地元以外の人が、何も知らずに川遊びや遊泳禁止の海で泳ぎ、命を落とすことは後を絶ちません。ここでは、筆者が見聞した危険地帯をご紹介します。

穏やかそうな小川でも水草に足を取られて溺れる

田園風景が続く田舎では、用水路の役割として小川が流れていることがほとんどです。こうした、水位も低く川遊びに適していると思われる場所でも、水草がびっしり生えていて足元を取られてしまうことがあります。祖母の家の近くにも、穏やかな小川が流れていましたが、車でその川を渡る度に「この川で溺れた子を知っている」と母が言っていたので、子供心に用水路は怖いと脳に刻み込まれました。

簡単に出入りできそうな名もなき山から出れなくなる

山間部の農村に行くと、周囲は名もなき丘のような山に囲まれていることが多いものです。一見すると簡単に出入りできそうな山でも、子供だけで入ると出られなくなることもあります。

そうした場所には、都市部では滅多にお目にかからない蛇や小動物が生息しています。アブや蜂も飛び交っているので、「探検ごっこしよう」と軽はずみな行動で大けがを引き起こすこともあるのです。また、村の鎮守の森的な山もあります。部外者が勝手に足を踏み入れると地域の人々の怒りを買うので、勝手な行動は絶対に避けるのが無難です。

地元の人の苦言には素直に耳を傾けるべき

夏休みに自然を満喫すると、子供は興奮し、はしゃいでしまいます。しかし、自然の力の前で人間が無力になることは多々あります。自然の中では常に危険と隣り合わせということを念頭に、地元の人の忠告や苦言に耳を傾けることが大切です。自然溢れる場に出かけることは子供の成長にもつながりますが、楽しい夏休みを安全に過ごせることを第一に心がけましょう。

中山 まち子