シリーズでお伝えしている「企業年収給与研究」。最新の有価証券報告書をもとに注目企業の従業員の年収・給与や従業員数を見ていきましょう。今回は国内ビール大手メーカーであるアサヒグループホールディングスです。

アサヒグループホールディングスの平均年間給与はいくらか

アサヒグループホールディングス(提出会社)の2017年12月31日時点での平均年間給与は1001.2万円と1000万円を超えています。また、従業員の平均年齢は42.9歳となっており40歳を上回っています。平均勤続年数は13.1年となっています。

アサヒグループホールディングスの従業員数は何人か

有価証券報告書の提出会社(単体)の従業員数は2017年12月31日時点で274名。単体で200人以上の従業員数がいます。

また、連結の従業員数は3万864名。セグメントごとの内訳は以下の通りです。

  • 酒類:5897名
  • 飲料:3381名
  • 食品:1294名
  • 国際:1万7435名
  • その他:2240名
  • 全社(共通):617名

過去の業績推移

アサヒグループホールディングス(連結)の業績推移についても見ておきましょう。

まず、売上収益ですが、会計基準が日本基準から国際会計基準に変更されているものの、過去5年をみると堅調に拡大しています。2013年12月期(日本基準)が1兆7142億円であったのが、2017年12月期(国際会計基準)には2兆848億円となっています。

過去3年の税引前利益についても増加傾向にあります。2015年3月期(国際会計基準)に1175億円の水準であったものが、2017年12月期には1969億円にまで大幅に増加しています。

今後の注目点

アサヒグループは「企業価値向上経営」の更なる深化に向けて、2016年に策定した「中期経営方針」の取り組んできました。

その「中期経営方針」では、『稼ぐ力』の強化、資産・資本効率の向上、ESGへの取組み強化、を重点課題としています。

「『稼ぐ力』の強化」においては、国内では、高付加価値化、差別化を基軸とした収益基盤の盤石化を推進。また、海外では、欧州事業を中心に、ブランドや販売網を生かしたシナジーの創出などに注力をしています。今後も「中期経営方針」に基づくアサヒホールディングスの稼ぐ力に注目です。

まとめにかえて

年収や給与といった金銭面での条件は仕事をする人にとっては誰もが気になる要素ではないでしょうか。金銭面での処遇以外にも、働きがいや働きやすさといった職場環境が大事なのは言うまでもありません。

ただ、年収や給与などの「お金」の話は親しい仲でも聞きにくいというのが実際ではないでしょうか。こうしたデータが就職活動や転職活動の参考になれば、幸いです。

【注意点】有価証券報告書における年間平均給与及び従業員数について

平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでいます。また、従業員数は、社外からの出向者を含み、社外への出向者は含みません。

【ご参考】有価証券報告書とは

日本証券業協会によれば、有価証券報告書は「金融商品取引法に基づいて上場会社が事業年度ごとに作成する会社内容の開示資料です。株式を上場している会社は、各事業年度終了後、3か月以内に財務局長および上場証券取引所に有価証券報告書の提出が義務付けられています」とされています。

LIMO編集部