JVCケンウッド、1Q売上収益は黒字で着地 オートモーティブ・パブリックサービスがけん引

2018年8月1日に行われた、株式会社JVCケンウッド2019年3月期第1四半期決算説明会の内容を書き起こしでお伝えします。IR資料

スピーカー:株式会社JVCケンウッド 専務執行役員 最高財務責任者 CFO 宮本昌俊 氏

はじめに

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宮本昌俊氏:宮本でございます。今日は電話会議にお集まりいただき、大変ありがとうございます。

まず私から、この第1四半期の決算について説明し、その後、今後の取り組みについてお話を差し上げます。それでは、事前にお配りしております資料に基づきまして、ご説明いたします。

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まず初めですけれども、当社につきましては、前期2018年3月期の有価証券報告書から、従来の日本会計基準に替えまして、国際財務報告基準(IFRS)を任意適用しております。

そのため、今日ご説明いたします資料につきましては、2019年3月期および前期になります2018年3月期のすべての数値は、このIFRSの基準で作っておりますので、事前にお知らせいたします。

2019年3月期1Q決算 ハイライト

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最初にめくっていただきまして、6ページ目。2019年3月期第1四半期の決算ハイライトを説明いたします。

まず、売上収益でございますが、726億円ということで、前年に対しまして37億円の増収になっております。

下にコア営業利益を入れております。こちらのIFRSの営業利益から、その他収益費用を除いた、控除する前のところがコア営業利益ということで、当社の各分野の業績につきましては、社内でこのコア営業利益を指標としてやっております。

このコア営業利益の第1四半期の実績はプラス9億円ということで、前年が若干の赤字でしたので、約9億円の増。黒字転換になっております。

それから、営業利益が10億円のプラスということで、前年に対しまして9億円の増。

税引前四半期利益は9億円ということで、10億円の増。

親会社の所有者に帰属する四半期利益がプラス3億円ということで、前年はマイナス7億円の赤字でしたので、10億円の増、黒字転換で終わっています。

2019年3月期1Q決算 (四半期別)実績推移

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次に、7ページ目。こちらが四半期別の実績推移ということで、前年の四半期を載せております。

もともと、第1四半期はいつも、四半期の中では苦しい期間ではございますが、今期につきましては、10億円のプラスからのスタートになっているところでございます。

2019年3月期1Q決算 分野別の状況

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それでは次に、8ページ目。分野別の状況でございます。

まず、オートモーティブ分野でございますが、売上収益は430億円ということで、28億円の増収、7.1パーセントの増収になっております。これにともないまして、コア営業利益は20億円ということで、前年に対しまして5億円の増。これは主に、OEMの増収というところでの増収増益になっております。

それから、パブリックサービス分野でございますが、売上収益が147億円ということで、13億円(の増)、9.7パーセントの増収。これにともないまして、コア営業利益は12億円の赤字でございますが、昨年は10億円の赤字ということですので、前年対比で言いますと、3億円の改善になっております。

主な要因ですけれども、パブリックサービスの中の無線システム事業。こちらの売上が伸びたところでの増収。それから、それにともなう利益の改善という内容でございます。

次は、メディアサービス分野でございます。こちらは136億円の売上収益で、前年に対しましては3.3パーセント、約5億円の減少になっております。こちらは、メディアサービスの中にありますエンタテインメント……CDですとかDVDですとか、音楽・映像関係をやっている部門でございますが、こちらが減収になったというところで、全体としまして5億円の減収になっております。

一方、コア営業利益ですが、2億円のプラスということで、昨年がゼロ。若干黒が出たということですので、2億円のプラスです。こちらは、メディアサービスの中のメディア事業……ビデオカメラやオーディオ部門でございますが、こちらの損失が減ったというところで、プラスの2億円になっております。

その他を含めた以上の合計で、売上収益で726億円、コア営業利益で9億円というのが、第1四半期の全体の数字でございます。

2019年3月期1Q決算 連結売上収益(分野別)

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次の9ページ目が、売上収益を分野別に表したグラフでございます。先ほど説明した内容と重なりますので、説明は割愛させていただきます。

2019年3月期1Q決算 AM分野 四半期別実績推移

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次の10ページ目からは、分野別の四半期別の実績推移になります。

まず、10ページ目がオートモーティブ分野になります。前年も各四半期すべてで増収増益で、非常に好調に推移したオートモーティブですけれども、この2019年3月期につきましても、前年に対しまして増収増益という実績になっております。

