本当は家を出たい? 実家暮らしの学生の本音

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実家暮らしで大学に通っているお子さんをお持ちの方は、読者のみなさんの中にも多いのではないでしょうか。学校に通える距離に家があれば問題がないことも多いのですが、通学時間が長かったり、あるいは本人がひそかに自立したいと考えていたりすると、お子さんがある日「家を出て一人暮らしをしたい!」と思い立つことも少なくありません。

ここでは、実際のところ、学生は自分の家や一人暮らしについてどう思っているのか、見ていきましょう。

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やっぱり一人暮らしがしたい

まずは、「一人暮らしをしたい」と思っている学生が考えていることを紹介していきます。代表的な理由としては、ネット上ではこんな意見が多く見られます。

「実家という環境に甘えていたくない」
「家の居心地が良くない」
「通学時間が長い」

まず、多かった理由の一つに、「実家という環境に甘えていたくない」というものが多くありました。大学生ともなると、すでに就職をしている友達や、大学に通いながらアルバイトや仕事をしている友達など、自立している人がまわりにも増えてきます。そういった人たちの中には、経済的にも自立していて、たとえ通える距離でも親元を離れて一人暮らしをしている人が多くいます。そんな中で実家暮らしをしていると、生活面や経済的な面で「親に甘えてしまっている」と感じてしまう人もいるのかもしれません。SNSなどでは「実家の居心地いいけどこのままいたら人としてダメになる」「早く自立したい」といった意識の高そうなつぶやきも見られます。

また、「家の居心地が良くない」というのも、一人暮らしをしたい理由として多く挙げられています。親とのもめごとが絶えなかったり、兄弟間の仲が悪かったりして家庭内の雰囲気が悪いと、実家で暮らしているのが嫌になってしまうこともあるでしょう。「家にいても家族にイラつくだけだし結局お互いに不幸」と言う人もいます。

一人暮らしをしたい理由として一番多かったのは、「通学時間が長い」というものでした。たとえば、都心部にある大学に通っていて、実家が郊外にあると、通学に1時間、2時間かかってしまうことがあります。週に3~6日大学に通うとなると、通学によって消費される時間はバカにできません。その時間をもっとほかのことに使いたいと思うと、一人暮らしをして大学から近いところに住みたいと思うでしょう。「往復3時間半かかってるけどこれ明らかに人生のムダだと思う」などの意見もあります。

ほかには、「一人暮らしをしたら、その街により詳しくなれる」という少し意外な理由もありました。実際に住んでみないとわからないことってたくさんありますよね。街にしっかり根を下ろして暮らしていると、安くておいしいお店や、景色や雰囲気の良いスポット、朝早くや夜遅くに見える街の表情など、遠くから通っているだけではなかなか気づけない、その街のいいところがだんだんと見えてきます。近くにそんなところが多くありそうなところに住みたい、という学生もいるようです。

一人暮らしはしたいけど迷っている

また、一人暮らしをしたいと思ってはいるものの、決断をすることができなくて迷っている、という方も多くいるようです。代表的な理由は以下のようなものです。

「一人暮らしはしたいけどお金がかかる」
「家事ができるか不安」
「さみしい」

最初の理由は「一人暮らしはしたいけどお金がかかる」というものです。引っ越し先までの距離や家賃にもよりますが、実家から引っ越すための初期費用だけでも十数万~数十万円は必要です。さらに、一人暮らしを始めたら、家賃や光熱費、水道代、食費など、実家に住んでいたらかかることのなかった費用が出てきて大変です。ネット上では「親のスネをかじれるうちはかじったほうがいいのかな」といった意見も見られます。確かに、これら生活費をすべて自分で払うのは大変ですし、学校に行かずにバイトに明け暮れるというのも本末転倒な感もあります。親に払ってもらうにしても、「自立したい」と思って実家を出たのであれば、さらに親に負担をかけることになって、経済的な自立からは程遠くなってしまいます。

また、「家事ができるか不安」という方も多くいました。実家に住んでいると、家事を親に任せきり、という学生も多いのではないでしょうか。そんな中でいきなり一人暮らしを始めたとしても、不安に思ってしまうのは当然のことですよね。自炊をしないで外食で済ませたり弁当を買ったりだけだと、お金もかかる上に、健康にも良くありません。ほかにも掃除や洗濯なども定期的にしないといけません。「インスタントラーメンぐらいしかつくれない」「ちゃんと掃除とか洗濯とかできんのか私」という人にとってはハードルは高そうです。

また「さみしい」という理由で一人暮らしに踏み切れないこともあるそうです。家に帰れば家族がいるという「当たり前」がなくなって、毎日、誰もいない部屋に帰らないといけません。「おかえり」と言ってくれる人もいなければ、「誰かと話がしたい」と思ったときに家に自分一人しかいない、ということも多々あるかもしれません。「一人なのが寂しすぎて3ヶ月で実家戻った」といった人もいるようです。

別に一人暮らしはしたくない

一方で、別に一人暮らしはしたくないと思っている学生もいます。家族との関係が良く、実家の居心地が良かったり、一人暮らしをするよりも他のことにお金を使いたいと思っていたりすると、実家に住んでいたいと思うことももちろんあります。

何人かで一緒に住んだほうが一人あたりの生活費は安くて済みますし、何かトラブルがあったときや、自分が病気になったときなど、家族と一緒に住んでいることのメリットはほかにもたくさんあります。「わざわざ一人暮らしとか効率悪いこと選ぶの意味不明」という人もいます。

ここまで見てきたように、一人暮らしをするにも、実家暮らしを続けるにも、どちらもメリットとデメリットがあります。一人暮らしをすると、自立の第一歩となったり、生活の自由度が高くなったり、通学時間を短縮したりはできますが、反面、お金がかかったり、家事が大変だったりもします。実家暮らしは一人暮らしよりも気楽な点が多く、トラブルや病気の際も安心できますが、自立という側面を考えると何とも言えません。

親子で話してみると「俺、実はこう思ってた」「わたしはこうしたいと考えてたの」など、思わぬ考えが出てきたりもします。学生だけに限りませんが、「いますぐ」ということでなくても、実家暮らしと一人暮らし、それぞれのいい点と悪い点をわかった上で、今の状況についてどう思うのか、将来どうしたいのか、率直に親子で話してみてもいいのかもしれません。

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参考記事

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2005年創業。ビジネス書・実用書を中心とした書籍出版や企業出版、メディア・コンテンツ事業、デザイン制作事業などを手がける。

主な刊行書籍に、20万部突破の『誰からも「気がきく」と言われる45の習慣』をはじめ、『特定の人としかうまく付き合えないのは、結局、あなたの心が冷めているからだ』 『起業家のように企業で働く』 『すべての仕事を紙1枚にまとめてしまう整理術』 『21世紀のビジネスにデザイン思考が必要な理由』 『自分を変える習慣力』 『鬼速PDCA』など。