「家に帰ってきた娘に、『今日は学校で何していたの?』と聞いても、『お絵かきしていた』『図書室で借りた本を読んでいた』ばかり。女の子の名前はおろか、男の子の名前も出てこなくなったのです」

これはまずい、と気ばかり焦るTさん。ついつい毎日、「今日は女の子と何か話した?」「誰か、気の合いそうな女の子いないの? 相手もあなたとお話したがっているかもよ? 話しかけてごらんなさい」などと言うようになってしまったそうです。

するとある日、AちゃんがTさんにこう言いました。「ねぇママ、私、休み時間は絵を描いたり、本を読んだりしたいから、そうしているのに、お友達と遊ばなきゃだめなの? 休み時間、好きなことしちゃいけないの?」

それを聞いたTさんは自分の発した言葉の数々を反省。「ひとりでいること=寂しいこと、いけないこと、と勝手に決めつけていた自分を恥ずかしく思いました」

それからTさんは、Aちゃんが学校で誰といたか、誰と話したかを聞くことは止めたそうです。

休み時間にひとりでいるのは寂しいことではない

私たちは、ついつい「休み時間は、お友達と楽しく遊ぶ時間」という風に考えてしまうので、「休み時間にひとりで過ごした」と聞くと、「え!友達がいないの? もしかしてクラスで浮いている? いじめられてるかも?」などと、ネガティブに捉えてしまいがちです。

でも、それは決して正解ではありません。