住まいを決めるとき、ファミリー層であれば通勤の便だけでなく子育て環境もしっかり考えたいという人は多いと思います。都会の便利な場所を選ぶか、多少通勤時間が長くなっても子供がのびのびできる田舎を選ぶかは結構悩ましいポイントなのではないでしょうか? 都会と田舎それぞれのメリット・デメリットについて考えてみました。

田舎の子育てのメリット・デメリット

筆者は、家の周りには田んぼや畑しかないような田舎で育ちました。地方都市までは車と電車で1時間以内の場所なので、都市圏にも十分通勤できる範囲ではあります。

幼稚園~中学のときは運動場や体育館も広く、1クラスあたりの人数も少ないため、担任教師も一人一人をよく見てくれましたし、違う学年の教師も名前をちゃんと覚えてくれて、とてもアットホームな学校生活を送ることができたと感じています。また、親の立場からすると、都会と比べて住居費にお金がかからない分、教育費を貯めやすいということもメリットになるのではないでしょうか。

交通の便があまり良くないことを考えると私立に行くという選択肢はほとんどなく、周りも公立に行くのが当たり前の環境なので、中学までは「どこの学校に行こうか」と悩むこともありませんでした。そのため色々な個性や学力の子供が集まり、家庭環境もさまざまでしたが、同じ学校の上級生には東大に進学しハーバードに留学した人もいました。

とはいえ、都市部の学校や私立校との学力や進学率の差は大きく、このようなケースは一握りです。本人の熱意や家族の協力がなければ、高偏差値の高校・大学を目指すのは簡単なことではない環境といえるでしょう。

こうした面では子供の意志を尊重するために親としてどうすれば良いのか考える必要がある一方、田舎では視野も狭くなりがちなので親が率先して外の世界を見せてあげないといけないということもあるでしょう。習い事や塾に行くのも親の送迎なしでは難しいので、都会に比べると毎日の親の負担が大きくなる可能性もあります。

都会の子育てのメリット・デメリット