宇部興産、化学分野で大幅増収増益 ナイロン・合成ゴム等好調で

2017年8月1日に行われた、2017年度第1四半期決算テレフォンコンファレンスの内容を書き起こしでお伝えします。IR資料

スピーカー:宇部興産株式会社 執行役員/グループCFO 藤井正幸 氏

連結対象会社

藤井正幸氏:みなさんこんばんは。宇部興産の藤井でございます。今日はご参加いただきましてありがとうございます。それではさっそくですけれども、本日発表いたしました、今年度第1四半期の決算につきまして、資料に沿ってご説明いたします。

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まず資料の2ページ目、連結対象会社の状況でございます。連結子会社数1社増1社減で、会社数としては70社変わらずです。

持分法適用会社2社減となっております。それぞれ具体的な会社、右のほうに書いてございますけれども、宇部興産(上海)を持分法から連結に切り替えましたのでこちらで連結が増え、持分が減っております。

それから連結子会社で副製テックという会社が減になっております。これは当社にとってひ孫会社にあたる機械関係の会社ですけれども、この会社の親会社であります福島製作所に統合いたしましたので連結から外れたというものでございます。

それから持分法の会社で1社、鮫川生コンクリートが外れておりますけれども、こちらは事業譲渡を第三者にいたしまして、清算結了いたしましたので持分法から外れたというところでございます。

いずれにしましても連結の損益にはとくに大きな影響はございません。

環境要因

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次の3ページのスライドですけれども、こちら環境要因でございます。為替レート、前年同期に比べますとやや円安に振れております。

 

それから資材価格ですけれども、ナフサ、ベンゼン、石炭それぞれ原油燃料の価格は前年同期に比べると高くなっております。ナフサ、ベンゼン等は2割強、石炭は4割強の価格アップでございます。

主要項⽬

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次の4ページのスライドが主要項目についての一覧でございます。一言で申しますと増収増益は確保できたというところでございますけれども、売上高、実績としましては1,596億円、対前年で215億円、率にしますと16パーセントの増収。

それから営業利益90億円ということで、前年同期に比べると74億円の増益。経常利益が101億円、前年同期に対し93億円の増益。親会社株主に帰属する四半期純利益65億円で、対前年同期63億円の増益ということでございます。

売上・利益のセグメント別の内訳はまたのちほどご説明いたします。

その下がバランスシート項目ですけれども、バランスシートものちほど出てまいりますのでそちらでご説明いたします。

売上⾼(セグメント別)

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次に5ページのスライドですけれども、売上高のセグメント別の内訳でございます。

一番下の合計欄、先ほど申しましたように、対前年同期で215億円の増収でございますけれども、内訳はここにお示ししてあるとおり、一番大きいのは化学で154億円の増収ということです。

差異の要因、右に内訳書いてございますけれども、ナイロン・ラクタムチェーンで31億円、それぞれ価格アップしております。

それからナイロンは数量も増えておりますし、工業薬品に関しまして今年度は日本のアンモニアのプラントの定修がない年でございますので、数量も増えております。そういった影響での増収ということになります。

それから合成ゴムの72億円増収ですけれども、これは価格の要因によるところが大きいものです。電池材料・ファインで6億円はどちらかというと数量の増によるところの増収と。

ポリイミド・機能品でも16億円ですけれども、これはポリイミド、それからグループ会社の数量増、拡販による増収ということです。

それから建築資材で34億円ほど増収になっております。セメント・生コンで30億円が大きいところでございますけれども、数量の増加、セメントの国内需要も前年に比べると4、5パーセント増えておりますし、生コンも数量が増えております。

機械で35億円の増収になっておりますけれども、成型機3機ともに製品の売上が増加しております。

それから三菱重工さんから成型機事業を買収しまして、昨年の第4四半期から連結に入っておりますけれども、第1四半期同士の比較で申しますとこの差がプラスに表れているものです。

