ベネッセHD、中計達成に向け、進研ゼミの強化や中国事業の改革を推進

2018年11月8日に開催された、株式会社ベネッセホールディングス2019年3月期第2四半期決算説明会の内容を書き起こしでお届けします。IR資料

スピーカー:株式会社ベネッセホールディングス 代表取締役社長 安達保 氏
株式会社ベネッセホールディングス 代表取締役副社長 小林仁 氏

上期の総括

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安達保氏(以下、安達):安達でございます。今日はお忙しいところ、本当にありがとうございます。それでは私から、2019年度第2四半期決算、ならびに今年度の見通しについて、お話をいたします。

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上期の総括として、まず、全体のまとめがここに書いてあります。来年あるいは2020年の我々の成長目標がございますが、その達成に向けて、改革と投資をしっかりと行っている。上期はそんな半年間だったと思っています。

業績では、良いところも、当然想定以下のところもありますが、全体を見ればオントラックであると考えています。まず1つ目のポイントです。第2四半期の業績は、対前期で減益となっています。開示はしていませんが、対社内予算では増益です。減益の要因ですが、国内教育の期初の商品強化と、販売費の前倒しによる費用の増加です。

これ以外、グローバルこどもちゃれんじ、あるいは、介護・保育は非常に順調に進んでいまして、計画を上回っています。「こどもちゃれんじ」については、とくに日本は非常に好調です。また、後ほど出しますが、介護については入居率が非常に高く推移していまして、良い出だしでした。一方で、「進研ゼミ」ですが、これは講座によって若干でこぼこがありながら、一部の講座では計画を下回っています。そのような状況です。

2点目が、中国のこどもちゃれんじ事業です。これは引き続き成長しているわけですが、その成長が足元では少し減速している状況です。これについては、商品のリニューアルを推進しています。また、これは前からお話をしていますように、ベルリッツにつきましても、構造改革を着実に進行させています。リストラクチャリングを行っていますし、新しい商品としての「ベルリッツ2.0」を開発するなど、順調に進んでいると言えます。

3点目が、介護・保育事業です。これは極めて順調に拡大しています。対前年で6ホームほどプラスとなっており、入居率は現在95パーセントで、非常に高いレベルで推移している状況です。

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【実績】第2四半期 ハイライト

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続きまして、業績のハイライトです。売上高ですが、2018年度上期は2,147億円で、前期から3.1パーセント減少しています。この要因は、昨年売却いたしました、TMJの売上の剥離した部分です。したがって、売却部分の影響を除きますと、実際には増収です。2年連続で実質的な増収を実現して、着実に成長している状況です。

営業利益につきましては、先ほども申し上げましたように、「進研ゼミ」の期初の商品強化・販売費の前倒し等によって、昨年比で30億円減ということで、86億円となっています。経常利益につきましても、この営業利益の計上分が響いており、68億円で、対前期比で32.7パーセント減。また純利益も同じようなレベルで減少しており、昨年比で51.1パーセント減の30億円となっています。

ただし、上期の結果としての利益水準は、おおむね2016年度レベルの水準であったということです。

【実績】第2四半期 セグメント別売上高

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これをセグメント別に見たものが4ページです。見ていただきますとわかりますが、国内教育、グローバルこどもちゃれんじ、介護・保育と増収を実現できている点が、1つの大きなポイントです。

国内教育につきましては、「進研ゼミ」のスタート時点の在籍が、昨年比5パーセントくらいで、プラスでスタートしていますので、延べ在籍数が増加をしているということです。一方で、我々がエリア・教室カンパニーと呼んでいる学習塾の決算期が変わりましたので、これに伴う減収等もありました。これを差し引いても、全体として2.7パーセントの増収です。

グローバルこどもちゃれんじにつきましては、先ほど申し上げましたように、国内の延べ在籍数がかなり増加しているということで、昨年比4.3パーセントの増収です。介護・保育につきましては、新規ホームの開設と、先ほども申し上げましたが、入居率の向上ということで、昨年比5.5パーセントの増収となりました。

