では、夫婦間のモラハラにはどのようなパターンがあるのでしょうか。事例を見てみましょう。

・「容姿に始まり、性格、能力、学歴など、あらゆることを否定したり、けなしたりしてきます」

・「共働きですが、子どもが2人いてパート就労です。保育料を差し引くと収入は少し。そのためか、夫から家事への不満をぶつけられます。家事はすべて妻の役割という前提のままです」

・「息子と出かけるだけなのに、毎回夫の許可を得なければなりません。出発前と帰宅後にも報告が必要です。帰宅時間が遅れると何度も着信が来るなど行動の制限が強すぎて辛いです」

言葉による暴力だけでなく、相手の自由を奪うなどの行動面でもモラハラに該当します。相手を精神的に追いやるほどの行動は問題だと考えましょう。また、夫から妻に対するモラハラだけでなく、妻が発するモラハラ発言にも気を付けたいところです。

・「こちらが育児に口出しすると、『何も分かってないくせに』と言われる」

・「せっかく家事に取り掛かっても、タイミングが悪いのか『なんで今それをするの』と文句が来る」

・「オムツ替えに慣れていない。それでもしてみると『違う』『そうじゃなくて』など指摘が入る」

夫としては手伝う意欲があるものの、妻の文句が不満につながっているようです。そして妻側も夫の意欲や頑張りを認めず、いつも頭ごなしに否定してモラハラになっている可能性もあります。頼まれた側が引き受けやすいような伝え方を心掛け、効率を求め過ぎず任せることも必要でしょう。

さいごに

正論も正しいのかもしれませんが、大切な家族だからこそ心遣いも必要です。「あれこれ言い過ぎてしまう」と感じた方は、自分の言いたいことを抑えることを意識してみましょう。

またモラハラについては、自分が被害者の可能性もあれば、加害者側になっている可能性もあります。夫婦間でも親子間でも、客観的に考えてみることが大切です。

 

LIMO編集部