今回は、とくにOEMが非常に好調だったということで、売上収益・コア営業利益とも改善されて、増収増益でございます。

2019年3月期1Q決算 PS分野 四半期別実績推移

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次は11ページになりますが、パブリックサービス分野の四半期別の実績です。こちらも赤字ながら12億円で、前年の10億円の赤字からは、若干改善しております。

2018年3月期は、各四半期すべてで減収。それから、各四半期ともだいたい5~6億円、前年より利益が少ないという状況が続いておりました。昨年から手を打ってきましたけども、この第1四半期でなんとか効果が出始めたかなというところで、まだまだ赤字が大きいですけれども、若干の改善になっております。

その要因ですけれども、パブリックサービス分野にあります、無線システム。こちらのアメリカの無線子会社が、非常に好調に推移して販売が増えたというところで、前年度に対しまして10億円強、売りが増えたところがございました。それにともないまして、利益を改善(しております)。

以上、業務用システムにつきましては、ほぼ前年並みの売上・利益ですので、この改善は、基本的には無線システム事業での改善と捉えております。

2019年3月期1Q決算 MS分野 四半期別実績推移

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次は、12ページ目になります。こちらは、メディアサービス分野の四半期別の実績推移でございます。

先ほどお話ししましたが、第1四半期のコア営業利益は2億円で、前年度に対しまして改善になります。

売上は若干減っておりますが、こちらはエンタテインメント事業のコンテンツのビジネスのところと、それから受託……いろいろなCD・DVDのものを作っている事業です。

そちらは売上減となりましたけれども、一方、メディア事業の中のビデオカメラが、新製品効果もありまして売上が伸びたということで、利益につきましても若干ですが、前期の第1四半期より2億円ほど増益になっているという状況でございます。

2019年3月期1Q決算 連結売上収益(地域別)

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次は、13ページ。こちらは、売上収益の地域別でございます。

日本・米州・欧州・アジア中国という地域で我々は管理しておりますが、こちらも昨年の第1四半期と比べますと、すべての地域で増収になっております。

2019年3月期1Q決算 地域別連結売上収益推移

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次の14ページ目は、地域別連結売上収益の推移ということですが、今まで説明した内容と重なりますので、説明は割愛させていただきます。

2019年3月期1Q決算 連結コア営業利益(分野別)

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それから15ページ目は、連結コア営業利益の分野別ということですけれども、これも最初に説明しましたとおり、今回はすべての分野で増益になっている状況でございます。

2019年3月期1Q決算 四半期連結損益(要約)

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次の16ページが、コア営業利益以下の段階損益の説明でございます。

まず、営業利益でございます。コア営業利益が、前年度に対しまして9億円増えたということがございまして、その他の収益費用等は昨年とほぼ同額でございますので、営業利益は10億円で、前年対比で9億円の増になっております。

金融収支も、若干改善になっておりますが、前年に近いということです。税引前四半期利益も約9億円というところで、前年は若干の赤字でしたので、10億円弱の改善。

親会社の所有者に帰属する四半期利益も、2億7,000万円のプラスということで、これは営業利益が増えたことが主な要因ですが、昨年が7億円強の赤字ですので、10億円改善してプラス2億7,000万円ということで、黒字で終えることができております。

2019年3月期1Q決算 財政状態サマリー

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次が、17ページ目。財政状況の、BS項目の説明でございます。

まず、資産でございますが、2,357億円ということで、前期末2018年3月末の資産から言いますと、43億円減っております。

こちらは、我々の売上は、年間の中でもやはり2-3月は、非常に大きい売上があるということで、この第1四半期は売上の売掛金の回収の時期ということもございまして、売掛金等の減少で、資産合計も減っている状況でございます。

また、上から5つ目。ネットデットにつきましては345億円ということで、前期末にこれが38億円ほど増えておりますが、これはキャッシュ・フローのところでご説明いたします。

親会社の所有者に帰属する持分、いわゆる純資産につきましては529億円ということで、3月末に比べまして22億円の増になっております。

この結果、親会社所有者帰属持分比率、いわゆる自己資金比率につきましては22.4パーセントということで、前期末に比べまして、1.3パーセントポイントの改善になっている状況でございます。

2019年3月期1Q決算 キャッシュ・フロー サマリー

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続きまして、18ページ目はキャッシュ・フローのサマリーでございます。

まず、営業活動によるキャッシュ・フローでございますが、35億円のプラスになっております。昨年が63億円ということで、昨年に対しましては28億円減っております。

その主な要因は、この第1四半期の売上が増えたところで運転資金が増加しているということで、昨年比で増加しているというところで、営業活動によるキャッシュ・フローは減っておりますが、35億円のプラス。

