25日線、75日線をともに回復

先週の日経平均の値動きをテクニカル面から振り返ってみましょう。前週はローソク足の実体が25日移動平均線を回復したものの、75日移動平均線付近で上値を抑えられており、これを超えられるかどうかがポイントでした。実際には、週初6日に窓をあけて大きく上昇して寄り付くと、そのまま長い陽線となりました。その後は陰線も出て、上下する動きとなりましたが、75日線付近まで近づくと反発し、結局、ローソク足の実体が75日線を超えて終えました。

今後の展開はどうなるでしょうか。チャートの形は悪くありません。中期的に見ると、現状は6月19日の高値(3万3772円)を始点とする下降トレンドラインの中にありますが、チャネルの上限付近まで上昇しています。さらにいい兆しは、直近の戻り高値である10月13日の高値(3万2533円)を終値ベースで超えたことです。

このまま、心理的節目となる3万3000円、さらに、もう一段上の上値メドである9月15日の高値(3万3634円)あたりを超えるようであれば、チャネルを上抜けることになり、さらなる上昇に期待ができます。

楽しみなのは、このあたりを抜けてくると、週足、月足といった中長期の足でも目立った節がなく、それこそ、日経平均の最高値(3万8915円)まで視野に入ってくることです。ただし、高値圏では利益確定売りも出やすく、足元では再びチャネルの中に戻ってしまうこともあり得えます。その場合でも押し目買い狙いでいいでしょう。

Vintage Tone/shutterstock.com

下原 一晃