シリーズでお伝えしている「注目小売店月次実績」。今回は牛丼チェーン店「吉野家」他を運営する吉野家HD(9861)の、2019年1月の月次動向及び過去実績、また過去1年の株価動向について振り返ってみましょう。

直近の月次実績はどうだったか

2019年2月に更新された吉野家HDの2019年1月の既存店売上高は、対前年同月比96.7%とマイナス成長になりました。客単価は101.3%、客数が95.5%で、客数のマイナスを客単価の上昇ではカバーできなかった形です。

また全店売上高も99.2%とマイナス。既存店売上高と全店売上高がともにマイナス月となるのは、11月以来2度目です。

今期の既存店売上高の振り返り

では、2019年3月期のここまでの既存店売上高はどう推移してきたのでしょうか。

上期の既存店売上高は全ての月でプラス成長となった一方、下期は9月のみプラス。10月以降は4カ月全てマイナス成長となっています。客数が10月以降マイナスに転じたことが売上高の減少を招いている状態です。

ただし客単価は上期3カ月のマイナス月があったものの、下期は全ての月でプラスを維持しています。

なお、全店売上高は客数のマイナスとなった11月・1月以外はプラス成長となっています。

過去1年の株価動向はどうであったか

最後に同社の株価動向を見ていきましょう。

同社の株価は4月の2,275円をピークに下落基調にあります。12月に1,666円の安値を付けた後、一時1,900円台まで上昇しましたが、現在は1,700~1,750円付近での値動きが継続しています。

下期に入り客数面での不調が目立っており、来客増の施策及びその実現性が注目されます。

吉野家ホールディングスの過去1年間の株価推移

参考データ:吉野家月次推移(2018年度)

LIMO編集部