ベルリッツは今、構造改革中ですが、レッスン数の減、あるいはELSの生徒数の減ということで、為替のプラス影響はありましたが、全体としては3.8パーセントの減です。その他のところは先ほども申し上げましたが、TMJの売却による減収で、51.7パーセント減となっています。

【実績】第2四半期 セグメント別営業利益

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営業利益のセグメント別の状況をお示ししています。ここでは、介護・保育が非常に大きく利益を伸ばしていますが、それ以外の事業につきましては減益となっています。後ほど詳しくご説明いたしますが、国内教育においては、先ほど申し上げた「進研ゼミ」の期初での商品・営業強化の影響で、国内教育の営業利益が下がりまして、39.4パーセント程度の減少という状況です。

グローバルこどもちゃれんじも、国内あるいは中国での営業強化……国内では具体的に、教材をグレードアップするということで、その制作費をかけていることもあり、費用が増加しています。また、中国では拠点を拡大することでの費用増もありまして、利益的にはマイナスという状況です。

一方、介護・保育ですが、先ほどから申し上げているように、増収による増益に加え、人材委託費用が減少していることもありまして、昨年の営業利益は30億円でしたが、今年の上期は52億円と、大幅に増加している状況です。

ベルリッツにつきましては、減収による減益に加えて、今年はリストラクチャリングを進め、また新しい商品の開発をしているということで、その費用が増加しています。したがって、昨年はマイナス16億円でしたが、若干増えて24億円の損失となっています。

その他につきましては、出版事業の費用が増加し、若干マイナスが増えております。

【実績】第2四半期 国内教育事業営業利益の増減要因

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先ほど申し上げた、国内教育の営業利益減少の内容について、お示ししています。「進研ゼミ」自体の延べ在籍数は増えていますので、その分は増収増益となりました。

しかしながら、先ほど申し上げました「進研ゼミ」の商品・営業強化……これは具体的に申し上げますと、「中学講座」で電子辞書を4月にお配りしたり、「小学講座」でタブレットや教具の強化を行っているのと同時に、4月の会員を最大化するために販売費を上乗せしたこともあって、31億円の費用増となっています。

また、学校事業は昨年からずっとお話をしていますが、GTECが拡大(しています)。GTECの本格的な事業展開ということで、現在取り組んでいるわけですが、GTEC関連のタブレットの投資や、それ以外にもデジタル投資を積極的に進めており、そのコストが増えている状況です。それらを含めまして、46億円の営業利益になりました。

「進研ゼミ」10月会員数(国内)

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「進研ゼミ」の内容について、もう少し詳しくお話をしたいと思います。10月時点の在籍を、昨年の在籍と比較したものです。右側の表を見ていただくのが一番わかりやすいと思いますが、「こどもちゃれんじ」と「小学講座」は非常に順調です。

「こどもちゃれんじ」は、(スライド)一番右の数字を見ていただければわかりますが、5.5パーセントの増です。「小学講座」も4パーセントの増となっていますが、残念ながら「中学講座」「高校講座」の伸びが非常に少なく、「高校講座」は昨年比で若干減少している状況です。「こどもちゃれんじ」「小学講座」は、市場の変化に極めてうまく対応して、教材を変えていることが功を奏していると考えています。

一方、「中学講座」「高校講座」については、お客さまのニーズの捉え方であるとか、お客さまが私どもの商品をうまく活用いただいていないという実態があり、これについては手を打ちたいと思っています。詳細については、後ほど説明いたします。

もう1つ、ここで触れておいた方がいいと思いますのは、実は第1四半期のご説明をしたときにご質問がいろいろあった部分のその後です。

(スライドの)一番右下の数字で、全体としての伸び率が3.9パーセントです。4月在籍の増が約5パーセントでしたので、これが3.9パーセントとなり、落ち込んでいるのではないかというものです。これで本当に来年の成長、あるいは2020年に向けた成長が実現できるのかというご質問をいただきました。