一方、投資活動によるキャッシュ・フローにつきましては、65億円の支出になっておりまして、昨年比で言いますと30億円ほど増えております。

主な要因は、Rein Medical社を、この(2018年)5月に子会社化しましたので、それにともなう買収費用が出たというところと、開発にともなう有形固定資産の増というところで、昨年に比べますと、約30億円増の65億円の支出になっております。

この第1四半期のフリー・キャッシュ・フローにつきましては、30億円のマイナスという状況になっているということでございます。

2019年3月期 通期業績予想

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続きまして、2019年3月期の業績予想でございます。

こちらの20ページ目でございますが、通期業績予想です。今回、この(2018年)4月に発表した通期業績予想を据え置きというかたちで、発表させていただいております。

第1四半期につきましては、非常に順調に推移しているという認識でございますが、我々はやはり、第2四半期以降……とくに後半が、非常に損益で言うと大きいということもございます。

一応、第1四半期好調でありましたオートモーティブのOEMやPS分野が、第2四半期以降も順調に推移するように見ております。加えまして、昨年度(2017年)買収しましたRadio Activity社、それから今年度(2018年)買収しましたRein Medical社。これらも本格的にこれから寄与すると見込んでおり、現時点ではそのようなプラスの要素もあるかと思いますが、通期業績予想は据え置きというかたちで発表させていただいております。

オートモーティブ分野

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数字の説明は以上でございますが、引き続き第1四半期、それから第2四半期以降の取り組みについて、トピックスということで説明させていただきます。

まずは22ページ、オートモーティブ分野でございます。アフター市場につきましては、新たな商材ということで、国内を中心にFMトランスミッターですとかシガーソケットチャージャーなど、新しいものをいろいろ展開しております。

なかなか伸びる市場ではございませんが、やはり新しい商材をどんどん出していることによって、やはり既販車……いわゆる新車ではない、既に車を持っておられる方向けの商品展開を、ぜひやっていこうと。また、欧米を中心に、ディスプレイオーディオというかたちの新製品も、第2四半期以降で出す予定でございます。

それから、好調を維持しておりますOEMでございます。用品につきましては、国内の自動車メーカーから、今後の売上につながる新規の受注でございますが、順調に受注を受けております。それから、海外のアジアですけれども、大型案件も獲得できておりますので、こちらは下期以降でございますが、今後の売上に貢献していくだろうと思っております。

それから、(OEMの)純正につきましても、非常に好調に推移をしているという状況でございます。

ドライブレコーダーのさらなる拡販に向けて

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次の23ページ目は、ドライブレコーダーに対する取り組みの説明でございます。

既に昨年(2016年度)から、オートモーティブ分野におきましては、ドライブレコーダーが非常に我々の業績を牽引しているというところで、アフター市場につきましては昨年に続き、2017年度も第1位を獲得できたというところで、高い位置は維持できておりますので、今後も新製品を出しながら首位を維持するようなかたちで、進めていきたいと(考えております)。

一方、OEMでございますが、用品を中心に、お陰さまで受注も拡大しておりますので、オートモーティブ分野につきましては引き続き、売上増に貢献できるだろうと思っております。

また、我々としましては、ドライブレコーダーという商材をオートモーティブ分野だけではなく、その他の分野でも一応、今後拡販をしていこうと思っております。我々の中で言いますとメディアサービス分野に当たりますけれども、そちらにおきましては、家電量販店ですとか通販向けにJVCブランド(を展開しております)。

オートモーティブ分野につきましては、KENWOODブランドで展開しておりますが、こちらの家電量販ですとか通販向けには、JVCブランドでドライブレコーダーを展開しておりまして、こちらも新たな販路の開拓という面で、力を入れていきたいと思っております。

それから、ソリューション開発と書いておりますが、いわゆる自動車メーカーさん向け、それから一般市場向け以外に、BtoBのところもこれから開拓をしていこうというところです。1つは、既に出荷開始をいたしましたが、あいおいニッセイ同和損保さま向けの通信型のドライブレコーダー。このようなものも、発売開始しております。

今後ですけれども、商用のテレマティクス分野への参入というところで、通信型ドライブレコーダーをトラック運送業界等に向けて、ぜひ販売拡大をやっていきたいというところで、今非常に市販市場で好調なドライブレコーダーの勢いを、それ以外の分野でもぜひつなげていって、拡販を図っていこうと考えているところでございます。

パブリックサービス分野①

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次の24ページ目が、パブリックサービス分野でございます。

まず、無線システムでございますが、この第1四半期は非常に好調に推移をしております。とくに、その要因としては、マルチプロトコル対応というデジタル無線機。こちらは「NX-3000」という型ですけれども。これは昨年出しましたが、非常に高評価というところで、とくにこの第1四半期に入りまして、非常に好調に推移しているというところで、これは第2四半期以降もかなり期待できるかなと思っております。

