現在、パニック障害という病気を抱えているしらたまママさん。この病気を患ってからの20年間、症状がだいぶ改善されていた時期を経て、出産後に再発してしまった後には、どんどんと症状が重くなって悪化の一途…という時があったそうです。

「このままではいけない。娘のためにも、とにかく症状を改善しなくては。」と、藁にもすがる思いでパニック障害に関する本を読み漁り、改善策を求めたのでした。発症したころには、そんなにお目にかかることもなかったパニック障害に関する本ですが、近年では症状が広く認知されるようになったためか、探してみると結構たくさん出版されていることがわかりました。症状が改善されたという実例もたくさん載っており、それならばと、読んだ本に書いてあった自己療法を片っ端から試してみることにしました。

しかし、本には試して良かったこともたくさん書いてありましたが、なかには無理して試した結果、ストレスが溜まって続けることで苦痛になるようなことも…。

例えば食事。ある本には、「幸せホルモンとよばれる『セロトニン』が症状の改善につながる。」と紹介されていました。そこで『セロトニン』を増やす効果のある食材、バナナの摂取を本の通り実践してみたのですが、なんと、しらたまママさんは、そもそもバナナが苦手。いきなりの爆食いで逆に気分が悪くなってしまいました。

他にも、ブラックチョコレートが良いという情報を得て、大好きな甘いチョコを我慢して、ブラックチョコレートに変更してみましたが、これが苦くて美味しくない。それでも、症状改善になるならと無理をして食べていたら、また気分が…。

本に倣って生活スタイルも変えてみました。「朝の日光浴がよい」とあったので、毎朝散歩をすることにしたのです。しかし、散歩中も容赦なく襲ってくる発作…。夜更かしはダメともあったので、子どもを寝かしつけた後に楽しんでいたゲームやテレビは封印しました。でも、早めに床につくものの、逆に封印したはずのゲームやテレビが気になって、眠れません…。

これらすべて、好きなことを強く我慢してまで実践していたのがよくなかったのでしょう。ストレスが溜まって、ある日突然大爆発!結局、バナナもブラックチョコレートも投げ出し、生活スタイルもいつしか元に。

この件で「本も、人からのアドバイスも、ストレスを溜めてまで実行しては逆効果」ということを学んだしたらまママさん。「症状改善のためには、自分が長く続けられることを、ストレスを溜めない程度に実践していこう!」と心に誓ったのでした。

冷静な読者の皆様からみると「そんなの当然じゃないか。」と思われることもあるかもしれません。ただ、「パニック発作を二度と起こしたくない」という切実な思いの中では、書籍の内容を盲目的に実践してしまう、ということも、経験者にとっては共感できることの一つなのかもしれません。

しらたまママさんは、「こんな失敗をマンガにするのはちょっと恥ずかしいですが、こんな簡単な失敗だからこそ、上手くやれない自分に落ち込んだりもします。『同じような失敗を私も経験したよ、でも少しずつよくしていければきっと大丈夫。』そんな思いが少しでも伝われば嬉しいです。」と語ってくれました。

「パニック障害」という病気について今以上に正しい知識が広まり、偏見がなくなればと自身の経験を、わかりやすく語ってくださるしらたまママさん、そんな彼女のリアルな日常や思いについて、今後もお届けしていきます。

ご注意:本記事はパニック障害と診断された方の体験記であり、パニック障害の症状等を医学的に説明するものではないことをご理解頂けますと幸いです。

【マンガ記事】しらたまママのパニック奮闘記

パニック障害歴20年のベテランで新米ママのしらたまママさんは、パニック障害という病気を抱えながら、出産を経験し、今も育児の真っ最中。病気によって起こる辛いことも、それを乗り越えて楽しく生きようとすることも、全部含めた、しらたまママさんのパニック障害のリアルをお届けしていきます。

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