これにつきましては、実は4月に1ヶ月キャンペーンを行っています。ここで4月在籍をかなり獲得したわけですが、この退会が5月になったことで、その分が下がったということです。これはある程度想定内でした。

ただし、退会数が予定よりも多かったため、今後、教材を強化していく、あるいは商品・マーケティングを強化していくことで、十分に回復可能と考えています。このあたりについても、後ほどお話しいたします。

「こどもちゃれんじ」10月会員数(海外)

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続いて、海外です。中国と台湾の「こどもちゃれんじ」の数字をお示ししています。中国につきましては、今年と昨年の10月を比較いたしますと、1.8パーセントの増です。

これは、実は異常値になっていまして、今年の9月の営業で、通常と異なることを実施していたこともあり、現在は足元で約5パーセント増ぐらいの数字です。しかしながら、前の状況に比べると減速しているのは確かで、このあたりについては新たな手を打っています。

とくに中国は、ずっと商品改訂をしてきませんでした。後ほど詳しく述べますが、商品のリニューアルを実施しています。また台湾ですが、全体の数字はそんなに大きくないものの、28パーセント下がっているということで、少し目を引くところではあります。これについては、台湾もかなり少子化が進んでいる中、実は(中国と)同じように商品改訂をしてこなかったため、在籍が大きく下がっているわけです。

今、抜本的な手を打っております。1つは台湾だけなのですが、お客さまは後払いで商品を買っている状況です。そのお客さまのお金の回収に大変な手間がかかっています。

それから、先ほど申し上げましたように、商品改訂をしていなかったこともあり、グローバルスタンダード商品を投入したり、後払いを前払いに変えて、最初にお金をきちんと払っていただいたお客さまだけに入会いただくといった改革をしている関係で、数字が下がっています。現在は少ない在籍でも利益が出るような体質に変えるため、固定費を大幅に下げるということを実施しております。

【見通し】2018年度 ハイライト

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2018年度の見通しです。先ほど、「進研ゼミ」の足元の話をしましたが、「進研ゼミ」の来年度の在籍を今年の5月の決算発表時にご説明しましたが、(4月の在籍数)274万人を目標にしておりました。

これを達成したいと思っており、そのための追加投資をするということで、業績の見通しを修正したい旨、発表いたしました。

売上につきましては、今の数字から若干の修正があり、今年度の売上は4,400億円、営業利益は修正前は160億円と申し上げておりましたが、今年の営業利益は150億円に修正したいと思っております。

経常利益については、107億円ということで、修正前は120億円でしたので、ちょうど営業利益分ぐらいを減らしているということです。純利益についても同じような修正を行っており、43億円としました。

ただし、純利益は昨年のTMJの売却益がありましたので、その分で大幅に下がっております。修正後の数字を見ていただくとおわかりになりますように、純利益を除いて増収増益を見込んでいます。

【見通し】2018年度 セグメント別営業利益増減内訳

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この修正の見通しについてご説明いたします。(スライド)左側のバーが当初の見通しで160億円でしたが、今年の修正の見通しということで、右側に150億円としております。この差がどうなっているのかについてです。

大きく追加投資をしようと考えているのは、国内教育の「進研ゼミ」になります。追加投資をするということで、その分の費用を見込んでおります。一方、足元のグローバルこどもちゃれんじ、介護・保育等は調子が良いため、見通しを上げております。

その他・調整は、戦略的な予算ということで持っていたものをここで吐き出して、実質的にはこれが国内教育「進研ゼミ」の商品やマーケティング費用に変わっていくということです。

このあとに、どういうポイントで変えていくかについてはお話をしますが、冒頭に申し上げましたように、着実に今、来年の土台をしっかりつくっていく、あるいは2020年に向けて確実に成長していくということを担保するための商品の改革、投資をしっかり行う。そういう状況です。

それでは、来期に向けた重点ポイントです。まずは「進研ゼミ」ですが、これにつきましては小林副社長から説明いたします。

来期に向けた重点ポイント(進研ゼミ)

