環境管理センター、18年通期は減収減益 売上高不足と他社連携の不調が主因

2018年8月21日に日本証券アナリスト協会主催で行われた、株式会社環境管理センター2018年6月期決算説明会の内容を書き起こしでお届けします。質疑応答パートはこちら

スピーカー:株式会社環境管理センター 代表取締役社長 水落憲吾 氏
株式会社環境管理センター 代表取締役専務/経営企画室長 清水重雄 氏
株式会社環境管理センター 取締役/執行役員管理部長 浜島直人 氏

2018年6月期決算説明会

水落憲吾氏:環境管理センター社長の水落です。よろしくお願い申し上げます。

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本日(2018年8月21日)は、平成30年6月期の概況のご説明ということで、同席しています清水、浜島からも具体的なお話しをしますけれども、私からもこれからの構想や流れといったものをお話しさせていただいて、2人につなげていきたいと思っております。

前期(平成30年6月期)の結果から見れば、いろいろと反省すべき点がございます。とにかく市況に合わせて自分たちができることを、1つ1つ埋めていかなければいけないことは多々ございました。

国内市場の中で、この環境事業というのはなかなか伸び悩む部分でもあります。以前、我々(の業績)が伸びた時代……公害ですとか、そのような時代とは少し違っております。これまでその対策を行ってきましたが、我々がやるべきことは災害などではないかと考えております。

東日本(大震災)の時もそうでしたし、熊本地震の時もそうでした。また今回、西日本で災害に遭われた方々には心よりお見舞いを申し上げますけれども、その中でのアスベストの調査の委託を環境省から受けました。

災害があることは決して好ましくはないですが、我々としてはそういう時にも迅速に動けるというところが、強さであり、今までの経験を活かせる部分ではないかと思っております。

ここのところ報道も比較的静かではありますが、引き続き福島でも、まだまだ戦いは続いています。そのような中、福島の富岡に我々の前線基地として新しい場を設けました。そこでまた除染に関わるお仕事をお受けできる体制を整えているところです。

フィールド・パートナーズ社との連携

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国内市場については、放射能、アスベストは大きな話題の柱になっています。それと同時に、私どもが提携をいたしましたフィールド・パートナーズとの連携といったところで、平成28年度の10月に資本業務提携を行いました。そこからなかなか提携の中でうまくいく部分とそうでない部分が出てくるわけです。

しかし、我々が一番寄与できるのは土壌の分析でして、力を入れていけるのではないかということで、フィールド・パートナーズと組みまして、新しい会社を設立することになりました。

土壌環境リサーチャーズの設立

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(新会社は)土壌環境リサーチャーズという会社です。我々はもともと千葉に東関東支社があったのですが、そこの社屋を埋めるがごとく、ここに土壌専用ラインを設けました。

そこでとにかく最短で(調査結果を)出そうと考えました。お答えを出すには、やっぱり時間を有効に使わなければいけません。3日間で結果を出すという部分は、非常に大きい反響をいただいているところです。

ここは、今まで固定費を埋めるのがなかなか難しかったのですが、フィールド・パートナーズとの年間契約というかたちで、一定の数量を年度当初から計画どおりに進められるというところが大きいです。よって、固定費の回収の部分では、ここで十分に機能すると思います。

ベトナム子会社の設立

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先ほどお話ししましたとおり、国内市場はなかなか厳しい状況です。やはり海外に目を向けなければいけないということで、ベトナムに子会社を設立いたしました。

ベトナムのどこがいいのかというと……アジアの中ではタイがいいのか、バングラデシュがいいのかなど、いろいろと探し回った結果、(ベトナムは)非常に働きやすいと。

そこに我々のノウハウ(が活かせますし)、これから経済発展を遂げていくベトナムで、どうしても両輪として環境の部分も欠かせないという国の方針もあります。そこに向けて、我々が培った経験を活かせるのではないかということで、KES(KANKYO ENVIRONMENT SOLUTIONS)という会社を立ち上げます。

