シリーズでお伝えしている「企業年収給与研究」。最新の有価証券報告書をもとに注目企業の従業員の年収・給与や従業員数を見ていきましょう。今回は国内大手住宅メーカーである大和ハウス工業です。

大和ハウス工業の平均年間給与はいくらか

大和ハウス工業(提出会社)の2018年3月31日時点での平均年間給与は 893.7万円と800万円を超えています。また、従業員の平均年齢は38.7歳となっており40歳を下回っています。平均勤続年数は14.1年となっています。

大和ハウス工業の従業員数は何人か

有価証券報告書の提出会社(単体)の従業員数は2018年3月31日時点で1万5438名。単体で1万人以上の従業員数がいます。単体のセグメント別従業員数は以下の通りです。

  • 戸建住宅:4633名
  • 賃貸住宅:4364名
  • マンション:611名
  • 住宅ストック:45名
  • 商業施設:2700名
  • 事業施設:1942名
  • その他:362名
  • 全社(共通):781名

また、連結の従業員数は4万2460名。セグメントごとの内訳は以下の通りです。

  • 戸建住宅:4650名
  • 賃貸住宅:6812名
  • マンション:5632名
  • 住宅ストック:2427名
  • 商業施設:4917名
  • 事業施設:6525名
  • その他:1万716名
  • 全社(共通):781名

過去5年の業績推移

大和ハウス工業(連結)の業績推移についても見ておきましょう。

まず、売上高ですが、過去5年は堅調に増加してきました。2014年3月期には2兆7003億円であったのが、2018年3月期は3兆7959億円にまで増加しています。

次いで、経常利益についても売上高同様に順調に増加しました。2014年3月期には1763億円でしたが、2018年3月期には3445億円と過去5年間でおよそ2倍に増加しています。

最後に、親会社株主に帰属する当期純利益は一時的に減益になるフェーズもありまあしたが、基本的には増益基調でした。2014年3月期には1020億円あったものが、2018年3月期には2363億円と5年間で2倍以上に増加しています。

今後の注目点

大和ハウス工業は創業50周年にあたる平成17年度に、新経営ビジョン「心を、つなごう」を掲げています。また、「共に創る。共に生きる。」をシンボルメッセージに100周年に向けて新たにスタートをしています。

大和ハウス工業の事業領域は、Housing(戸建住宅・賃貸住宅・マンション・リフォーム)、Business(商業施設・物流施設・医療介護施設・不動産開発・環境エネルギー等)、Life(ホテル・ホームセンター・フィットネスクラブ等)と多岐に及んでいます。

まとめにかえて

年収や給与といった金銭面での条件は仕事をする人にとっては誰もが気になる要素ではないでしょうか。金銭面での処遇以外にも、働きがいや働きやすさといった職場環境が大事なのは言うまでもありません。

ただ、年収や給与などの「お金」の話は親しい仲でも聞きにくいというのが実際ではないでしょうか。こうしたデータが就職活動や転職活動の参考になれば、幸いです

【注意点】有価証券報告書における年間平均給与及び従業員数について

平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでいます。また、従業員数は、社外からの出向者を含み、社外への出向者は含みません。

【ご参考】有価証券報告書とは

日本証券業協会によれば、有価証券報告書は「金融商品取引法に基づいて上場会社が事業年度ごとに作成する会社内容の開示資料です。株式を上場している会社は、各事業年度終了後、3か月以内に財務局長および上場証券取引所に有価証券報告書の提出が義務付けられています」とされています。

LIMO編集部