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小林仁氏:副社長の小林です。それでは、みなさまにご心配をおかけしているかもしれませんが、私からみなさまに、進研ゼミの状況についてお話しいたします。

説明に入る前に、先ほど4月の在籍の対前年の伸びと、それ以降の伸びの話があり、その中で1ヶ月キャンペーンのお話もありました。私から、ここについて少し補足をさせていただきます。

進研ゼミは2年ほど前から下げ止まりをし、昨年に会員数を増やし、さらに復活していこうというフェーズです。そのような中で、マーケットの状況として、4月はみなさまが新しい学習法を考える時期なのですが、競合の動きを含めて無料のキャンペーンをやる、あるいは塾の春期講習といったものが、同じフィールドの上で検討される時期です。

この4月のタイミングで、我々「進研ゼミ」も、検討していただく(候補の)中に入らなければということで、我々の場合は1ヶ月キャンペーン……と言いましても有料ですが、そうしたものを導入しました。

過去にも実施したことがあるのですが、4月では今回が初めてです。残念ながら、退会が想定より多かったということは事実です。それが少し、いつもの数字の流れと違うところで、ご心配をおかけしているところもあろうかと思います。ここについては、課題が明確です。

この退会(の多い状況)が少しでも良くなる方法を作らないといけないということです。課題は明確で、2つあります。1つが、入会のチャネルの問題です。アウトバウンド……つまりお電話をおかけしてご入会いただくチャネルですが、このチャネルの即退会の比率が高いです。それ以外のチャネルは、特別に意識するようなものではなかったと思っています。オペレーターさんが、1ヶ月キャンペーンを売りにお客様とコミュニケーションを取る割合がどうしても高くなる。それが1つです。

もう1つは、1ヶ月キャンペーンを申し込んでいただくタイミングです。キャンペーンの後半に、このキャンペーンを利用していただいた方というのは、実は教材を2週間も使えない、かなり短い時間しか使えなかったということです。キャンペーンの前半から中盤に入っていただいた方は、即退会ではなく教材をお試しいただくことで、次の継続がしっかり作れていたということもわかっています。

したがって、次年度の取り組みにおいては、この2つのポイントをしっかりと意識しながら改善を図っていこうと考えています。ここだけ、補足としてお話しいたしました。

では、スライドに戻って説明いたします。進研ゼミは、先ほど安達から話があったように、商品や営業強化をしっかりすることで、(2019年4月の会員数)274万人を確実に実現していこうということで進めております。まずは、4月在籍の達成に向け、追加投資をさせていただき、マーケティングを強化します。

今の成り行きでは、少し274万人に足りませんので、それを実現するために、追加投資を全体の判断の中で行うということでご理解いただきたいと思います。

そして、プレ学年が非常に重要になるというのは、これまで何度もお話ししてきました。小1・中1・高1……これは、小1であれば「こどもちゃれんじ」の年長講座「じゃんぷ」です。中1であれば、小学校6年生講座です。高1であれば、中3の講座です。

ここに対して、商品の中で、次の学年の準備に早く入れるような働きかけを、昨年度以上に強く進めております。実際に、例えばプレ中……中1の前段階、準備期間を「プレ中」と言いますが、(例えば)ここでは、小学校6年間の学びをきっちりとして、どこでつまずきがあって、小学校何年生のどの単元でその問題が解決するのかといったことを、教材の中に織り込んでいます。そうして、小学生の学びをしっかりと積み上げてもらい、中ゼミでお迎えをする。そんなことにも新たに取り組んでいます。

PCL(潜在顧客リスト)の収集も、引き続き活動させていただいております。当然、商品強化も進めております。小・中・高のそれぞれの強化とともに、今まではなかったのですが、今回新たに小ゼミから高ゼミまでを通した英語の教材を新たにリリースしていこうと考えています。

