物価上昇が続く中、実は年金額も3年度連続で増額改定されています。

物価の変動率を下回る水準ですが、公的年金による収入をメインに生活している人にとって、年金が増えることは非常にポジティブなできごとでしょう。

では、今のシニア世代は、月額どれくらいの年金収入で生活しているのか。

厚生労働省の資料をもとに、シニアの平均年金月額を紹介します。また、収入とあわせて確認しておきたいのが「支出」です。65歳からの年金生活、月々の生活費はどれくらいかかっているのでしょうか。

1. 2025年度の年金額は前年度から1.9%引き上げ!3年度連続の増額改定

公的年金は物価や賃金の変動を反映して毎年見直されています。2025年度の年金額は、2024年度より1.9%引き上げられました。

公表された年金額例では、国民年金(老齢基礎年金)は満額で月額6万9308円です。

厚生年金は「厚生年金を受け取る会社員の夫+国民年金を受け取る妻」の世帯をモデルケースとして、月額23万2784円になっています。

※昭和31年4月1日以前生まれの方の老齢基礎年金の満額は月額6万9108円(対前年度比+1300円)
※厚生年金は「男性の平均的な収入(平均標準報酬(賞与含む月額換算)45万5000円)」で40年間就業した場合に受け取り始める年金(老齢厚生年金と2人分の老齢基礎年金(満額))の給付水準