それから、EMEA地域……ヨーロッパ・中東・アフリカを指しておりますけれども、そこにあります空港や大手小売チェーン店から大型受注も受けておりますので、出荷はこれからになりますが、そのような大型案件も、これから獲得していくというところでございます。

それから、一昨年~昨年(2016年~2017年)ぐらいからかなり苦戦をしていた、アメリカの無線子会社でございますが、こちら先ほど言いました無線機の「NX-3000」が、端末を含めまして非常に好調に推移しておりまして、かなり回復してきたかなという状況でございます。

それから、昨年子会社化をしました、Radio Activity社。下の右側に写真が付いておりますが、「DMR」という無線機の中継機をやっている会社でございますが、こちらと一緒になって受注を活動やっております。MotoGP™……後ほど説明いたしますが、二輪車のレースです。こちらの無線機のシステムも受注できておりまして、このようなRadio Activity社と一緒になった受注活動も、これからやっていこうと思っているところでございます。

パブリックサービス分野②

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次の25ページ目は、パブリックサービス分野の業務用システムとヘルスケアでございます。

まず、業務用システムですが、これも下の左側に写真を付けておりますけれども、石巻市の防災センターに、災害の状況ですとか気象など、さまざまな情報を一元管理するオペレーションシステムも納入しております。

このような大型の案件も、引き続き受注をしていきたいと思っておりますし、「某鉄道会社(より沿線カメラシステムの大型受注)」と書いておりますけれども、沿線のカメラシステム等の受注も進んでおりますので、実際の売上が上がってくるのはこの先になりますが、そのような大型案件の受注も、今は進めているところでございます。

次に、ヘルスケアでございます。まず(2018年)5月に子会社化しました、ドイツにありますRein Medical社。こちらは、下の右側に写真がありますけれども。「OR」と書いてありますが、手術室ですね。そちらの中の映像の映っているシステムですとか、そのようなものをやっている会社です。今回、日本のモダンホスピタルショウですとか、そのようなところでも出展しておりますので、このような受注も、今後取っていきたいと思っております。

それから、エクソソーム計測システムの「ExoCounter」というものも発表しております。この「ExoCounter」でエクソソーム数の計測に成功したということで、先日プレスリリースを出しております。

このようなことも中心に、ヘルスケアにつきましては、正直本格的な立ち上がりはちょっと先にはなると思いますが、このようなところで地道に活動していって、将来の新しい事業のネタにつなげるように進めている最中でございます。

メディアサービス分野

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それから最後に、メディアサービス分野でございます。26ページ目です。

まず、ライフスタイルという、いわゆるオーディオとかをやっているところでございますが、それにつきましては、昨年度から引き続きBluetooth対応ヘッドホンやカムコーダー、そちらに資本を投入して、やっているところでございます。

とくに、下の左側にありますけれども、コードとかが一切付いていない、我々は「トゥルーワイヤレス」と呼んでおりますが、そのようなBluetoothのヘッドホン等を、これから拡販していくという状況でございます。

それから、BtoBを中心にやっておりますソリューション事業につきましては、昨年発表しました“CONNECTED CAM”。こちらが第2四半期以降、発売を開始しますので、今後の期待値というかたちで入れております。

それから、メディアサービス分野のエンタテインメントですが、第1四半期は若干減少ということですが、第2四半期は……今日(2018年8月1日)サザンオールスターズのベストアルバムが発売になりまして、私もさっそく朝から聴いてきましたけれども、かなり好調と聞いておりますので、第2四半期の実績に大きく貢献できるんじゃないかなと期待しております。

ブランド戦略 ブランド活用

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29ページ目は、ブランドの活用というところです。

左がオルゴールですけれども、(ビクター設立)90周年ということで、限定で発売しております高級オルゴールということで、90周年記念ということで90台限定と。値段は120万円ということで、90では揃ってないんですけれども。こちらも今、絶賛受注活動中ということでございます。

それから右側にありますのは、ユニクロの店頭でもう既に発売させていただいておりますけれども、KENWOODブランドのTシャツ等も、一応やっております。こちらは、正直それほどライセンスが入るということではないんですが、このようなかたちで、我々はVictorブランドですとかKENWOODブランド、それからJVCブランド等が、我々の財産でございますので、このようなブランドも積極的に露出を高め、ブランド価値を上げていくという活動も引き続き進めたいと考えております。

ということで、以上で私の説明を終わりたいと思います。

記事提供:ログミーファイナンス

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