最近では、晩婚化や高齢出産に関する話題が多く登場します。「キャリアを積んでいきたいが、高齢出産のリスクも気になる…」と迷っている女性も多いのではないでしょうか。なかなか育児の決心がつかず、タイミングを悩んでいる人もいることでしょう。

そこで今回は、女性の仕事や出産をさまざまな目線で見ていきます。出産後に待ち受けている苦労についても、あわせてチェックしておきましょう。

出産後も仕事継続する女性はどのくらい?

せっかくのキャリアを失いたくない、子育てをしながら収入を得たい…。このような理由により、妊娠・出産後も働きたいと考えている人もいるでしょう。ここで、2018年に内閣府男女共同参画局が公表した『「第1子出産前後の女性の継続就業率」及び出産・育児と女性の就業状況について』による、第1子出産前後の就業状況をご紹介します。

就職継続(育休あり)…28.3%
就職継続(育休なし)…10.0%
出産退社…33.9%
妊娠前から無職…23.6%
不詳…4.2%

こうみると、3分の1以上が第一子出産を機に退職しています。子育てに専念したい、仕事量を調整しやすい非正規雇用に変更したいなどの理由から、今の職を手放す女性は少なくないようです。

また、育休を取得せずに仕事を続けている女性も1割ほど存在しています。「出産後も働き続ける」と決めている方は、育休についても考えておく必要がありそうです。

女性のキャリアと進む晩婚化

育休の有無にかかわらず出産後も仕事を継続する女性は、出産を機に退職する割合よりやや多い様子がうかがえました。「出産後も働く予定だが、とりあえず今は仕事に専念しておこう」「若いうちはキャリアを優先し、子どもは欲しくなったら考えよう」と思っている人もいるでしょう。

しかし、高齢出産には相応のリスクが伴います。公益社団法人日本産科婦人科学会は「ARTデータブック2016年版」において、生殖補助医療を受けた女性の妊娠・流産・生産(出産)の割合を公開しています。

その結果、妊娠率や生産率は年齢とともに低下していくことが分かりました。40歳の妊娠率は26%、流産率は34.3%と、妊娠より流産をする可能性の方が高くなっています。いつか子どもを産もうと思っている方は、高齢出産には不妊や流産のリスクがあることを視野に入れておきましょう。

また、40代で妊娠・出産した女性が「高齢出産の全員に、出生前診断を受けるか聞いている」と医師から告げられたケースもあります。染色体異常といった先天性異常の可能性も、あわせて念頭に置いておく必要があるでしょう。

金銭的負担やマミートラック…働く女性たちの悩み