(2018年)8月には立ち上がります。ベトナム市場の環境の部分については、私どもも大きく期待をしているところでございます。(場所は)ハノイの近くです。

ハノイからホーチミンまでは相当長い距離がありますので、今後そちら側でも(事業を)展開できるようになればと思っております。

環境分析×ロボット

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もう1つの話題として、(環境分析に)ロボットを使い始めました。しかし、自動化の部分、省力化の部分……これは少子化や働き方改革の影響もありまして、いろいろと自動化をしていかなければいけないと考えています。

先ほどの土壌の専門会社をつくった1つの大きなきっかけをお話しします。今の(事業)本体の中で自動化や機械化がなかなかできなかったのですが、1つの商品にしぼって自動化、機械化を行って成功事例をつくっていくということであれば、我々がやっている事業の中でも機能するでしょうし、いろいろなノウハウが蓄積できると思っております。

現在は「e‐計量」のように、計量証明も紙ベースではなくて電子納品といったかたちになってきています。そうすると、いろいろなことで省力化が進み、迅速性が増してくるわけです。

海外では環境の調査・分析については「JIS法」があるわけでもないですし、「計量法」があるわけでもないため、もっと自由に、もっと早く、最新の技術を使って取り組めるというのが実情です。もしかすると、我々が日本国内で今やっている方法では、遅れをとるのではないかという危惧さえあります。

逆輸入ではないですが、もしかするとこれからスタンダードになってくるかもしれないものを、アジア各国で展開して、こちら側にもってくるというのも1つの手ではないかなと考えております。

環境調査・分析の未来像

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「MOVING LAB」……これは2011年の東日本(大震災)の際につくったもので、今回の広島での災害時にも、この「MOVING LAB」は非常に機能しました。やはり機動力、とにかく現場に立つ現場主義ということをうたっていますので、機動性のあるものをなるべく多く投入して、本当にお客さまの近くで物事を解決する仕組みを構築していきたいと思っております。

収穫祭 2017.11.18 筑西試験農場

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農業も環境とつながっています。例えば福島で農業地が汚染されている中で、植物を育成するとどうなるかというところも含めて、これからいろいろな実験を行います。実際はネギなどの栽培をするのですが、栽培が目的というよりは、国からいろいろな作付けの課題も受けており、研究して、試験栽培をするのがメインになってきております。

我々にとっては願ったり叶ったりで、今の災害地の復興において、こうしたことが役立てば非常にありがたいと思っております。

いろいろあるのですが、細かい部分についてはこれから説明いたします。とにかく我々が進む道は、日本国内で培ったノウハウを、今後経済発展していく国々で展開し、サービスを使っていただいて、自国の環境を自分たちで守るような人たちを育てるというものです。留学生も含めて、毎年数名は海外の人材を採用しながら、育てているところです。

ぜひ我々にご注目ください。さらに邁進できるように努力いたしますので、今後ともよろしくお願い申し上げます。

商品構成と注力する分野①

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清水重雄氏:専務の清水でございます。

水落から、これから先の会社の方向性の説明をさせていただきました。水落の話を少し補足するかたちで、私から個別具体的に、直近1、2年でどういうところに力を入れていくかを中心にご説明いたします。

こちらが平成30年6月期の売上構成です。

全体的に幅広く、いろいろなかたちの商品を取り扱っておりますが、まだまだ土壌地下水の分野が3割ぐらいを占めています。

先ほどご説明したフィールド・パートナーズさんとの連携を含めたGRというかたちで進めていきますので、これについてはすでに説明済みということで、他の部分を中心にご説明いたします。

商品構成と注力する分野②

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これが今、社内での説明でも使用している(資料ですが)、我々の商品のどこに力を入れていくかを示したものです。

成長エンジンについてご説明いたします。

注力する分野 ~コンサルタント~

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まず1つ目は、コンサルタントです。民間の開発業務に関しましては環境アセスメントというところで、まだまだ市場としても大きくなると思います。これに関しては、技術者の育成と、既存顧客への営業、リピーターの囲い込みといったところに力を入れていきたいと考えています。

そして、政策コンサル。これは環境省・厚生労働省・経済産業省などを中心に、我々が持っている現場力、調査・分析力を活かして業務を拡大します。こちらも先ほど説明しました、環境における安全・安心をキーワードに、それに関する業務を広げていきたいと考えているところでございます。

