【65歳以上・無職夫婦世帯】ひと月の生活費はいくら？「生活費の内訳・モデル年金額・平均貯蓄額」を確認【最新ヒット見逃し配信】年金受給者のお金事情を深掘り

4. 「国民年金と厚生年金」我が家はいくら受給できる？モデル年金額を確認

年金は毎年度改定がされており、国民年金は満額で6万8000円、厚生年金の場合は標準的な夫婦合計で23万483円となりました。

2024年度の年金額の例

厚生年金で提示されている「標準的な夫婦」とは、夫が平均的な収入（平均標準報酬（賞与含む月額換算）43万9000円）で 40年間就業した場合、受け取り始める「老齢厚生年金と2人分の老齢基礎年金（満額）」という条件で試算されたものです。

前章で紹介した、年金世帯の平均的な収支を考えると、上記の年金額は心もとない金額とも言えます。

なお、現代では単身世帯や共働き世帯が増えていることから、厚生労働省は「これまでの年金部会も踏まえてご議論いただきたい論点」で複数パターンのモデル年金額を提示しています。

【共働き世帯のモデル年金額例】

【片働き世帯のモデル年金額例】

上記のモデル年金額例をみると、世帯ごとに受け取れる年金額が異なることが分かります。

ご自身の年金額を具体的に知りたい方は、「ねんきんネット」や「ねんきん定期便」で詳細を確認すると良いでしょう。

今回は65歳無職夫婦世帯の貯蓄や収支を確認してきました。理想の老後生活を実現するためには、貯蓄を増やすことや、将来の収入源を今から作り出すことが必要です。

まず、貯蓄を増やすためには、日々の生活を見直し、無駄な出費を抑えることがポイントです。気づかないうちに無駄な支出が積み重なっている場合があり、その分を貯金に回すことで、貯蓄額を増やすことが可能です。

それでも、貯蓄が難しい場合は、資産運用を検討してみるのも一つの方法です。銀行の預金では利息がほとんどつかないため、資産運用を通じてお金を増やす手段を考えてみましょう。

もちろんリスクは伴いますが、無理のない範囲で、長期的な視野を持って継続できるかどうかを検討することが大切です。またこれに加えて、確定拠出年金（iDeCo）や個人年金といった私的年金制度も、老後の安定した収入として選択肢に入れてみるのもよいでしょう。

効率的に資産を増やし、老後生活の安心感を高めるためにも、今からお金の使い方を見直し、計画的に運用することが大切です。

川勝隆登