2018年8月7日に行われた、オプテックスグループ株式会社2018年12月期第2四半期決算説明会の内容を書き起こしでお伝えします。IR資料

スピーカー:オプテックスグループ株式会社 代表取締役社長/COO 小國勇 氏

2018年12月期 2Q決算のPOINT

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小國勇氏:本日は、お忙しい中ご出席いただきまして、誠にありがとうございます。ただいまご紹介いただきました、オプテックスグループ株式会社の代表取締役社長をやっております、小國でございます。ただいまから、今年度の第2四半期決算説明会ということで、ご説明を差し上げますので、よろしくお願いいたします。

それでは、さっそく始めたいと思います。まず、今年度の第2四半期決算のポイントを書いております。

売上高は、前年同期比6パーセントプラスでありますけれども、営業利益は投資と、それから製品構成変化……これは、また後で申し上げます。そういうかたちで、前年同期比はマイナス4パーセントというかたちです。

中身で言いますと、各事業で諸々ございますけれども、FA事業が非常に好調を継続して全体を牽引しているところが、大きいポイントでございます。

これから徐々に、ちょっと中身(のご説明)に入っていきたいと思います。

2018年12月期 2Q連結決算総括

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こちらが、第2四半期の連結決算総括でございます。今期は196億7,400万円で、対外的な発表としては予測値は197億円(でしたので)若干下回っております。増減率としては、プラス6.3パーセント。約11億円半ばほど、増えております。

営業利益は、去年(2017年)が27億2,400万円でございますので、(今年の2018年は)26億900万円で、これが先ほど申し上げました4.2パーセント減益というかたちで、増収減益であります。約1億1,500万(の減少となりました)。

このあたりは、これから中身をご説明させていただきますけれども、セキュリティの国内事業でちょっと大きな物件が減少しておりまして、影響を与えています。あるいは、積極投資をかなりやっております。経費は、非常に大きく伸びております。こういうことが相まって、減益というかたちになっております。

それから、経常利益についてです。去年から比べると、ダウンが大きくなってますけど、これは去年の12月末と今期の6月末の、為替(の比較)でいきますと、若干円高に振れているところから、差損が出ております。

2018年12月期 2Q連結売上高 四半期推移(対前年同期比)

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次が、去年(2017年)の(第1四半期~)第4四半期までと(2018年)第2四半期までの各四半期ごとの比較のグラフになっております。

「MVL事業」とは、CCSがやっておりますマシンビジョン・ライティング事業の総称になります。これは、去年の第1四半期・第2四半期を見ていただきますと、順調に伸びているところであります。

次が、ファクトリーオートメーション(FA)……オプテックスFAです。このMVL事業とFA事業が、いわゆるファクトリーオートメーションという、工場の自動化のところでビジネスをやっているのですが、こちらも非常に順調に伸びております。

(グラフの)下の約半分強のところがSS事業で、事業会社で言うとオプテックス株式会社の業績・売上でございます。(繰り返すと、グラフの)一番上(MVL事業)がCCS、FA事業がオプテックスFA。こういう会社のかたちになっております。こちらで言うと、微増というかたちであります。

2018年12月期 2Q決算のセグメント比較

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これが、それぞれのセグメント別の比較になります。

SS事業というのは、大きくは防犯事業。それから、自動ドアの開閉用のセンサーです。この2つが大きな事業になっておりますけれども、見ていただいたとおり、(売上高の)増加率はプラス2.2パーセント、営業利益ではマイナス11パーセント強と、このようなかたちになっています。

それから、オプテックスFAのFA事業。これも見ていただいたとおり、売上高は(プラス)16.3パーセント。営業利益はこのようなかたちで、41パーセント強伸びている。従って、このFA事業は、非常に好調に推移しているかたちになっております。全体的に牽引してるんですけども、全体における比率は、まだまだ全体の2割ぐらいでありますので、まだまだ数字が足らないというところであります。

それからMVL事業は、先ほど申し上げたLEDライティングです。こちらの売上高は(プラス)8.3パーセント、営業利益ベースですとマイナス4.2パーセント。こちらは、上期にかなりの投資をしております。

まず一番大きいのは、テスティングルームに投資をしています。札幌や仙台、それから韓国ですとか、こういうところにテスティングルームの増設をしております。

それから、EMS事業です。(2018年)7月からスタートした製造会社になっております。この数字は非常に乱高下してますけれども、ほとんどはオプテックス並びにオプテックスFAの仕事をしており、その量によってだいぶ変わりますので、数字が非常にでこぼこしております。全体の中の部分で言うと、非常に小さい部分として見ていただければというぐらいに思っております。

2018年12月期 2Q連結売上高 増減要因(対前年同期比)

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次は、第2四半期の連結売上高増減要因です。これは、去年(2017年)と同じ条件の為替で見ております。