注力する分野 ~受託試験~

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続きまして、受託試験です。こちらも今、非常にお問い合わせが多い業務です。左側に写真が貼ってありますとおり、いろんなメーカーさんが商品を開発する際に、数字の裏付け(を導き出すために)、我が社の技術を活用しています。そのあたりで弊社の技術力をしっかりと生かしながら、お客さまに提案活動を行って、業務を拡大していく。ここに力を入れていきたいと考えています。

(資料には)従来顧客の潜在的なニーズの発掘とありますが、それを通じて、最終的には環境分野に特化した総研的なポジションを目指します。そのために、技術力の研鑽と、それを裏付ける資格者の育成に力を入れているところです。

注力する分野 ~アスベスト~

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3つ目が、アスベストです。これは、さまざまなところでテーマとして取り上げられている問題です。今までは建材、建物の中にアスベストが普通に使われていました。これからインフラの再構築などもありますが、インフラ以外にも、マンションなどの建造物の更新がどんどん進んでまいります。

そうしたところで、アスベスト(の調査)に対するニーズが拡大傾向にあります。そこについても営業を強化して、業務の拡大に努めているところです。(スライド)一番下に、技術者を育成するとあります。

アスベストは調査のやり方が(簡単でなく)、まずはどこを調査すればいいのかを、しっかりとした技術者が見ます。そして、採取する試料を決め、地点を決めて、それから調査・分析、そして解析を行います。

現在、大きな問題になっているのは、技術者のレベルが会社ごとにまちまちだということです。厚生労働省・国土交通省も含めて、かなりしっかりとした資格体制を構築しているところです。我が社もその資格の構築のところに、業務としても絡んでいます。しっかりした技術レベルを担保するために、技術者の育成を進めているところであります。

弊社の有資格者は、同業の中では人数がかなり多く、それも信頼の裏付けになっているのではないかと自負しています。

注力する分野 ~放射能~

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もう1つが、放射能です。先日IR(のページ)で公開させていただいきましたが、福島の富岡に「ふくしま浜通りイノベーションセンター」を開設いたしました。国・研究機関向けの先端拠点とし、技術革新を担います。

今まではこういうかたちで拠点を出すと、分析の拠点として使うことが多かったのですが、我が社では、分析だけではなく、いろいろなコンサルタントも含めたかたちで、中間貯蔵関係……JESCOさんや環境省などに、提案も含めてアプローチできる拠点を構築するということで、力を入れているところです。

新分野 ~農業×環境~

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私からは最後に、新分野「農業×環境」についてです。従前のご案内のとおり、茨城の筑西に試験農場を開設しまして、いろいろ取り組んでいるところです。農業に関しては、これからグローバルGAP(農作物の世界基準)などに関連して、圃場の試験であったり、農薬の認定の判定も少し変わっていきますので、農薬メーカーさんを含め、栽培試験のニーズが高まってきているところです。

分析の技術を持ちながら、こういう農場を持っている会社は、実は日本にはほとんどありません。ぜひこのインフラをしっかりと生かしながら、新しい事業分野を開拓していきたいと考えています。

引き続きまして、浜島から(決算関連の)数字のご報告となります。ありがとうございました。

平成30年6月期の概況

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浜島直人氏(以下、浜島):引き続きまして、私から数値関係について、ご説明をさせていただきたいと思います。

決算短信もございますが、ここにお集まりの方々はプロのみなさまですので、決算短信の細かい説明というよりは概況ということで、要因解析を中心に(お話しいたします)。そして前期(平成30年6月期)の結果を受けて、今期(平成31年6月期)の数字をどうつくるのか、パワーポイントを使ってご説明をしたいと思います。

まず、平成30年6月期の概況をご説明いたします。

前期は売上高が35億7,200万円に対しまして、営業利益は三角の付いた数字、1億2,500万円。経常利益が1億3,500万円のマイナス。当期純利益が1億5,300万円のマイナスという、非常に悪い結果でした。こちらにつきまして、要因は大きく2つあると考えています。

