建売住宅が注文住宅よりも安い理由
国土交通省が2022年3月に発表した「令和3年度 住宅市場動向調査報告書」によると、土地購入を含む注文住宅の購入資金は、平均で5112万円でした。
一方で、戸建の建売住宅の購入資金は平均で4250万円と、注文住宅よりも約860万円安く購入されている結果となりました。
ここでは、建売住宅が注文住宅よりも安い理由について解説していきます。
理由1. 土地を安く購入している
建売住宅の建築会社が、土地を安く購入していることが理由の1つです。複数の建売住宅を販売するために、広い土地をまとめて購入するかわりに、地主と交渉して相場よりも安く購入しているのです。
そして建築会社が売りやすいように土地を分割して、それぞれに建物を建てて販売しています。注文住宅の場合は、1軒分の土地を相場価格で購入することが多く、土地の仕入れ金額で建売住宅と差がついてしまうのです。
理由2. 施工費用が削減しやすい
建売住宅の特徴を活かすことで、施工費用が注文住宅よりも削減しやすいことが大きな理由です。
具体的には、以下のとおりです。
- 現場管理費用が削減できる
- 設計費や人件費が削減できる
- 建材や設備を大量に安く仕入れている
建売住宅は、基本的に間取りや仕様をなるべくシンプルに統一しています。そのため、設計費の削減や、工期の短縮によって、職人や現場管理にかかる人件費の削減が可能となります。
また、複数物件に必要な建材や設備を大量に安く仕入れることで、材料費をなるべく削減しているのです。
理由3. 住宅展示場やモデルハウスが不要
建売住宅の販売には、住宅展示場やモデルハウスが不要で経費がかかりません。
建てた建物を実際に内覧してもらえるため、住宅展示場への高額な建築費用や維持費用がかからず、その分販売価格を安く設定できます。