日本人が移住すべき「知られざる国」とは?

生活の質が高く、控えめな国民性

革新的手法で順調に経済発展

仕事で世界各国を訪問することが多い筆者ですが、今回は北ヨーロッパの小国「エストニア」に行ってきました。元大関の力士、把瑠都の出身国であることをご存じの方もいらっしゃると思います。

エストニアは「バルト三国」最北端の国。フィンランドはじめスカンジナビア半島に近く、文化的には北欧圏に属します。周囲の大国に征服された苦難の歴史のなか独立を守った誇り高い小国で、人口は約130万人。

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エストニアは1991年までソ連の構成国でしたが、共産主義崩壊後はEUに加盟しユーロを採用。「IT技術を活かした電子政府」など革新的な手法で順調な経済発展を遂げ、どんどん先進国に近づいています。

発展著しい首都タリンのビジネス地区

日本人との相性がいい

実際来てみて、この国がとても気に入りました。実は日本人との相性ばっちりで、特にシニアや富裕層の移住先として格別な価値があると感じます。

なぜならエストニアは、

  1. 北欧文化圏で最も生活コストが安い国
  2. 自然、文化、サービス、すべてがクオリティ高い
  3. 清潔かつ端正で日本人好み
  4. 政府がクリーンで経済発展も順調
  5. 国民性が控えめ・真面目で日本人的
  6. 英語が問題なく通じる
  7. 欧州では珍しい低税率国家

といった特徴があるからです。

シェンゲン協定と居住ビザ

そして最後に、エストニア居住ビザを取れればEU圏内どこでも住めるという利点があります。

居住ビザに関して補足しますと、EUおよびシェンゲン協定加盟28か国の国民はお互いに行き来が自由で、エストニア人は入出国手続なしでドイツやフランス等に自由に行って住むことができます。

日本人でも上記28か国のいずれかの国の居住ビザを取れば、その国民と同じ特権を手にすることができます。ただ、申請条件は国によって難易度が違います。一般的に「経済的に遅れた国、政府がお金を欲しい国」ほど緩い傾向があります。

エストニアはEUのなかでは後発とはいえ経済優等生。政府もお金に困っていないので、居住ビザの申請条件がそう緩いわけではありません

その代わり、エストニア居住ビザにつながる「ビジネスビザ」というルートがあり、エストニア不動産投資と組み合わせて最終的に居住ビザ取得を目指す方法があります。以下、簡単にご紹介します。

エストニア・ビジネスビザの概要

  • エストニア国内で会社を設立し、ビジネスをする外国人に対して、2年間滞在可能なビジネスビザを与える制度
  • 最低出資額は6万5000ユーロ(約850万円)
  • 出資の内容は不動産でも良い
  • ビジネス目論見書などの書類審査がある
  • ビジネスビザを取得後、エストニアへの滞在日数についての要件はない
  • ビジネスビザで2年間、問題なくビジネス活動を続ければ、次のステップとして同国の居住ビザを取れる可能性がある

タリン郊外ラーネビルマー県の田園風景

投資、移住の候補地として

つまり、エストニアに投資し、ビジネスビザを最初のステップとして、次のステップでEU居住権を取得するチャンスがあるのです。いま日本人シニアの移住先としてポピュラーなのは東南アジアやハワイですが、ヨーロッパの文化的雰囲気のなかで暮らしたい方もいるはずで、そのような方にとってはエストニアは理想的なゲートウェイになると思います。

エストニア人は日本人に似た、控えめで真面目な国民性を持ち、また日本人を心からリスペクトする人も多い国です。一方で、日本人の多くが海外移住に求める「生活の質」や「清潔さ、端正さ」を、北欧文化圏のエストニアは全て備え持っています。日本人こそ、この国にどんどん来るべきだと思ったエストニア訪問でした。

タリン旧市街地、ブティックホテルの内装

鈴木 学

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鈴木 学
  • 鈴木 学
  • アジア太平洋大家の会
  • 会長

大学卒業後、ITエンジニアとして世界で活躍し、現在は不動産専業。
日本、オーストラリア、タイ、アメリカ、イギリス、ドイツの6カ国で不動産を所有・運用中。2011年に海外不動産に特化した投資家コミュニティ「アジア太平洋大家の会」を立ち上げ、現在は2,300名の会員を擁する大所帯に成長。
業界紙コラムの執筆や海外不動産セミナー講師の依頼も多い。