シリーズでお伝えしている「企業年収給与研究」。最新の有価証券報告書をもとに注目企業の従業員の年収・給与や従業員数を見ていきましょう。今回は日本を代表するメガバンクである三菱UFJ銀行です。

三菱UFJ銀行の平均年間給与はいくらか

三菱UFJ銀行(提出会社)の2018年3月31日時点での平均年間給与は773.3万円と700万円を超えています。また、従業員の平均年齢は37.5歳となっており40歳を下回っています。平均勤続年数は14.1年となっています。

ただし、今回の場合は三菱UFJ銀行(提出会社)のデータを示したものであり、三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)の数値ではありません。

三菱UFJ銀行の従業員数は何人か

有価証券報告書の提出会社(単体)の従業員数は2018年3月31日時点で3万4101名。事業セグメントごとの内訳は以下の通りです。

  • リテール部門:1万4683名
  • 法人部門:7777名
  • 国際部門:6185名
  • 市場部門:1100名
  • その他部門:4356名

また、三菱UFJ銀行の連結従業員数は8万6058名となっています。連結では8万人を超えます。まさに連結としてどのようにマネジメントをしていくのかがカギとなる規模といえるでしょう。セグメントごとの従業員の内訳は以下の通りです。

  • リテール部門:1万5652名
  • 法人部門:9390名
  • 国際部門:5万1203名
  • 市場部門:1100名
  • その他部門:8713名

過去5年間の業績推移

三菱UFJ銀行(連結)の業績推移についても見ておきましょう。

まず、連結経常収益ですが、過去5年をみると増収が続いています。2018年3月期には連結経常収益は4兆2778億円となっています。

連結経常利益については、連結経常収益の傾向とは異なり、減益傾向が継続しています。2014年3月期には1兆2175億円の水準であったものが、2018年3月期には9016億円にまで減少しています。

親会社株主に帰属する当期純利益も連結経常利益と同様に減少傾向で、2014年3月期には7543億円あったものが、2018年3月期には5753億円にまで減少しています。

今後の注目点

フィンテックという言葉に代表されるように、テクノロジーを活用して利用者の利便性を改善及び発展させようという動きが急速に進んでいます。その中では、銀行業務の一部をテクノロジーで効率化せる、または機械で代替するという動きが今後加速していくことが予想されています。フィンテックによって銀行員が不要になるとの見方もあり、リテール業務はそうした動きで注目を浴びています。

まとめにかえて

年収や給与といった金銭面での条件は仕事をする人にとっては誰もが気になる要素ではないでしょうか。金銭面での処遇以外にも、働きがいや働きやすさといった職場環境が大事なのは言うまでもありません。

ただ、年収や給与などの「お金」の話は親しい仲でも聞きにくいというのが実際ではないでしょうか。こうしたデータが就職活動や転職活動の参考になれば、幸いです。

【注意点】有価証券報告書における年間平均給与及び従業員数、勤続年数について

従業員数は、社外への出向者を除き、社外から受け入れた出向者を含んむ。また、海外の現地採用者を含み、嘱託、臨時従業員は含んでいない。

【ご参考】有価証券報告書とは

日本証券業協会によれば、有価証券報告書は「金融商品取引法に基づいて上場会社が事業年度ごとに作成する会社内容の開示資料です。株式を上場している会社は、各事業年度終了後、3か月以内に財務局長および上場証券取引所に有価証券報告書の提出が義務付けられています」とされています。

LIMO編集部