見ていただいたとおり、実はSS事業は、為替を除きますと横ばいというか、若干マイナスというところであります。

押し上げているのは、このFA事業とMVL事業……いわゆる、ファクトリーオートメーションの業界。こちらで、約10億円弱を伸ばしているところであります。

それから為替(影響)で約2億3,000万円。これが、売上高を押し上げています。為替で一番影響が大きいのは、このSS事業です。

2018年12月期 2Q連結営業利益 増減要因(対前年同期比)

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これが、連結営業利益の増減要因です。これは見ていただいたとおりなんですけども、為替(影響)の部分が約2億8,000万円強。こちらで、利益を押し上げております。

販管費(の増加)は、約6億円弱。これは、売上の伸びからすると、非常に大きな割合の伸びになっております。これは、先ほど申し上げたようなテスティングルームの増設ですとか、新商品の開発投資。それから、CCSで製造をもっと活発的にやっていくということで、人の採用も前倒しでやっております。そういうかたちで、販管費の伸びが大きくなっています。従いまして、最終的に、この部分で減益というかたちになっております。

次はセグメント別(のご説明)なんですけれども、今までの数字のかたちでいきますと、私どもは減益にはなっているんですけれども、投資は前向きに……とにかく、前を向いて先にやっていこうというかたちで、やっております。

ただの売上的には、実はまだ部品不足が、相当尾を引いております。このあたりは、かなり物を作れるという見込みで、いろんな投資をやっていったんですが、最終的にかなり(2018円)7月・8月にずれ込むようなものが、製造の製品としては多く出てまいっております。

従って売上は、部品がなくて物が作れない。それから経費は、積極投資をしていった。それから、後でご説明をしますけれども、セキュリティの分野で言うと、去年(2017年)は国内で非常に大きなプロジェクトものの警備物件があったんですけれども、今年(2018年)は前半に(そのようなものが)なかった。こういうものが相まって、減益というかたちになっております。

また後で申し上げますけれども、下期については、我々は今期は計画どおりに推移すると思っておりますので、みなさんもおそらくご心配になられていると思う部分ですけども、営業利益は昨年から比べますと、25パーセントほどの増益になる予定です。

セグメント・SS事業(防犯関連)

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次からはセグメント別ということで、(まずは)SS事業・防犯関連を見ていただきます。

先ほど言いました(ように)日本が、約2億円ぐらい落ち込んでおります。これは、大型施設の物件です。とくに、今までわりとたくさんの警備をご依頼いただいた、メガソーラーと言われる太陽光発電です。こういう太陽光発電所などの警備が、かなりペンディングになっております。今の状況的には、あまりよろしくない。こういうものの先送り、あるいは消滅という部分が、国内のセキュリティに大きな影響を与えているところです。

その分、アメリカ(AMERICAs)については、南米で大きな物件……石油関連のコンビナート関連の警備をいただいております。このようなかたちで、アメリカは順調に(売上高が前年比で)26パーセント伸びたところです。

それから、EMEA……ヨーロッパ中心の部分。これは若干伸びたんですけども、先ほど申し上げましたように、為替でかなり底上げをしているところです。

アジアについては、これは若干(前年を)下回ったと。中国での事業活動を、まだこれからもっともっとやっていかねば、伸びていかないところです。

このようなところを見ていただきますと(おわかりのように)、為替の分も相まって、若干の増収になっております。

セグメント・SS事業(自動ドア関連)

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それから、自動ドア関連。これはどちらかと言うと、マーケットシェアが非常に高い分野の事業です。とくに海外では、コンペティターとマーケットシェアを取ったり取られたりということが、続いております。

国内においては、ほぼ50パーセントを超えるマーケットシェアを持っております。いわゆる、出てきた物件数あるいは景気に応じたかたちで変動することになっておりますので、見ていただいたとおり、プラス4パーセントで、ほぼ横ばいです。

アメリカは若干押し上げているところで、ヨーロッパはほぼ横ばいに近い。このようなかたちで、若干伸びていますけれど、大きな変動はありません。これが、自動ドア関連の状況であります。

セグメント・FA事業

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それから次のセグメントとして、FA事業。

こちらは、アメリカは非常にまだ小さい部分なんですけど、後でまた申し上げますが、まだまだこれからなんですが、ようやく(2018年)4月から現地法人を設立しました。

それ以外の地域については、日本・ヨーロッパ・アジア。とくにアジアは、中国が中心になります。各地域とも、順調に伸びております。これは「それぞれどういうところなのか?」というところで(ご説明して)いきますと、日本に「半導体」とか「二次電池」と書いていますけど、実際にこの間で非常に伸びてきているのは、車です。自動車。

これは、今は車がものすごく売れているわけではないのですけれども、自動運転も含めまして、伝送化がどんどん進んでおります。

そのことによって、電子部品が山のように積載される。ということは、電子部品メーカーさんの増設、ラインの増産に基づいたいろんなセンサーやカメラの増設が出てまいります。こういうものが、非常に大きく貢献しております。

