会社員の方にとって、「出世」や「昇格」という言葉は喜ばしいイメージですよね。いつまでも平社員のままだと、焦りを感じることもあるのではないでしょうか。

その一方、「むしろヒラがいちばん」という考え方もあるようです。この説は本当かどうか、さまざまな角度から検証していきましょう!

「会社員+副業」で老後に備える

厚生労働省年金局による「平成29年度厚生年金保険・国民年金事業の概況(平成30年12月)」では、平成29年度末における65歳以上の平均年金月額は以下の通りと公表されています。

国民年金 単身者 55,615円
厚生年金(第1号) 男性 174,535円
厚生年金(第1号) 女性 108,776円

会社員の厚生年金(老齢厚生年金)に関しては、現役時代の収入や勤続年数などにより支払う額や年金の受給額が左右されます。とはいえ、平均年金月額でみると国民年金のみの自営業の方に比べ、会社員が受け取れる厚生年金(第1号)の方が男女ともに国民年金より多くの年金を受け取ることができるのが現状です。

また、会社員には退職金や産休・育休が取得できる、有給休暇制度があるなどのメリットがあります。もし会社を辞めて起業する、フリーランスになるといった道に進んだとすれば、このような支えはなくなってしまいます。

また、いきなり起業をして収入が減ると、「会社員として働いていた前年度の収入」に応じた住民税などの支払いに苦労する可能性も。それなら、会社員のまま空いた時間を使って副業し、収入を増やす方がいいという考え方もできるでしょう。

「会社員はヒラがいちばん」と言われる所以とは

たとえ大企業に入社できたとしても、全員が一斉に課長になれるという訳ではありません。同期が先に課長になったり、自分がどのような評価をされているのかが見えてきたりするうちに、「出世をあきらめよう」という考えに至ることもあるでしょう。

また、出世をすれば必ず給与が上がるとも限りません。なかには「先輩より立場が上なのに、給与は自分の方が低い」というケースもあります。

「のちに出世を諦めることになる」「出世しても収入が変わらないという状況に陥る」ことを踏まえると、「それならヒラがいちばん」と考える人がいるのも無理はないでしょう。

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