母乳はお金がかからない? 実は母乳育児でかさむ出費のあれこれ

授乳は赤ちゃんを育てるうえで最も大きな役割とも言えるお世話。よく「ミルクはお金がかかるけど、母乳はお金がかからない」と聞きますよね。

筆者も出産前は母親からそのように言われており、さらに出産後にはすぐに母乳がたくさん出たので「やったー!これでミルクも買わず、授乳にはお金がかからないぞ」と嬉しく思っていました。しかし、現実は全く違ったのです。今回は現在進行形で完全母乳育児をしている筆者が「こんなの聞いてなかった!」と驚いた、母乳育児でかさむ出費についてお伝えします。

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常におっぱいトラブルと隣り合わせ

母乳育児はミルクとは異なり、自分の身一つで授乳ができるというメリットもありますが、様々なおっぱいトラブルに見舞われるデメリットもあります。赤ちゃんがうまく乳首を吸えなかったり、逆に吸う力が強かったりして乳首が切れることはもちろん、乳腺に母乳が詰まってしまうことも。

筆者は産後1カ月で乳腺炎という症状を患いました。片方のおっぱいに母乳が詰まってしまい激痛が走り、さらに39度近い高熱が出てフラフラに。

病院で診察をしてもらった後、助産師さんによる訪問おっぱいマッサージを受けてなんとか治りましたが、その1カ月後に再び同じような症状を経験。筆者も赤ちゃんもお互いがまだ授乳に慣れていない産後2カ月間はとにかく常におっぱいトラブルと隣り合わせでした。

その間は病院へのタクシー代、診察代とマッサージ代に加えて、乳首を保護しながら授乳ができる乳頭保護器を買い、乳頭をケアするクリームを買い、助産師さんにおすすめされた漢方を買い…。乳腺炎の症状がとにかく辛かったのですべて迷わず購入して対処していましたが、ミルク代2カ月分よりもはるかに多いであろう出費が続くことになりました。

とにかくめちゃめちゃお腹が空く

そして母乳育児で毎日かさむのが食費。母乳のために栄養バランスの整った食事を食べようと、お米と魚、そして野菜をたくさん買っているのですが、これがなかなかの出費です。3日に1回ほど行くスーパーでは野菜と魚類だけでも毎回2000円を超えるほど買い、5キロのお米は1カ月ももたずになくなっているほど。

そして毎食ご飯をモリモリ食べているのに甘いものも手が止まりません! チョコレートにアイス、ケーキにパンと、とにかく食べるのが楽しくてしょうがないのです。まだ行ってはいませんが、スイーツ食べ放題のお店に行ったら軽く元が取れるのではないかと思うほど。大げさでもなんでもなく、授乳中の今は本当に口がダイソンになっているのです。

筆者の個人的な感覚としては、妊娠中よりも授乳中の今の方が常にお腹が空いています。こんなにたくさん食べているのはサッカー部で毎日汗を流していた高校生以来です。そして授乳によってカロリーを消費してくれるのか、たくさん食べているのに体重は一向に増えず、むしろ妊娠前よりもゆっくり減少中。そんな嬉しい誤算もあるために、食欲のままご飯を食べまくっています。

ストレス軽減のためにも買った授乳必須アイテム

最近では授乳をラクにしてくれるアイテムがたくさんあり、筆者は出産前にそれらをフル購入しました。自然と溢れ出てしまう母乳がブラジャーや服に染みないように胸にあてる母乳パッド、胸元だけ開いて簡単に授乳ができる授乳服、肩こりや腱鞘炎などの予防にもなる便利な授乳クッションなど、一昔前なら考えられなかったようなアイテムで快適な授乳ライフを送ることができています。

これらは別になくてもなんとかなるものですし、こういったアイテムを使わずに母乳育児を乗り切った先輩方はたくさんいるでしょう。しかし、心身ともに疲弊した産後すぐに始まる母乳育児。先ほどお伝えしたおっぱいトラブルもある中で、少しでも授乳をラクにしてストレスをなくすためには必要経費だと思います。

そのため筆者としては買って後悔はしていないのですが、授乳中という人生の中でも一時しか使わない物としてはなかなかの出費だったことも事実です。

母乳育児もお金がかかることを知っておいて

完母でもミルクでも混合でも、お金に限らず大変なことはついてまわり、どの授乳の仕方が良いということはありません。しかし、よく聞く「ミルクはお金がかかる。母乳はお金がかからない」という言葉を言葉通りに受け取った結果、筆者のように「聞いてた話と全然違うじゃん!」と困惑してしまう人も少なくないでしょう。

子育ては何かとお金のかかるもの。出産前にあらかじめ「母乳育児にはこんな出費もある」ということを知っておくだけでも、心構えや準備ができるのではないでしょうか。

秋山 悠紀

ニュースレター

秋山 悠紀

早稲田大学文化構想学部出身。女子高でサッカー部、フリーター、演劇活動、編集プロダクションなどを経て独立。
子育てへの不安から1年半の保育園勤務の後、第一子を出産。
現在、長男を育てながら女性の生き方、子育て、ジェンダー、社会、旅、ドラマ、映画について執筆中。