NISAとiDeCoは、ともに節税メリットを受けながら資産形成ができる制度です。

互いに似たような制度であることから、どちらを利用すべきかで悩んでいる方は多いかもしれません。

そこで本記事では、NISAとiDeCoの違いを解説した上で、それぞれどのような方に向いた制度なのかを紹介していきます。

この記事を読んでわかること

  • NISAとは
  • iDeCoとは
  • NISAに向いている人、iDeCoに向いている人

NISAとは

まずはNISAについて解説します。

NISA(ニーサ・Nippon Individual Savings Account)は対象の投資商品から得られる利益が非課税となる税制優遇制度です。

NISAは一般NISAとつみたてNISA、未成年が利用できるジュニアNISAの3種類から構成されています。

各々1年間に投資できる金額や利益の非課税期間などが異なります。

投資家はいずれか1種類を選んで運用できます。

<現行NISAの概要>

 

一般NISA

つみたてNISA

ジュニアNISA

1年間に投資できる金額

120万円

40万円

80万円

利益が非課税となる期間

5年間

20年間

5年間※ただし、2024年以降に非課税期間が終了するものについては18歳まで非課税で保有できる

投資できる商品

上場株式や投資信託など

金融庁が定めた基準を満たす一定の投資信託

一般NISAと同じ

投資方法

一括購入とつみたて購入の両方可

つみたて購入のみ

一般NISAと同じ

対象年齢

18歳以上

18歳以上

18歳未満

NISAは投資したお金と利益をいつでも現金化することができます。

NISAは2024年から新NISAに

現行のNISAは2024年の1月から新NISAへと変わります。

新NISAは成長投資枠とつみたて投資枠の2種類により構成されています。

両制度は併用でき、年間で最大360万円の投資が可能となる予定です。

また、現行NISAでは利益の非課税期間が決められていましたが、新NISAでは無期限となります。

<新NISAの内容>

 

成長投資枠(一般NISAの内容を継承)

つみたて投資枠(つみたてNISAの内容を継承)

1年間に投資できる金額

240万円

120万円

非課税期間

無期限

無期限

投資できる商品

上場株式や投資信託など

金融庁が定めた基準を満たす一定の投資信託

投資方法

一括購入とつみたて購入の両方可

つみたて購入のみ

対象年齢

18歳以上

18歳以上

なお、成長投資枠は最大1200万円、つみたて投資枠は最大1800万円が非課税保有限度額となります。

また、両制度を併用する場合も1800万円を超えた非課税保有はできません。

iDeCoとは

まずはiDeCoの内容をおさらいしましょう。

iDeCoは節税メリットを受けながら老後に必要な資産を形成できる私的年金です。

毎月5000円から任意の掛金を拠出して投資信託などの金融商品を運用します。

掛金と運用によって得られた利益は60歳以降に年金などの形式で受け取れるしくみです。

iDeCoにはさまざまな節税メリットが用意されています。

出所:iDeCo公式サイト

<iDeCoの節税メリット>

  • 毎月の掛金が全額所得控除の対象となる(所得税・住民税が安くなる)
  • 運用による利益は非課税(通常、投資の利益には約20%の税負担がかかる)
  • 掛金と運用益の受取金額も控除の対象になる

とりわけ掛金が所得控除の対象となる点は大きなメリットとなるでしょう。

所得税や住民税を圧縮できるので、税負担を重く感じている自営業や会社員の方はぜひ取り組みたいところです。

NISAとiDeCoはそれぞれどんな人に向いているか

NISAはいつでも引き出すことができるので、近い将来必要となる資金を用意するのに向いています。

例えば、結婚や子供の教育費などを用意するのであれば、NISAを利用すると良いでしょう。

一方、iDeCoは原則として60歳になるまでお金を受け取れない制度ですが、NISAよりも節税メリットが大きい点が魅力です。

iDeCoは60歳以降に必要となる老後資金を用意する目的で利用すると良いでしょう。

NISAにおすすめの証券会社

NISAを利用する場合はNISA口座を用意する必要があります。

現在は数多くの金融機関でNISA口座を開設できます。

おすすめはSBI証券や楽天証券、マネックス証券、松井証券といった主要ネット証券です。

とりわけSBI証券と楽天証券はつみたてNISAの対象商品を豊富に取り扱っているため、とくにおすすめです。

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iDeCoにおすすめの証券会社

iDeCoの利用には専用の口座開設が必要となります。

iDeCoもNISA同様に多種多様な金融機関で口座開設が可能です。

なかでもおすすめなのはSBI証券、マネックス証券、松井証券、楽天証券の4社です。

いずれもiDeCoを利用する上で毎月発生する口座管理手数料が安く設定されており、かつ商品ラインナップも豊富です。

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参考資料

まとめ

  • NISAは対象の投資商品から得られる利益が一定期間非課税となる(投資したお金と利益はいつでも引き出し可能)
  • iDecoは運用益の非課税に加え、住民税や所得税も安くできるが、原則60歳以降までお金を一切受け取れない
  • NISAは現役時代に必要な資金の用意に、iDeCoは老後資金の用意に利用するのがおすすめ
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MeChoice編集部