iDeCoの運用方法

iDeCoの主な運用方法は次のとおりです。

運用先を分散してリスクを抑えることがおすすめです。

  • 株式投資信託
  • 不動産投資信託(REIT)
  • 債権投資信託
  • 定期預金
  • 生命保険 など

定期預金や生命保険は元本が保証されるかわりに、利息などは期待できません。

一方、株式投資信託は資産を大きく増やせる可能性がある一方、損をするリスクもあります。

ハイリスク・ハイリターン、ローリスク・ローリターンということです。

iDeCo全額「定期預金」のメリット

iDeCoの運用先を定期預金にするメリットとデメリットを解説します。

まずは、メリット2つです。

1. 元本が保証される

定期預金のメリットの1つは、元本が保証されることです。

投資信託による運用は損をするリスクが伴いますが、定期預金は掛け金と利息が約束されています。

ただし、定期預金の金利は高くないため、口座管理手数料などを差し引くと元本割れになる可能性もあります。

元本割れになった場合も金額的には僅かであり、安全・確実な運用方法であるといえます。

2. 掛け金が所得控除され節税できる

メリットの2つ目は、節税効果があることです。

iDeCoで定期預金しても元本を増やすことは期待できませんが、掛け金が所得控除されるため、所得税や住民税が安くなります。

一般の定期預金を利用するならば、iDeCoで定期預金した方が節税できてお得です。

所得が高い人ほど、節税効果は高まります。

iDeCo全額「定期預金」のデメリット

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次に、定期預金のデメリットについて3つを解説します。

1. 低金利で資産を増やせない

デメリットの1つ目は、定期預金の金利が低いため資産はほとんど増えないことです。

掛け金を安全・確実に「貯める」ことはできますが、「増やす」ことはできません。

老後資金など長期的な資金作りでは、資産をどれだけ「増やす」かが重要なポイントの1つです。

安全性と収益性のバランスをどう取るかは難しいところですが、定期預金を選択することは「収益性を犠牲にして安全性を優先する」ことを意味する、と理解しましょう。

2. インフレになると損をする

デメリットの2つ目は、インフレになると実質的には損をすることです。

物価が上昇しても定期預金の金利は変わらないため、名目上の元本は保証されても資産の価値は下がります。

定期預金で運用していてインフレになった場合、加入中の低金利の定期預金を解約して、新しい運用方法に切り替えることを検討してみましょう。

3. 運用益非課税の優遇措置が活かせない

デメリットの3つ目は、iDeCoの「運用益非課税」という税制上の優遇措置が活かせないことです。

定期預金の利息は僅かであり、利息が非課税になってもあまりメリットは受けられません。

定期預金と投資信託の両方で資産運用する人は、投資信託はiDeCoを優先した方が「運用益非課税」のメリットを受けやすくなります。