額面だけではない必要経費

インターネットや雑誌などを見ていると「年収600万円は私立受験のボーダーライン」などといわれることもあるようです。データを見ると実際に世帯年収が600万円、もしくはそれ以下でお子さんを私立の中学校に通わせている方もいらっしゃいます。しかし、実際にお子さんを通わせている方のお話を伺うと「1000万円以上あってもキツイ」「一人ならギリいけるけど二人は無理」そんな声が聞こえてきました。一体どのあたりが一番厳しいといわれているのでしょうか。

・「そもそも小学4年生からの塾代がやばいです。普段の通塾だけならいけるかな?と思うのですが、プラスアルファの講習費などを積み重ねていくととんでもない額に。電卓をたたいて震えました」

・「私立学校の学費は何とかなりそうと思ったのですが、それ以外にかかる費用がひとつひとつすごい。修学旅行の金額も驚きました。また、近所のショッピングセンターで買えばそんなにしないはずの文房具に至るまで、私立の学校は指定の品をそろえなければならず。私が使ったことのないような金額の文具をそろえるたびにため息がでます」

・「何より、子供の付き合いが大変です。みなさん子供のころから裕福なのが当たり前なので、ちょっとお友達と遊びに行くという感覚が私たちとは大違い。見栄を張っているとか自慢をしているとかそういったわけではなく、そうやって育ってきた人たちが多いので自然とそちらに合わせた付き合いになるんです。我が家はカツカツな中で入学させたため『お金のことで子供がコンプレックスを持たないように』と教育費以外、いつも必死で切り詰めています。正直、ここまでする必要があったのか…自転車操業で親がつぶれそうです」

私立の学校は公立出身の保護者から見ると驚くような金額が動き、ギリギリの年収で入学した家庭は「こんなはずではなかった」と嘆いてしまうこともあるようです。