カレーは日本の代表的な国民食の1つ

「国民食」という言葉があります。厳密な定義はないようですが、一般には、世代・地域・性別などに影響されることなく大衆に親しまれている食品、または料理を表すと言われています。

日本の国民食として定着しているものはいくつかありますが、代表的な1つがカレーではないでしょうか。

定番のカレーライスを始め、麺類(うどん、蕎麦、スパゲティ等)、カレーパン、カレーまんなど、そのバリエーションの広さはよく知られています。さすがに毎日食べると飽きるかもしれませんが、週に2~3回はカレーを食べる人がいても不思議ではないでしょう。

既に牛丼「吉野家」より店舗数が多くなった「CoCo壱番屋」

カレーは外食産業でもプレゼンスを高めています。街中でカレーのチェーン店「CoCo壱番屋」(通称「ココイチ」)をよく目にすると思います。同店を展開する(株)壱番屋の資料によれば、その店舗数は約1,260(2018年8月末)となっています。この店舗数は、吉野家(約1,200)より多く、モスバーガー(約1,350)に迫る規模です。

“え? そんなに多くあるのか”と感じた人が多いかもしれませんが、それは全体の約2割が地元の中京地区(愛知、岐阜、三重)にあるからだと思われます。「ココイチ」をファストフードに括るのは様々な議論があると思いますが、今や有数のファストフード店に成長したことは間違いありません。

カレーのチェーン店では「ココイチ」が寡占状態

ところで、ハンバーガーや牛丼は複数の有力チェーン店が、日々厳しい販売競争を行っているのはご存じの通りです。しかし、カレーは全く異なります。店舗数で見ると、第2位のチェーンの店舗数が70強であるため、「ココイチ」は圧倒的断トツの1位どころか、寡占状況と言っていいでしょう。