日本マクドナルドホールディングスの株価はどのように推移したのか
上述した通り、日本マクドナルドホールディングスの株価は超安定的です。
2003年から2013年2月頃まではだいたい2000円前後で推移し、2013年5月頃から2017年2月頃までは2000円台後半から3000円台前半で推移しました。
そして、2017年4月から同年9月までに株価は大きく上昇し、5000円の水準まで引き上がりました。
その後、2022年現在に至るまで、5000円前後で推移しました。
このように、基本的には株価の値動きが安定するマクドナルドですが、なぜ2017年だけ、株価が急上昇したのでしょうか。
日本マクドナルドホールディングスの業績はどのように推移したのか
上場企業の株価は様々な材料を背景に上昇・下落しますが、2017年にマクドナルドの株価が急上昇した理由は、業績の大幅な改善だと考えられます。
既存店売上高の伸びが継続したことで、売上高成長率は前年比11.9%となりました。
また、原価率は前年の86.2%から82.0%へと大きく低下し、営業利益率も前年の3.1%から7.5%へと改善しました。
結果として、営業利益は2.7倍となりました。
まとめると、株価急騰の要因は、増収と利益率の大幅改善と考えられます。
なお、2017年12月期以降は、売上高の伸びはやや控えめとなっており、利益率についても改善継続とはなっていないです。
執筆者
1991年生まれ。新潟県新潟市出身。2022年に株式会社モニクル傘下の株式会社ナビゲータープラットフォームに入社し、現在はメディア事業部・メディアグロース企画推進室マネージャー。くらしとお金の経済メディア「LIMO(リーモ)」を中心に、多くの読者の方に幅広いコンテンツを届けるための戦略立案に従事している。
それ以前は、LIMO編集部にてアシスタント・コンテンツマネージャー(ACM)として従事。第一報として報道されるニュースを深堀りし、読者の方が企業財務や金融に対する知的好奇心を満たしたり、客観的データや事実に基づく判断を身に付けられたりできる内容の記事を積極的に発信していた。
入社以前は、株式会社フィスコにて客員アナリストとして約20社を担当し、アナリストレポートを多数執筆。また、営業担当として、IRツール(アナリストレポート、統合報告書、ESGレポートなど)やバーチャル株主総会サービス、株主優待電子化サービスなどもセールス。加えて、財務アドバイザーとしてM&Aや資金調達を提案したほか、上場企業向けにIR全般にわたるコンサルティングも提供。財務アドバイザリーファームからの業務委託で、数千万~数十億円規模の資金調達支援も多数経験。
株式会社第四銀行(現:株式会社第四北越銀行)、オリックス株式会社でも勤務し、中小・中堅企業向け融資を中心に幅広い金融サービスを営業した。株式会社DZHフィナンシャルリサーチでは、日本株アナリストとして上場企業の決算やM&A、資金調達などのニュースと、それを受けた株価の値動きに関する情報・分析を配信。IPOする企業の事業・財務を分析し、初値の予想などに関するレポートを執筆。ロンドン証券取引所傘下のリフィニティブ向けに、週間・月間レポートで、日本株パートを執筆。経済情報番組「日経CNBC」にて毎月電話出演し、相場や株価の状況も解説していた。
新潟県立新津高等学校を経て、2013年に慶応義塾大学商学部を卒業。学部では、岡本大輔研究会にて企業評価論、計量経営学を専攻していた。
最終更新日:2023/11/03