そういう部分においては、自動車産業向けへの半導体の製造装置が、各電子部品メーカーさんに入っていくかたちで、この自動車の裾野が、今大きくなってきております。二次電池などでは、やはり自動車の部分がかなり大きいです。

それから、ヨーロッパ。これは「EMEA」と書いていますけど、私どもはドイツのSICK社と提携しておりますので、SICK社への売上です。(売上高は)12パーセント増で、これも順調に伸びております。今期はおそらく、ヨーロッパ向けは30億円ぐらいにいくのではないかなと予測しています。

アジアの中心は、中国になります。中国向けでは、今期はおそらく現地通貨でいきますと、7,000万元での現地販売。17円ぐらいを為替とすると、12億円ぐらいの売上。だいたいこれを倍にしていただくと……大半が16億円ぐらいとすると、中国が12億円で、残りが東南アジア。こんなイメージになろうかと思います。

というところで、中国も今いろんな書き方をされていますけども……これは毎回申し上げていますけれども、一番大きいのは、ワーカーさんの給料が上がってまいることです。

コストダウンのために、急速に自動化を進めております。従って、そういう部分でのカメラやセンサーの導入が、急速に進んでおります。

というところで、このオプテックスFAのFA事業は、今後の下期も継続した強い動きをしていくと見ております。あまり不安はないと見ております。

セグメント・MVL事業(マシンビジョン照明事業)

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これが、MVL事業です。マシンビジョン証明事業……これは、検査用のカメラです。それに、照明をくっ付けます。その照明が、このMVL事業でやっている製品になります。

この分野もFA事業同様、設備投資で、すべて動向が決まってまいります。そう見ると、日本も非常に順調に伸びているところです。

お客さまでいきますと、やはり自動車を中心……ではないですけれども、大きい分野として非常に伸びています。そこに関わってくる電子部品分野などが非常に大きく伸びて、(また)カメラもたくさん検査に使われます。

そこに、どんどん照明がついていく。こういうかたちで、おそらくオプテックスFAでも、今期は約12~13億円ぐらいになると思いますけど、国内向けにやっております。

このCCSを足すと、現在はほぼ60パーセントぐらいのマーケットシェアになっているところだと思います。

この中で、ポイントはアジア地域です。これが(前年比で)マイナスになっておりますけれども、これは去年(2017年)の上期まで合弁会社がありましたが、合弁を解消しております。

(そのため)この会社の売上が、今期はまったくございません。従って、あくまでも自前での売上にスイッチしています。彼らの売上がまったくありませんので、その分が今期は減っている。これは全部自社でやっておりますので、今年(2018年)1年はそういう数字が出てまいりますけれども、中国でも事業は順調に展開をしております。

セグメント・地域別売上高(対計画進捗率)

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セグメント・地域別売上高です。

とくに、赤で書いているところは非常に順調に(第2四半期終了時点で)半分以上、年間の予測値をオーバーしているところです。

このあたりで見ていただきますと、ポイントはSS事業の防犯関連の日本の部分です。こちらが大幅に落ち込んでいるところを、見て取っていただけると思います。まだ進捗率が4割ぐらいです。年間で27億円やっていこうというところが、まだ10億円にいってないというかたちであります。

下期は、おそらく大幅な改善はないと思いますが、上期ほど悪くはないと見ております。従って、このあたりでいきますと、20億円は超えるかなというところですけども、マイナスはこちらで出てくるかなというところです。

アメリカは引き続いて、好調が続いていくかなと見ております。予測に対して、約6割の進捗をしております。

あと、こうやってずっと見ていただきますと(おわかりのように)FA事業の中の北中南米が、今期の計画値の2億7,600万円に対して21パーセントになっていますけど、計画を作っているのは、実は11月です。

アメリカ法人が1月からスタートして、いろんな活動が早く動く予定だったんですけれども、約4ヶ月遅延してようやく動き出したので、かなり北中南米で乖離しています。FA事業は、ほかの地域でカバーするかたちになろうかと思います。

それからMVL事業は、見ていただきますと(おわかりのように)国内は引き続き順調です。おそらく、今期は100億円台には乗るであろうと思っております。

2018年12月期 下期及び通期連結業績予想

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これは「期首計画から変更なし」と書いていますけど、毎年の上期下期(の推移)になります。

上期については、先ほど申し上げましたように、いわゆる増収減益ということで、利益はマイナスが出ておりますけども、年間計画はまだ書いておりません。

従いまして、とくに利益については前年比で25パーセントほど。経費もかなり前倒しで使っておりますので、下期は抑えられるだろうという部分もございますし、売上の遅延分も、モノの生産もある時期には追いつけるだろうと見ております。いわゆる営業利益の増益幅は、下期は25パーセント以上確保できる。こういう具合には、考えております。

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