為替の変動にとらわれず淡々と投資を続ける

今後も円安が続くのであれば、いまは投資を控えて、円高に転じるまで待ちたくなる気持ちはわかります。

私が講師を務める資産運用セミナーでも、「現在の円安、株価下落の状況でも投資を続けるべきでしょうか?」「為替相場と投資機会の関係について教えてください」といったご質問を多くいただいています。

しかし、投資に有利なタイミングを見極めるのは難しく、待ちすぎてタイミングを逃してしまうのは、もったいないことです。

出典:金融庁「長期・積立・分散投資とNISA制度」

たとえば株式の場合であれば、リターンの源泉は世界中の企業でありそこで働く人です。

世界中の多くの企業では、自社の企業価値の向上のために、経営者も従業員も一生懸命働いています。企業が成長を続けるという前提に立って、世界全体の株に分散して投資をしていれば、一時的に下落しても、中長期的には上昇に転じることが期待できます。

ところが為替の場合は、円安になった後、必ずしも元の円高水準に戻るとは限りません。さらに円安が進行する可能性もありますし、この先の為替の動向を正確に見通すことは、プロでも難しいでしょう。

長期投資を目的とするのであれば、為替の変動にとらわれず、淡々と続けることをおすすめします。