エネルギー・環境で23億円の増収になっております。石炭価格の上昇に伴うもので24億円というのが大きなところでございます。

そういった要因でトータルとしては215億円の増収になりました。

営業利益(セグメント別)

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次に6ページのスライドですけれども、営業利益のセグメント別の内訳になります。一番下の合計欄をご覧いただきますと、対前年74億円の増益でございますけれども、内訳はご覧のとおり、大きいのは化学の84億円の増益というものです。

差異の要因の内訳は右に書いてございますけれども、ナイロン・ラクタムチェーンで38億円。

ナイロンにつきましては昨年度第4四半期ラクタムの価格が急騰しまして、そこでスプレッド圧縮されたものが今期取り戻しというかたちでスプレッドが拡大しているというところ、あるいは先ほど申しましたように数量も増えております。

それからラクタムの昨年度の第1四半期、低いレベルでスタートしておりましたけれども、それに比べまして今年度第1四半期はスプレッドが高くなっているといったところ、工業薬品も定修が今年度はございませんので、対前年におきましては補修費のコストが下がっている、それからアンモニアの数量が増えているといった要因での増益ということになります。

合成ゴムで36億円の増益となっておりますけれども、こちらも先ほどのナイロンと同じような状況でございますけれども、昨年度の終わりに原料のブタジエンの価格が急騰いたしました。

第4四半期には製品価格への変化が追い付かない状況ということで、スプレッドが非常に圧縮されておりましたけれども、この第1四半期は逆にそれを取り戻して、なおかつ原料のブタジエン価格が今度は急に下がりましたので、第1四半期よりスプレッドが拡大したような状況になっております。

そういったところでの36億円の増益です。

それからポリイミド・機能品で10億円と。こちらポリイミドとか、あるいはグループ会社も含めて少しずつ数量増等によって利益が増えているといったところでございます。

医薬では2億円ほど増益になっておりますけれども、こちらのライセンスフィーが若干増えたり、あるいはコストダウンが進んだりと、そういった影響でございます。

それから建設資材ではマイナス4億円、増収ではございましたけれども減益になっております。セメント・生コンでマイナス7億円、これはやはり石炭を始めとしてエネルギーコストが上昇しておりますので、こちらの影響を受けてといったところです。

四半期ずつで比較しますと、セメントの輸出採算についても去年の第1四半期よりは低下しているといった影響が入っております。

機械は3億円の増益ということですが、これは増収に伴う増益でございます。

それからエネルギー・環境10億円の減益となっております。電力で11億円ということですけれども、今年度はIPPの定修がございます。

昨年度はIPPの定修ございませんでしたので、そういったところの要因によるもので、この第1四半期一時的にマイナスが出ているといったところでございます。

そういった要因をトータルしますと74億円の増益に終わったというところでございます。

営業利益分析(セグメント別)

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次の7ページのスライド、営業利益の分析を価格・数量・固定費等に分解したものでございます。一番下の合計欄をご覧いただきますと、営業利益の差異74億円の増益のうち、価格差によるものが42億円、数量差が32億円というところが大きいものでございます。

価格差ですけれども、大きいのは内訳として化学の59億円ですね。こちらは先ほどもセグメント別のご説明でいたしましたが、合成ゴム、ナイロン・ラクタムチェーンといったところのスプレッドの拡大といった部分がこちらに入っております。

価格差のマイナスのほうで建設資材の10億円がございます。こちらにエネルギーコストの上昇分であったり、セメントの輸出価格の悪化分といったところでのマイナス10億円が出ております。

エネルギー・環境で価格差マイナス9億円と出ておりますけれども、石炭価格が上がっておりますので、これによりますコストアップ分といったところが表れております。

それから数量差トータル32億円ほどプラス要因ということでございますけれども、内訳ご覧いただきますと化学で17億円。ナイロンですとかあるいは定修のなかった工業薬品、電池材料や機能品等といったところの少しずつ増益分がこの中に入っております。