詳細はこれからお話ししますが、今の時期は、次年度の4月号に対して、今の受講生に継続予約を行うタイミングで、現状では、過去最高の予約状況になっております。対前年の状況からすると、116パーセントの方が、次年度以降、4月号で継続したいということで、4月継続という一番大きな母体ができる、そのような継続が生まれています。

過去2年は、このコース登録の記録を常に更新してきて、最高の第4四半期を作ってきたという実績の下、今年もそういう状況が作れているということです。

来期に向けた重点ポイント(進研ゼミ:商品強化)

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こちらが、小ゼミ・中ゼミ・高ゼミ(の強化ポイント)です。小学生の講座は、今年度も非常に好調です。継続も新規も、前年と比べて好調に推移しています。なぜかというと、1つは、徹底的に教材を使ってもらうために、「解き直しシステム」ということで、解き直しボタンを作ったことです。これは、CMでもかなり流しています。

最終的に何が起こったかというと、進研ゼミで子供たちの学ぶ時間が増えました。デジタルなため、それ(学習した時間など)を全部把握できるのですが、(学習時間が)増えました。また、進研ゼミの講座を最後までやりきる完遂率も上がりました。

今年度は、非常にいい結果につながっているのですが、来年はさらに、1ヶ月の学習がすべて終わったあと、その1ヶ月の学習の中で間違ったところをもう一度まとめて解き直してもらうなかで、個別に子どもたちに「もう1回、この問題をやってみよう」といったことで、さらに来年は解き直し機能を強めていこうと思っています。社内では「W解き直しシステム」と言っています。

実はこの2月ぐらいに「プログラミング教育」……これは次年度以降、教育改革の中で小学生に課せられる教科ですが、ここに対して、先取りしたかたちで、そうした教材を作っています。今、この教材を受けたいという希望者が多く、すでに14万人の方にご利用いただいております。

ここについても、来年度は全学年に展開します。つまり、新たな教育指導要領の変化の中で、進研ゼミを使って、学費内でしっかり先取りして勉強できるようなかたちを、小ゼミの中でリードしていこうと思っています。

また高学年向けですが、どうしても進研ゼミは自学自習で、子どものモチベーションが上がらないと継続的に取り組めない教材です。そこで、ロボットで対話型の教具をつけることで、お子様に常に働きかけるようなことも、強化ポイントとして進めていこうと思っています。小ゼミは、非常に好調な中で、さらに上のレベルに上げていくための教材開発をしています。

中学講座と高校講座は若干課題があると、先ほど安達から話をさせていただきましたが、明確に課題は何かというと……タブレットを使った会員様が、昨年は中学講座の約40パーセントでした。今年の4月以降、この割合がぐっと増えて、今は約60パーセントとなっています。その中で、タブレットを使った会員様の継続率が良くないということです。これが、中ゼミの全体的な数字が伸び悩んでいる一番大きな理由です。

いかにタブレット学習の中で、本当の学習力を身につけてもらうのかを、我々は考えないといけません。そこで、小ゼミの解き直しに、さらに中学生向けとして動画もつけて、自分の間違いがその瞬間、瞬間でわかるようなモチベーション(が高まる施策)を行おう、あるいは学びを深めるものを実施しようとしています。

さらに、9教科対応の暗記型の電子辞書(も考えています)。これは、英語の単語だけではなく、9教科の学習のテーマについて、この辞書を持つことでそのポイントをすばやく身につけるといったことも進めようと思っています。

高校講座は、現在一番傷んでいる講座です。ここも課題は明確です。一番の課題は何かと言うと、中ゼミから高ゼミに継続していただいた方の継続率が良くない。これが課題です。

中ゼミから高ゼミの継続率は、実はここ2年間は過去最高を更新し続けています。今は60パーセントの方が、中3の3月号を受け、高1の4月号を受けてくださっています。以前は40数パーセントでしたから、かなり上がっています。

ところが、その方々がしっかり学べる講座になっていないというのが、一番の課題だと思っています。成績的に言うと(会員様は)中位の方が多いのですが、その中位の方々がしっかり使い切れる教材になっているのか、見直しをしないといけない状況です。

