2. 厚生年金が減額となる受給額の基準とは

給与(※1)と年金月額(※2)の合計が月47万円を超える場合、年金の一部または全部が支給停止となります。

    (※1)給与(総報酬月額相当額):(その月の標準報酬月額)+(その月以前1年間の標準賞与額)÷12
    (※2)年金月額:老齢厚生年金年額÷12(基礎年金、加給年金を含まず)

標準報酬月額は「ねんきん定期便」で確認できます。

要するに、減額の基準額を超えそうなケースのみ、働き方の調整が必要だということになります。

3. 在職老齢年金の計算式

なお、在職老齢年金による調整後の年金支給月額の計算式は以下のようになります。

    基本月額と総報酬月額相当額との合計が47万円以下の場合:全額支給
    基本月額と総報酬月額相当額との合計が47万円を超える場合:基本月額-(基本月額+総報酬月額相当額-47万円)÷2

また、令和4年3月以前の65歳未満の方の在職老齢年金による年金支給月額の計算式は以下のようになります。

    基本月額と総報酬月額相当額の合計額が28万円以下の場合:全額支給
    総報酬月額相当額が47万円以下で基本月額が28万円以下の場合:基本月額-(総報酬月額相当額+基本月額-28万円)÷2
    総報酬月額相当額が47万円以下で基本月額が28万円超の場合:基本月額-総報酬月額相当額÷2
    総報酬月額相当額が47万円超で基本月額が28万円以下の場合:基本月額-{(47万円+基本月額-28万円)÷2+(総報酬月額相当額-47万円)}
    総報酬月額相当額が47万円超で基本月額が28万円超の場合:基本月額-{47万円÷2+(総報酬月額相当額-47万円)}