建設資材でもプラス8億円と出ておりますけれども、これはセメント・生コンといったところの数量が前年に比べると増えているといったところがおもな要因でございます。

固定資産のところはトータルとしては3億円ということですけれども、化学でプラスが出ております。これはアンモニアの定修がなかったというところに伴う補修費等のコストダウン分。

それから機械のほうでマイナス11億円と出ておりますが、これはその他のところとの入り繰りになっておりまして、成型機事業のM&Aに伴いまして固定費は増えておりますけれども、その分限界利益も増えているという入り繰りでございます。

営業外損益

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次の8ページのスライドでございますけれども、営業外損益になります。この17年度の第1四半期、営業外損益トータルではプラス10億円。昨年度がマイナス7億円でございまして、前年度に比べますと18億円の改善ということになります。

内訳はこちらにお示ししておりますけれども、差異の大きいところは為替差損益が昨年度は期中円高に進みましたので為替差損が出ましたけれども、今年度は期中に円安に進みまして為替差益に変わっているといった差が大きいところでございます。

特別損益

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次に9ページのスライドですけれども、特別損益の状況です。

この第1四半期、トータルでは特別損益マイナス1億円ということで、とくにまとまった特別利益とか特別損失、大きなものは発生しておりません。

昨年度も第1四半期とくに大きなものは発生しておりませんでしたので、ここの部分ではとくに大きな差は出てないということになります。

営業利益〜四半期純利益

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10ページのスライドは、今ご説明しましたような営業利益~四半期純利益までの経緯をお示ししたものでございます。最終的に先ほど申しましたように親会社株主に帰属する四半期純利益、今年度は65億円ということで63億円の増益ということでございます。

貸借対照表

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バランスシートの項目でございます。総資産は7,105億円ということで、こちらの前年度3月末との比較では11億円の増加、ほぼ前年度並みでした。

負債、純資産につきましてもそれほど大きくは変動しておりません。負債の内訳で有利子負債が52億円ほど増加して、2,156億円となっておりますけれども、この第1四半期中に新規の社債200億円を発行しておりまして、これはこの9月に償還が社債の早めの手当ということでございます。

こちらで有利子負債の削減等、借入の削減等と入り繰りはございますけれども、トータルとして52億円増加しているといった状況です。

それから純資産のところで自己資本はマイナス4億円ということでございますけれども、四半期純利益として65億円ほどプラスが出ておりますけれども、6円配当に増配いたしまして63億円ほど配当支払い等がございまして、ほぼ前期末並みにとどまっているといった状況でございます。

キャッシュ・フロー計算書

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次に12ページがキャッシュ・フローでございますけれども、営業活動によるキャッシュ・フローが190億円、投資活動によるキャッシュ・フローがマイナス77億円ということで、フリー・キャッシュ・フローは112億円となっております。

それから財務活動、先ほど申しましたように配当金6円に増配しまして、それを含めて財務活動では65億円のキャッシュアウト、差し引きしまして現金及び現金同等物、最終的に四半期末の残高は421億円に落ち着いたといったところでございます。

うしろのほうに第1四半期の進捗ですとか、主要指標等をお示ししておりますので、そちらのほうはまたご覧いただければと思います。

第1四半期の業績につきましては開示しておりませんけれども、当初の計画の第1四半期との対比で見まして、化学を中心に損益的には例年よりも進捗率は高めに出ていると見ております。

これは合成ゴム等原料価格が今期急落しまして、ある意味次の四半期以降の利益を先取りしたようなかたちになっているようなもの。

あるいは定修の要因による影響がこの第1四半期にまとまって出ているといった影響がございます。

ですからそういった期ズレですとか、特殊要因によるところを除いた実質ベースでは、ほぼ計画に沿って進捗していると認識しておりまして、そういうこともございますので現時点では5月11日発表の業績予想を据え置いております。

わたくしからのご説明は以上でございます。

記事提供:ログミーファイナンス

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