スマホと紙(の教材)で進めていこうというのは、2年前から高ゼミがチャレンジしていることです。スマホの機能をさらに上げていこうと思っています。

スマホの機能の中では、授業のフォローアップや宿題のフォローアップをしっかり行うことを考え、全体の学びの取り組み方、仕組みをシンプルにして、なおかつ迷わない学びの動線を作る……そうしたことを、高ゼミでは大きく変えていこうと思っています。

来期に向けた重点ポイント(進研ゼミ:商品強化)

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冒頭に、小ゼミから高ゼミまで一気通貫した教材を英語で作りますというお話をしました。英語4技能が今、教育改革の中でも非常に大きなポイントになっていることはご存知かと思います。(そこで)英語の習熟度別の教材をご用意しようと(考えています)。

自分がどのレベルなのかは、実は学年で切れないのです。同じ小学6年生でも、小さいころから英語を学んでいてかなりできる子と、中学で初めて英語を学ぶ子とで、かなり(レベルが)違います。

したがって、その子の今の英語の習熟度に合わせながらスタートを変えてもよく、しっかりと積み重ねていくという講座を、小中高一貫して、習熟度という軸で出していこうと思っています。これはすでにお客様アンケートを取っていますが、かなり評価が高い講座です。最終的には、検定対策ができるものを新たにリリースさせていただこうと思っています。

これらの対策のように、商品を抜本的にきちっと変えることで、「進研ゼミ」を立て直すという方向性はここ数年の間も変わっていません。今の会員様の利用状況なり、講座の課題をしっかり見据えて、そこにリーチした商品の変革を今後も推進していきたいと思っています。

来期に向けた重点ポイント

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安達:それでは、その他の重点ポイントについてです。まず、中国のこどもちゃれんじ事業です。先ほど減速しているというお話をしましたが、商品のリニューアルを実行しており、今年の3月には13から24ヶ月の月齢商品を大幅に変えました。

この商品については(状況が)非常に良く、着実にお客様から評価をいただき、会員様の増加も実現しております。これを踏まえて、順次上のラインへの商品リニューアルを拡大していくことが、まず第一だと思います。

もう1つの非常に大きなポイントが……実は中国では、ECにおける「こどもちゃれんじ」の販売が始まっております。現在、アリババ、テンセントで展開しており、ECの販売が昨年から今年にかけて6倍に増えております。新規全体の7パーセント弱くらい(の規模)になっております。

また、11月11日が独身の日ということで、W11の大規模なECイベントがアリババでも行われます。この中で「こどもちゃれんじ」が目玉商品として取り上げられるということで、非常に大きな期待をしています。

販売、あるいはマーケティングのチャネルも大幅に変えていくことで、中国での(事業を)成長させていくということで取り組んでおります。

ベリッツにつきましては、先ほども申し上げましたとおり、リストラクチャリングと新しい商品の開発が非常に順調に進んでおります。トピックとして、中国のサービス提供会社でCIICという会社があり、非常に大きな会社ですが、キッズ向けの事業ということでマスター・フランチャイズ契約を結んでおります。10月にアナウンスしましたが、今後は200拠点ほど教室を広げていこうということで進めています。

介護・保育につきましては、引き続き安定的に拡大しており、年間10ホーム程度拡大しています。また、入居率を(しっかりと)維持しておりますが、これで安定的な収益を確保するということで進めています。

中期経営計画 業績目標(再掲)

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総括しますと、冒頭でも申し上げましたが、2020年の目標達成に向けて改革、投資を着実に行っております。収益的には、今年は若干我慢の年と考えておりますが、全体としてはオントラックで進んでいると考えております。

中期経営計画ということで、売上で5,000億円、営業利益で350億円、利益率は7パーセントで、ROEが10パーセント以上を目標に掲げております。この目標は、このまましっかりと進めていこうと思っております。

以上で、私どもからの説明を終わりにいたします。

記事提供:ログミーファイナンス

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