家庭も仕事も24時間365日一緒に40年過ごす両親は、なぜ仲良くいられるのか

筆者の両親は結婚してから約40年間、代々続く家業を夫婦2人だけで営んでいます。お店が自宅に隣接しているため、両親は仕事もプライベートも常に一緒にいる状態。仕事も1日3回の食事も寝室も同じにしている両親を小さい時から見てきた筆者は、それがとても異質であることを自身の結婚後に気付きました。

そんな両親は2人とも現在60歳を過ぎていますが、娘の筆者が見ても仲の良い夫婦。その秘訣について母に聞いたことをもとに、筆者なりに考察してみました。

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食卓を囲む時は仕事の話をしない

ひいき目もあるでしょうが、筆者の両親は仕事と3人姉妹の子育てを本当に一生懸命にやってきた2人だと思っています。今、自分が子育てをする身になったからこそ、当時の両親の生活がより鮮明に思い出されるからです。

まず、自宅に隣接するお店を父が社長、母が専務という立場で2人だけで営んでいるのに、子どもの前では仕事の話を一切しませんでした。家族全員で食卓を囲む時も、子どもの話が中心。そのことについて母に聞くと、両親なりのルールだったと言います。

「どこに入金だの、納期がどうだのっていう話は子どもには関係ないこと。仕事と家の境目がないからこそ、自分たちは境目をちゃんと作って家族団らんの時間を壊さない」という信念を持っていたそうです。

子どもが親の職場を見学したり働く姿を見たりすることは、教育的にいいとされています。しかし、筆者の家の場合はあまりにもその距離が近すぎました。

冠婚葬祭に関わる仕事のため、夜中に仕事の電話があったり玄関のベルが鳴って「どうしても急ぎで…」というお客さんが来たりしたことも。自宅とお店の電話番号が同じだったため、自宅の電話に出て仕事先の人であれば「〇〇さん(取引先)からだよ」と父につなぐこともしょっちゅうでした。

こうした環境の中、両親なりに「ご飯の時まで仕事の話をしていたら子どもが置いてきぼりになってしまう」という焦燥感があったのでしょう。本当は仕事がうまくいかずに2人ともピリピリしていた時も、みんなでご飯を食べている時だけは家族モードに切り替えていた、と母は笑って振り返ります。

お互いに必要な息抜きを認め合う

筆者が小学校3年生くらいの頃。外出先から帰宅した父が、お土産に市販のお菓子をいくつか持って帰ることが増えた時期がありました。当時、父はパチンコに行っていたそうです。

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秋山 悠紀

早稲田大学文化構想学部出身。女子高でサッカー部、フリーター、演劇活動、編集プロダクションなどを経て独立。
子育てへの不安から1年半の保育園勤務の後、第一子を出産。
現在、長男を育てながら女性の生き方、子育て、ジェンダー、社会、旅、ドラマ、映画について執筆中。