リースと聞くと法人(会社)でするもの、というイメージがありますが、最近は個人で新車をリースする人が増えています。

リースにするメリットとしては「車に対する出費が平準化する」という点で、通常の買い方だと車両代のほかに毎年5月の自動車税や車検などの整備費用、タイヤやバッテリーといった消耗品の交換費用、さらに任意保険料といったものが発生しますが、リースの場合はこれらがすべてコミコミになっているので、車検や税金などの支出に対する備えをする必要がなくなるのが特徴です。

サブスクリプション(月額定額制)という新しい買い方

最近になって話題になっているのが、月額定額制で車に乗るという新しいサービスです。
近年、車以外のサービスにおいて月額定額制で動画見放題や音楽聞き放題、スーツや洋服のお届けサービスなどが展開されていますが、2019年にトヨタ自動車が「KINTO」という月額定額制サービスを開始しました。

このサービスは、車を買うという観点から変わってしまいますが、車の新しい買い方として定義づけするには問題ないかと思われます。

「KINTO」の概要を簡単に説明すると、月間走行距離に1,500kmという制限がある3年間契約のサービスで、現在トヨタが発売している現行車種の7車種(2019年11月現在ではアクア、カローラスポーツ、プリウス、クラウン、ハリアー、RAV4、ランドクルーザープラド)が車両代・税金・保険料・メンテナンス料等が毎月定額料金で利用することができます。

車を購入する際には印鑑証明や住民票といった公的書類が必要となったり何度も販売店へ行く必要がありますが、このサービスの場合はインターネット上でのみ完結します。必要な書類は運転免許証だけで、販売店へ行くのは実際の納車時のみという非常に気軽に利用できるサービスです。

普通に購入するより気楽に新車に乗れるということで、新しい波を引き起こすサービスとなりそうです。

残クレ、リース、定額制に向かない人

ここまで紹介した車の買い方はメリットもあればデメリットもあります。
そのデメリットは「自分の所有物にならない」ということ。

残クレとリース(契約内容による)の場合は「買取」という選択肢もありますが、基本的に車を定期的に乗り換える人向けの買い方で、あくまでも車を「移動手段」や「仕事道具」と捉える方にとっては選択の幅が広がっていいとは思いますが、1台の車を愛着を持ってドレスアップして長期間乗るという方にとっては向かない買い方と言えるでしょう。

まとめ

「若者の車離れ」とよく言われる昨今ですが、車の買い方が多様化して身近な存在になってきています。変化するライフスタイルに合っていますが、車の使い方や車に対する捉え方によっては向かない人もいる、ということは念頭に置いた方がいいでしょう。

宇野 源一