2. 節約の効果をシミュレーション

貯蓄が十分にできていない50歳代夫婦が多いことがわかりましたが、今から1000万円貯めるためには毎月いくら節約をして貯蓄する必要があるのでしょうか?

節約金額と節約年数別にみた貯蓄できる金額は以下のとおりです。

節約により貯蓄できる金額(月1万円~月7万円)

節約により貯蓄できる金額(月1万円~月7万円)

出所:筆者作成

2.1 【節約金額別】節約により貯蓄できる金額

【節約金額:月1万円】

  • 3年間:36万円
  • 5年間:60万円
  • 10年間:120万円
  • 15年間:180万円
  • 20年間:240万円

【節約金額:月3万円】

  • 3年間:108万円
  • 5年間:180万円
  • 10年間:360万円
  • 15年間:540万円
  • 20年間:720万円

【節約金額:月5万円】

  • 3年間:180万円
  • 5年間:300万円
  • 10年間:600万円
  • 15年間:900万円
  • 20年間:1200万円

【節約金額:月7万円】

  • 3年間:252万円
  • 5年間:420万円
  • 10年間:840万円
  • 15年間:1260万円
  • 20年間:1680万円

50歳代夫婦が月7万円を15年間節約して貯蓄すれば、1000万円を超える資産を築けます。また、少し長く働くなどで20年間貯蓄ができれば、月5万円の節約でも1000万円以上の資産を築くことが可能です。

3. あと1000万円貯めるためにやめたこと1.通わないジムや習い事

次に、実際に50歳代夫婦が1000万円貯めるためにやめたことを確認しましょう。

あと1000万円貯めるためにやめたこと1つ目は、通わないジムや習い事です。

月に1~2回ほどしか通っていないのに、毎月高額な会費を払ってジムを契約している人が多くいます。

「今月はもっとジムに通おう」と思っても、実際には仕事や家族との時間を言い訳にして通わない人が多いです。そのため、ジムや習い事にそこまで行っていないのであれば、会員の解約を検討しましょう。

月数千円~数万円の節約効果が見込めます。

4. あと1000万円貯めるためにやめたこと2.手厚すぎる保険

あと1000万円貯めるためにやめたこと2つ目は、手厚すぎる保険です。

保険は、ライフステージによって必要な保障が変わります。50歳代夫婦は子どもが独立して子育てに必要なお金がなくなり、生命保険の死亡保険金額を下げても問題ないケースが多いです。

そのため、ぜひこの機会に保険の見直しをおこないましょう。死亡保険金額の減額で月数千円の節約をおこなうことも可能です。

5. あと1000万円貯めるためにやめたこと3.外食・デリバリー

あと1000万円貯めるためにやめたこと3つ目は、外食・デリバリーです。

40歳代までは子育てや仕事が忙しくて自炊をする時間がなくても、50歳代になると時間に余裕ができる世帯も多くあります。

そのため、外食やデリバリーを利用せずに自炊をして節約をおこないましょう。毎日数百円支出を抑えられれば、月数千円~数万円の節約が可能です。

6. あと1000万円貯めるためにやめたこと4.会社の飲み会

あと1000万円貯めるためにやめたこと4つ目は、会社の飲み会です。

会社の飲み会は、年齢が高い人ほど支払金額が多くなるように傾斜をかける文化がある場合も多いです。そのため、50歳代が飲み会に参加すると、一度に1万円近い支出となることも少なくありません。

もちろん最低限の会社での付き合いは必要かもしれませんが、健康面も考えて会社の飲み会の頻度を減らしてみてはいかがでしょうか。

7. あと1000万円貯めるためにやめたこと5.貯金だけの生活

あと1000万円貯めるためにやめたこと5つ目は、貯金だけの生活です。

お金を効率よく増やしたい人は、投資による資産形成も検討しましょう。例えば、月5万円の積立投資を15年間続けた場合の資産額は以下のとおりです。

積立投資を15年間続けた場合の資産額

積立投資を15年間続けた場合の資産額

出所:金融庁「資産運用シミュレーション」を基に筆者作成

7.1 【運用利回り別】月5万円の積立投資を続けた場合の15年後の資産評価額

運用利回り 資産評価額

  • 年率1% 970万6000円
  • 年率2% 1048万6000円
  • 年率3% 1134万9000円
  • 年率4% 1230万5000円
  • 年率5% 1336万4000円

*元本部分は900万円

貯蓄のみだと資産額は900万円ですが、積立投資で年率2%以上で運用すれば1000万円を超える資産を築けます。

過去の統計からすると、年率2%での運用は決して難しい数字ではありません。もちろん投資なのでリスクはありますが、効率的に1000万円貯めたい人は積立投資による資産形成も検討してみてください。

8. 今から節約を始めよう

老後に向けて「あと1000万円」貯めたい50歳代夫婦がやめた5つのことを紹介しました。

本記事で紹介したとおり、50歳代からの老後に向けた貯蓄は可能ですが、他の若い世代に比べて時間はありません。

そのため、本記事を読み終わった「今」から節約に向けて動き出してみてください。

参考資料

苛原 寛