3. 老後にむけて「今からできる資産形成」方法3つ

長く続いていく老後生活を考えると、年金だけを頼りに生活するのは難しそうですね。

ここからは、老後に向けて年金以外の資産をつくる際の3つのポイントをお伝えします。

3.1 資産形成1. 成長が期待できる資産に投資する

NISAなどで老後資金の形成を考える方が増えているようです。

投資信託を長期的に購入する場合は、経済成長が見込まれる地域に投資するファンドを選択してみるのもひとつでしょう。

新興国や先進国を含んだ世界資産に投資し、仮に年率6%で運用できたとします。この場合、12年後には資産が2倍になります。

もちろんリスクがありますが、最小限に抑えるために「長期的な視点」で、成長が見込まれる世界経済に着目することが重要です。

3.2 資産形成2. 「長期積立」で時間を味方につける

上にも関わることですが、「長期間・積立方式・分散投資」は鉄則になるでしょう。

退職金などを一括で投資すると、価格が下落した場合に損失が大きくなるリスクがあります。こうしたリスクに備えるには、積立投資にて「価格が高い時には少なく、価格が低い時には多く」投資することが大切です。

投資のタイミングを分散させることで、平均購入単価が安定し、価格変動の影響を受けにくくなります。

長期積立でリスクを最小限に抑えつつ、運用益を安定させるのが理想的です。

3.3 資産形成3. 万が一の事態に備える

ここまで整理した長期積立ですが、もし積立資金が底をついた場合、資産運用そのものを続けるのが難しくなるかもしれません。

そうなるとリスクを抑えることが難しくなり、元本割れの可能性も高まります。

怪我や病気、自然災害、収入減などの予期せぬ出来事は、いつ起こるかわかりませんよね。

こうしたリスクに備えるためには、最低限の保障を保険商品で確保することがひとつです。

ただし、保険の掛け金も「固定費」として発生してしまうので、あくまでも最低限の保障に留めておくことが重要です。

4. 老後に向けた備えを

今回は、年金を月平均で20万円以上受給する人の割合をみていきました。厚生年金には個人差があり、20万円以上の受給となると割合は多くないということがわかりました。

また、多くの割合を占めているのは月20万円以下であり、男性と女性で平均年金月額も異なります。

このことから、平均でいくら受け取れるから自分は大丈夫と何もしないのは不安です。老後生活が始まってからお金が足りない!と気づくのでは間に合いません。

老後に向けて大切なのは、将来自分はいくらくらいの年金が受け取れるかや、どのくらい不足するのかなど知ることです。

知ることで老後に向けた準備を始めることができます。準備といっても方法はたくさんありますので、はじめの一歩としてこの機会に知ることから始めてみてはいかがでしょうか。

参考資料

大庭 新太朗