FOMC後のパウエル議長のタカ派発言で、市場は軟調

2022年11月4日の東京株式市場で、日経平均株価の終値は、前営業日比463円65銭安の2万7199円74銭となりました。2022年11月3日は文化の日で休場でした。2022年11月2日に続いての下落です。

背景には週初に開かれた米連邦公開市場委員会(FOMC)があります。4会合連続となる0.75%の利上げを決めたことは織り込み済みでしたが、そろそろ米連邦準備理事会(FRB)が金融引き締めを緩和するのではないかといった期待もありました。

実際には、FOMC後の記者会見でFRBのパウエル議長が、「利上げ停止の検討は時期尚早」「今後も金利水準は高くなる」などと、かなりタカ派の発言をしたことから、米市場では幅広い銘柄が売られました。この流れを受けて、日本市場も軟調な動きとなりました。

今週の動きはどうなるでしょうか。

2022年11月4日の米株式市場でダウ工業株30種平均は前日比401ドル97セント高の3万2403ドル22セントで終えています。5営業日ぶりの反発です。同日に発表された10月の米雇用統計は、非農業部門の雇用者数は前月比26万1000人増と市場予想(20万5000人増)を上回りました。

一方で失業率は3.7%と、前月(3.5%)から上昇しました。強弱入り混じる内容となり、指数発表時には乱高下する動きとなりました。引けにかけては大幅反発で終えています。日本株も週初から底堅い展開になることが期待されます。

円相場は、前日比1円60銭の円高・ドル安の、1ドル=146円60~70銭で取引を終えています。ドルが売られ、円が買われました。

今週は2022年11月8日に米国で中間選挙の投開票が行われます。米国では現在、民主党が与党、共和党が野党です。与党は高インフレや政策の停滞で厳しい立場です。下院では共和党が過半数を獲得するとの見方も出ています。

結果次第では相場に影響も出るだけに注意が必要です。2022年11月10日には米消費者物価指数(CPI)も発表されます。