1階部分
国民年金には原則、日本国内に住む20~60歳未満の全員が加入します。
年金額は納付期間によって決まるため、加入期間が同じであれば受け取る期間も同じです。参考までに2023年度の満額は月額6万6250円(67歳以下の場合)です。
多く受け取るためには、期間が重要になる制度です。
1.2 厚生年金:2階部分
厚生年金は、会社員や公務員などの第2号被保険者が「国民年金」に上乗せして加入する制度です。
国民年金とは違い、加入期間と加入期間中の保険料によって受給額が決まります。加入期間中の保険料は個人差が大きいため、受け取る年金額も個人差が出やすい制度になっています。
執筆者
ファイナンシャルアドバイザー/ファイナンシャルプランナー/MDRT日本会会員
立命館アジア太平洋大学卒業後、自動車や通信業界にて営業職に従事。その後、ジブラルタ生命保険、株式会社ほけんのぜんぶに入社し、生命保険販売業務に携わる。生活全般に関わるお金の相談に対応が可能で、特に教育費・老後資金の準備、相続の相談などを得意とする。現在は個人向け資産運用のサポート業務をおこなう。表彰歴多数。2020年、2021年度MDRT日本会会員。AFP(Affiliated Financial Planner)、一種外務員資格(証券外務員一種)を保有。
監修者
株式会社ナビゲータープラットフォーム メディア編集本部
LIMO編集部記者/編集者/元公務員
京都教育大学卒業。くらしとお金の経済メディア「LIMO(リーモ)」のLIMO編集部で、厚生労働省管轄の公的年金制度や貯蓄、社会保障、退職金など、金融の情報を中心に執筆中。大学卒業後は教育関連企業での営業職を経て、2010年に地方自治体の公務員として入職。「国民健康保険」「後期高齢者医療制度」「福祉医療」等の業務に従事した。主に国民健康保険料の賦課、保険料徴収、高額療養費制度などの給付、国民年金や国民健康保険への資格切り替え、補助金申請等の業務を担う。特に退職に伴う年金や保険の切り替えでは、手続きがもれることで不利益を被ることがないよう丁寧な窓口対応を心がけた。その後、保険代理店にてマーケティング業務に従事。保険料比較サイトの立ち上げに参加した。乗合保険会社の商品ページだけでなく、保険の知識を普及するためのページ作成にも参加。小学校教諭一種免許、幼稚園教諭一種免許、特別支援学校一種免許取得。
はたらく世代のお金の診断・相談サービスを行うマネイロでは、「【計算例付】厚生年金保険料はどのように決まる?ケース別算出方法や受給額を解説」など、お金や年金制度にまつわる記事を発信中。京都府出身。(2024年3月18日更新)