まず1つが、絶対値としての売上高の不足です。当社は、固定費が非常に高い、(つまり)損益分岐点が高いというのが、かねてよりの経費構成です。例えば、労務費全般の比率です。

例年、労務費については、だいたい総経費の5割弱という水準が続いていまして、今期についても同じような水準でした。こちらについては、労務費をいきなり削ることもできません。この労務費を使って、いかに売上高を確保するかが課題です。そこの売上高の確保が、今期は進まなかったところが、一番の敗因ではないかと考えています。

当社の固定費の高さとして、分析を行うための施設や機器の固定資産の取得の面で、どうしても一定水準の費用が必要というところもあり、そこも合わせて固定費が高くなります。

平成29年6月期は、決算としては非常に良かったです。その要因は、大きな案件(が発生したことです)。東京都の豊洲市場に関わる土壌・地下水の調査が、非常に粗利率が良かったところで、数字に大きく貢献してきたところです。

そして、平成30年6月期の開始にあたり、全体として粗利率を向上させたいというところで、案件ベースの粗利率を確保するため、営業体制の強化等を行ってまいりました。結果として、粗利率に関してはほぼ、平成29年6月期に及ばなかったところがあります。

営業の案件ベースでの粗利率は確保できましたが、売上の絶対値が確保できないと、PLベースでは粗利率としては下がってしまいます。営業活動としては、思惑どおりに粗利率を確保するかたちで動きましたが、絶対値が少し足りなかったところが、この結果に大きくつながっているところです。

もう1つ、要因として挙げられますのが、フィールド・パートナーズさんとの連携で、この期は想定よりもうまくいかなかったところです。平成29年6月期につきましては、連携の最初の年ということで、2名の人員をフィールド・パートナーズさんに送り込んで、連携の効果を高めていきました。

そこで、うまくいく見通しがつきましたので、前期は大幅に人員体制を強化。7名の人員をフィールド・パートナーズさんに送り込みました。結果として、その7名に対して、フィールド・パートナーズさんから得られた連携効果が1億4,000万円ほどにとどまってしまいました。この部分が、結果として大きく足を引っ張りました。

この2つの要因は重なり合うところがあるため、どちらがどちらということはないのですが、フィールド・パートナーズさんとのところで、だいたい1億円くらい、利益面で足を引っ張ったかなと考えています。

うまくいかなかった要因について、フィールド・パートナーズさん側の競争環境が想定よりも悪化したことがあります。ライバル企業が出てきまして、フィールド・パートナーズさん側が得られる受注が、若干厳しい状況となり、その下にいる当社に渡る案件が減ってしまった。これが大きな要因として考えられます。

貸借対照表、1株当たり指標等の推移

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今期(平成31年6月期)の計画の前に、貸借対照表にも少し触れたいと思います。前期(平成30年6月期)は、業績だけでなく、固定資産の取得のところ……さきほど清水からも説明がありましたが、分析を行って結果を出すところよりも、コンサルティングに力を入れていくという方向感もありまして、固定資産の取得……主に分析ではなく他の施設に対する設備投資、機器への投資を行いました。毎年2億円強は(投資を)行っていたのですが、前期に関しては少し絞り、固定資産全体としては減少に向いております。

負債につきましても、シンジケートローンを2年半前に組みまして、そちらで負債の圧縮を図っています。負債合計が、年々着実に減ってきているところが見て取れるかと思います。

前期、最終損益としてはマイナスでしたが、減価償却費等の部分もありますので、例年どおり営業キャッシュフローに関してはプラスです。固定資産の投資も絞りましたので、全体としてのキャッシュフローも前期に関してはプラスで推移しています。

商品別売上高の推移

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ここからは、平成31年6月期の計画のご説明をしていきたいと思っています。

昨年(2018年)の結果を受けまして、固定費の回収をしっかり行わなければいけないところで手を打ったのが、土壌環境リサーチャーズという子会社の設立です。

こちらの商品別の売上高の構成の中では土壌地下水にあたるわけですが、一時、ピークのときには17億円ぐらいありました。近年は減少に転じてきましたが、ここでフィールド・パートナーズさんとの連携により、徐々に売上は回復しつつあります。今期(平成31年6月期)につきましては、子会社の土壌環境リサーチャーズの売上も寄与しまして、平成31年6月期連結では、もう少し回復させようともくろんでいます。

