2. 【ポイント2】緊張や不安を口に出しやすい雰囲気にする

子どもが不安を口にしやすいかどうかは日頃の親子の関係性、家庭の雰囲気に左右される。

新学期

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新年度がスタートし何かと緊張することの多い中、家でホッとできることは心身のリフレッシュには欠かせません。

しかし、子どもが不安を口にしやすいかどうかは日頃の親子の関係性、家庭の雰囲気に左右されます。

子どもが自分の素直な気持ちを言い出しやすくするため、親は「今は忙しいから」「学校楽しいでしょう」と突き放したり決めつけたりする言葉を避けてください。

毎日の夕食後、寝る時に話を聞く時間を設けるなど子どもが自分の気持ちを素直に伝える雰囲気を作ることも大切です。新年度ということもあり親も何かと気忙しいかもしれませんが、必ず声を変えたり子どもの話に耳を傾けるようにしましょう。

また、自分の気持ちを思うように言い出せない性格の子や心配かけまいと何も言わない子もいます。不安を全て自分一人で抱え込み、何事もないように振る舞うと知らず知らずのうちにストレスが大きくなります。親も新年度で忙しく、子どもを気にかける余裕がないかもしれませんが新しい環境はどうか声がけをしたり、話に耳を傾けるようにしましょう。

一度心の不調に陥り、改善するのは容易なことではありません。モヤモヤを抱える子どもの話を聞くと時には愚痴や文句が多くなるかもしれませんが、決して叱らず心のデトックス期間と思い受け止めるようにしてください。

子どもは子どもなりに戦い、新しい環境に適応するよう奮闘しています。時には苦手な同級生と同じクラスになることもあります。日々不安と向き合っている子どもに手を差し伸べられるのは親しかいません。

3. 【ポイント3】辛いときは保健室登校や早退や休むことを否定しない

辛いときは保健室登校や早退や休むことも選択肢に入れる。

養護教諭

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学校が始まり、どうしても辛そうなときは保健室登校で様子を見たり、遅刻や早退そして休むことも現実的な対策になります。親も仕事があります。本音を言えば学校に行って過ごして欲しいところですが、そうもいかない事態も起きるのが新年度です。

新しい環境に慣れようと頑張る気持ちと、辛いという気持ちが交差を繰り返して「やっぱり行けない」になります。そこに至るまでに大きな葛藤をしているわけですから、学校に無理やり連れて行っても事態が改善することはありません。

まずは子どもの気持ちをしっかり聞き、「学校に行くのが辛いなら学校を休んでもいい」という言葉を親が言い出せる勇気も持ちましょう。ただ休めば良いというスタンスで動くのではなく、休んだ時の勉強面のサポートや保健室に登校した際の過ごし方など確認しましょう。

筆者の子どもも小学生の時にクラスになじめず、学校を休みがちになる時期もありました。休ませたり早退をして、学校にいる時間を少なくし、自分の気持ちと向き合う時間を作り乗り越えていきました。

子どもが行き渋るまたは休む回数が増えれば、新年度ということもありいつも以上に親の方も新しい担任の先生や学年主任の先生との連絡も欠かせません。転校や中学や高校への進学をし、先生の誰もが子どものことをよく知らない状態で行き渋りが起きることもあります。こういう時はより一層学校側とコミュニケーションをしっかり取ることが必要です。

新年度に予期せぬことが起きると親も慌ててしまいますが、不測の事態を想定しておくようにしましょう。