土壌環境リサーチャーズにつきましては、フィールド・パートナーズさんからある程度安定した発注をいただく契約を結んでいます。最低でも固定費は100パーセント回収できる金額で契約をしているところが、損益に貢献する一番重要なポイントと捉えています。

先ほど、フィールド・パートナーズさんの受注環境が悪化していると申し上げましたが、フィールド・パートナーズさん側から土壌環境リサーチャーズを捉えますと、納期・価格・競争力のあるかたちとなっていますので、フィールド・パートナーズさんの受注環境の良化に貢献する、相乗効果になると見ています。

商品別で申し上げますと、平成31年6月期、大きく伸ばすところとしましては、アスベストという分野です。

プレスリリースでもご案内していますが、今年(2018年)4月に、アスベスト対策事業部という専門の部隊を立ち上げまして、生産体制も強化しています。こうした(大きな)数字を掲げるだけの裏付けも整え、営業活動においては、現在引き合いが活発になっています。

単発の受注もありますが、例えば市街再開発に伴って、その一帯のビル全部のアスベストの調査を行うですとか、全国展開している店舗網のアスベストの確認調査を行うといった、一括した大型の受注もございますので、このようなまとまった数字がつくれると考えています。

その他、力を入れていく部分では、受託研究です。こちらも引き合いとしては非常に活発ですし、今引き合いをいただいているお客さまは大手の会社さんが多い状況です。こうした優良な顧客群の案件は、他社ではなかなか対応できないところでもありますので、粗利率が非常にいい案件が多いです。こうしたところに注力していきたいと考えています。

また、先ほど清水も触れた、放射能についてです。ふくしま浜通りイノベーションセンターを設立いたしましたが、こちらについては、実際に効果が出てくるのは来期(平成32年6月期)以降と考えています。ただ、こちらの放射能の案件は、入札に挑んでいる案件の中でも予算規模が億単位で、当社の他案件に比べて非常に大きな案件がゴロゴロと転がっております。

当社は今、国立環境研究所さんや、JESCOさん……中間貯蔵・環境安全事業という中間貯蔵施設を専門に行っている事業体など、専門の研究機関等にも食い込んでいますので、この関係を活かして、来年(2019年)以降に受注を大きく伸ばしていくための種を、今期はまきたいと考えています。

表の一番下の段、期末受注残が年々多くなってきています。この要因は、コンサルの案件の受注が順調だからです。なぜ順調かというと、風力発電や太陽光発電のような新エネルギー系のアセスメントの案件が好調だからでしょう。これらの案件は、受注してから売り上げが上がるまでの期間として、だいたい2年から3年を要しますので、ちょうど2年ぐらい、好調な数字とともに受注残を積み重ねてきています。今期以降、徐々に売上にも数字として底堅く効いてくるところで、コンサルの売上も伸ばした数字を計画しているところでございます。

平成30年・31年6月期 利益計画

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これらの売上高を合わせますと、トータルで40億円という水準になります。平成31年6月期は当社連結になっていますが、単体で言いますと、こちらは37億円という数字を予定しています。連結につきましては、先ほどからご説明している土壌環境リサーチャーズ……フィールド・パートナーズさんとの合弁子会社で約3億円の売上を見込んでいますので、そちらを合わせて40億円となります。

ベトナムの事業につきましては、会社としては立ち上がりますが、計上証明を行うというライセンスを取れるのが、やはり半年から9ヶ月ぐらいかかりますので、実際に営業を開始して、数字としてあがってくるのが来期(平成32年6月期)以降で、今期(平成31年6月期)についてはほぼ売上としては見込んでいません。

ただし、準備のための経費は発生しますので、そのぶんのマイナスはあるということで、日本の土壌環境リサーチャーズと、ベトナムのKANKYO ENVIRONMENT SOLUTIONSと、2社の損益が相殺されて、そこは打ち消しあうのではないかということで、当期の計画を立てています。

先ほどご説明しました昨年度(2018年度)の敗因、売上高の絶対値不足については、アスベスト、コンサル、受託研究等、売上を伸ばす要因にしっかり注力いたしまして、本体として、単体として、37億円の売上を確保します。

売上のベースとなる受注高については、(平成28年月期から見ると)36億2,000万円、41億円、36億5,100万円で、37億円近い水準はきちっと確保してきています。ここの売上についても、それほど背伸びすることなく、順当に行けば十分に達成できる水準であると認識しています。また子会社の効果が3億円ほどあり、年間契約で見込んでいる数字ですので、契約上は大きく動くことはありません。よって、40億円は十分に達成可能な数字だと考えています。

また、昨年(平成30年6月期に)若干足を引っ張るかたちになってしまいましたフィールド・パートナーズさんとの連携につきましても、大きく見直しました。そちらの子会社の効果……その効果とは、当社が従来行ってきました土壌地下水分野の売上増にも、利益増にも貢献しますので、マイナスの要因がなくなるところも含めて、損益としては最低でもマイナスの要因だった1億円がなくなりますので、プラス側に大きく貢献してくるだろうと考えています。

トータルとしまして、営業利益1億円。経常利益8,000万円。当期純利益……これは親会社株主に帰属する当期純利益の数字ですが、4,000万円という計画です。ただし、これでは当社単体として利益剰余金のマイナスを解消するには至りませんので、今期につきましては、配当に関しては無配を予定しております。

売上高の推移

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全体的な市場感での資料をいくつか付けていますが、こちらは歴史的に見た(分野別)売上高の推移です。

株主構成、株価推移

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株主構成です。こちらも、フィールド・パートナーズさんが資本業務提携に伴う第三者割当増資により、10パーセントほど入ってきたところを除きますと、大きな変動はありません。

環境ビジネスの市場規模

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また例年、環境ビジネスの市場規模ということで、環境省で推計している資料がございます。こちらは経年で(数字を)追っていますが、とくに環境測定、分析、監視サービスの市場規模は1,300億円強という水準で、ここ数年変化がありません。市場感としては、だんだん縮小している部分はありますが、全体としてはほぼ変わらない印象です。

数字に関するご説明は以上になります。

質疑応答:売上高のうち、官公庁と民間でどちらの割合が多いか?

質問者:ご説明をありがとうございました。御社の売上全体で、民間企業向け、政府向け、地方公共団体向けなど、売上全体の内訳を教えていただけないでしょうか? 

またそれに絡みまして、御社の資料24ページに、環境ビジネスの市場規模は大きいようなかたちで書かれています。しかし、基本的に売上が伸びないのは……民間企業は設備投資が活発でも、政府の公共事業の減額など、日本の内需がなかなか伸びず、政府の経費削減などが影響しているのでしょうか?

現在、政府もいろんな環境対策をやっており、もっと伸びても良さそうな印象なのですが、売上が長期的に横ばいにとどまっている理由について、教えていただけないでしょうか?

浜島:数字の件ですので、私からご説明いたします。資料の20ページに、官公庁と民間の売上高の比率は記載しております。ただし、当社としての受注が民間からのお客さまの場合、民間としてカウントしている部分があります。

例えば、官公庁から発注があり、それに伴ってゼネコンさんが建設工事を受けて、その下で私どもが調べている場合は、民間としてカウントしてしまいます。よって、官公庁から直接受注したのものは、(平成30年6月期は)10億5,900万円です。

先ほどの全体の市場感でのお話ですが、環境測定、分析、監視サービスは、官庁が定期的に行っている……例えば川の水質調査や、最近ですと大気中のPM2.5の調査などが、官公需の調査部分になります。あとは、民間の事業場から出てくる排水や排ガスの調査業務が、この環境測定、分析、監視サービスに入っているかと思います。

たしかに政策的なところでいうと、予算増という部分はありますが、定期的に行っている通常のモニタリング等に関しましては、官庁の予算も縮小しております。また民間につきましては、海外への移転などで、製造業全体として細っています。ベースの市場としては、やはり縮小傾向であるところは否めません。

ただし、環境に対して調べることを増やすというところとのバランスで、市場感はほぼ横ばいという状況です。

記事提供:ログミーファイナンス

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